元となった辞書の項目
stanza
IPA(発音記号)
解説
1. 基本情報と概要
単語: stanza
品詞: 名詞 (countable noun)
意味(英語): A grouped set of lines within a poem, often separated by a blank line or indentation, forming a unit of meaning and structure.
意味(日本語): 詩で一定のまとまりをもつ行の集まり(連)を指し、しばしば空白行などで区切られている。詩の中で、一つの意味やリズムのまとまりを構成する区画を示す。こうした区切りを目印に、詩全体をより理解しやすくするために用いられます。
- 「詩の連」を指す少し文学的な単語です。日常会話よりも、文章や詩を分析するときによく使われるイメージがあります。
- CEFRレベル目安: B2(中上級)
詩や文学作品に関する情報を扱う際に出てくる語彙であり、日常会話ではそこまで頻出しないため、B2レベル程度と考えられます。
活用形:
- 単数形: stanza
- 複数形: stanzas
他の品詞形:
- 派生的に形容詞や動詞形はほぼ存在しません(“stanza”は名詞として使われることが圧倒的に多い)。
類似の品詞や関連語として、詩の「行」を指す “line” や「詩節」を指す “verse” などが挙げられますが、“stanza” 自体は他の品詞に変化しにくい単語です。
2. 語構成と詳細な意味
- “stanza” はイタリア語に由来し、「部屋」や「区画」という意味から転じて、一つのブロック(詩の区切り)を表すようになりました。
- 接頭語・接尾語・語幹:
- 語幹: “stanz-”
- 接頭語・接尾語は特になし(ラテン語やイタリア語由来の単語であり、そのまま英語に取り入れられた形)。
- 語幹: “stanz-”
よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10個)
- “first stanza” → 「第一連」
- “last stanza” → 「最終連」
- “short stanza” → 「短い連」
- “long stanza” → 「長い連」
- “four-line stanza” → 「4行の連」
- “compose a stanza” → 「詩の連を作る」
- “memorize the stanza” → 「その連を暗記する」
- “recite a stanza” → 「ある連を朗読する」
- “structure of the stanza” → 「連の構造」
- “analysis of the stanza” → 「その連の分析」
3. 語源とニュアンス
- 語源:
イタリア語 “stanza” から来ており、元々は「部屋」や「滞在場所」を意味していた言葉が、詩の中での“まとまり”を指す比喩的な用法として使われるようになりました。さらに遡るとラテン語の “stantia”(立っていること、状態)に由来します。 - 歴史的な使われ方:
英語では16世紀ごろから詩の技術用語として定着。詩を執筆・分析するときに頻繁に利用されてきました。 - 使用上の注意点・ニュアンス:
- “stanza” は文学的な文脈で登場する単語であり、日常会話で使う機会は少なめです。
- 書き言葉(詩に関する解説など)で頻出しますが、フォーマルというよりは専門的なニュアンスがあります。カジュアルに「連」という意味で使うこともできますが、そもそも話題が文学的である場合が多いです。
- “stanza” は文学的な文脈で登場する単語であり、日常会話で使う機会は少なめです。
4. 文法的な特徴と構文
- 名詞 (countable noun):
“stanza” は可算名詞なので、数えるときは “one stanza,” “two stanzas” のように複数形をとります。 - 文の例での使われ方:
- “This poem has five stanzas.” (この詩は5つの連からなります)
- “Each stanza follows a strict rhyme scheme.” (各連は厳格な韻律を踏襲しています)
- “This poem has five stanzas.” (この詩は5つの連からなります)
- 使用シーン:
- 本や詩の解説、文学論文、詩人同士の会話などフォーマル/セミフォーマル場面でよく登場
- 日常会話では登場頻度は高くありません。
- 本や詩の解説、文学論文、詩人同士の会話などフォーマル/セミフォーマル場面でよく登場
5. 実例と例文
日常会話での例文
- “I wrote a poem with three stanzas for our school project.”
(学校の課題で3連構成の詩を書いたよ。) - “Could you read the second stanza out loud? I love the imagery.”
(2連目を声に出して読んでくれる?イメージがすごく好きなんだ。) - “I always struggle to memorize the final stanza of this poem.”
(この詩の最後の連を覚えるのがいつも大変なんだ。)
ビジネスシーンでの例文
- “For our literary magazine, each contributor must submit at least one poem of two stanzas.”
(当社の文芸雑誌向けに、寄稿者は少なくとも2連の詩を一本提出いただく必要があります。) - “We plan to discuss how to structure the stanzas to maintain a consistent theme.”
(私たちは、テーマの一貫性を保つためにどのように各連を構成するかについて議論する予定です。) - “Could you edit the fourth stanza for clarity before we publish it?”
(掲載前に、4連目をわかりやすくするための修正をお願いできますか。)
学術的な文脈での例文
- “In this analysis, I examine how the poet transitions between stanzas to develop the central theme.”
(本稿においては、詩人が主題を展開するために連ごとにどのように移行しているかを分析しています。) - “The poem’s second stanza is notably longer, suggesting a shift in the poet’s focus.”
(この詩の2連目は顕著に長くなっており、詩人の焦点の変化を示唆しています。) - “This study compares medieval and modern stanzas to illustrate the evolution of poetic form.”
(本研究では、中世と現代の詩の連を比較して、詩形の変遷を明らかにします。)
6. 類義語・反意語と比較
- 類義語:
- verse(ヴァース): 「詩行」全般を指すほか、詩や韻文そのものを指すことも。stanzaよりも広い意味でも使われる。
- strophe(ストローフィ): ギリシャ詩に由来する言葉で、詩の一段落を指す。文献によっては“stanza” と近義的な場面あり。
- section(セクション): 詩に限らず、文章や論文などにおける「区分」を指すが、stanzaよりも一般的。
- verse(ヴァース): 「詩行」全般を指すほか、詩や韻文そのものを指すことも。stanzaよりも広い意味でも使われる。
反意語:
直接的な反意語は特になし。詩文の区切りを指すか否かという観点で “continuous prose” などの「散文」という対比は考えられますが、反意語というよりは「対照的な文体表現」という関係です。ニュアンスの違い:
- “stanza” は特に詩内の「連」をいう。
- “verse” は散文(Prose)と対比する「詩行(韻文)」というニュアンス。
- “strophe” は古典詩学・専門用語として文学分析で登場することがある。
- “stanza” は特に詩内の「連」をいう。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /ˈstænzə/
- アメリカ英語(AmE) とイギリス英語(BrE):
- AmE: [ˈstænzə](アクセントは第1音節 “stan”)
- BrE: [ˈstæn.zə](基本的に同じ発音。大きな違いはほとんどない)
- AmE: [ˈstænzə](アクセントは第1音節 “stan”)
- 強勢(アクセント)の位置: 第1音節 (“STAN”-za)
- よくある発音の間違い:
- “stan-za” の後半を “za” でしっかり発音せずに、曖昧母音で流してしまうケース。
- ただし、多くの場合は日本語カタカナ「スタンザ」としてほぼ問題なく通じます。
- “stan-za” の後半を “za” でしっかり発音せずに、曖昧母音で流してしまうケース。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “stanza” を “stanze” や “stance” と間違えやすい。
- “stance” は「立場、考え方」の意味なので要注意。
- “stance” は「立場、考え方」の意味なので要注意。
- 混同しやすい単語: “stance,” “instance,” “stanze(イタリア語形)”
- 試験対策:
- 英文学や詩に関する読解問題で出題される可能性がある。
- TOEICなどのビジネス主体のテストではあまり頻出しないが、IELTSや英検1級等の上級読解や文学作品の解説で登場する場合がある。
- 英文学や詩に関する読解問題で出題される可能性がある。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “Stanza = 部屋(room)のような詩の区画”
イタリア語で「部屋」を意味する語から来ていると思い出すと、詩のいくつもの“部屋”をのぞいていくイメージが湧き、頭に残りやすいでしょう。 - スペリングは “stance” などと混同しないよう、「部屋にいる “A to Z (A–Z)” → stAnZ-a」みたいな覚え方をしても面白いかもしれません。
詩を読むときに、「どこで区切られているのかな?」と意識するだけでも文学作品をより楽しめます。ぜひ “stanza” という単語を、詩や歌詞などに触れる際に活用してみてください。
意味のイメージ
意味(1)
(詩の)節,(詩において一定の形をとり,通例4行以上から成る詩の構成単位)