元となった辞書の項目
practicality
解説
1. 基本情報と概要
英単語: practicality
品詞: 名詞 (noun)
CEFRレベル: B2(中上級)
- B2は「中上級」であり、一般的な文書や議論で割と使われる語彙レベルです。
意味(英語): The quality or state of being practical or realistic.
意味(日本語): 実際的・実用的であること、現実的であること。
「現実に即して役に立つかどうか」を表現するニュアンスが強く、物事の実用性や現実性を考えるときに使われます。
活用や派生形
- 名詞: practicality(通常は不可算名詞ですが、複数形の“practicalities”として「具体的な実務面」という意味合いで使われる場合もあります)
- 形容詞: practical(実用的な・現実的な)
- 副詞: practically(ほとんど、事実上、実際的に)
例:
- practical → practicality
- practically → practicality など、それぞれ形容詞や副詞から名詞形の “-ity” をつけた形が “practicality” です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- practic(語幹): “実践的な、実用的な” を意味するラテン語由来 (「行う」「実行する」などに通じます)
- -al(形容詞化する接尾辞)
- -ity(抽象名詞を作る接尾辞)
「practical」に「-ity」がつくことで、“(実用的であるという)性質や状態” を表現します。
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- the practicality of an idea (アイデアの実用性)
- prove the practicality (実用性を証明する)
- question the practicality (実用性を疑問視する)
- assess the practicality (実用性を評価する)
- consider the practicality (実現可能性を考慮する)
- emphasize practicality (実用性を強調する)
- practicality versus theory (理論と実用性の対比)
- combine style with practicality (スタイルと実用性を両立させる)
- practicality in design (デザインにおける実用性)
- focus on practicality (実用性に重点を置く)
3. 語源とニュアンス
語源
“practicality” は、ラテン語の “practicus”(実践的な)から派生した “practical” に、名詞化の接尾辞 “-ity” がついてできた語です。中世ラテン語や古フランス語を経由して、現代英語に定着しました。
ニュアンス・使用時の注意
- 「理論」で止まらず、「実際に使えるかどうか」「役に立つかどうか」を強調します。
- 主にややフォーマル~セミフォーマルな場面で用いられ、ビジネス上のレポートや議論でも多用されます。
- 口語でも使われますが、よりくだけた表現をしたい場合は、たとえば “practical use” や “real-world use” といった言い回しをすることもあります。
4. 文法的な特徴と構文
- 数えられる/数えられない: 一般的には不可算名詞として使われ、「実用性・実際性」という抽象概念を指します。一方、具体的な文脈で“the practicalities”の形で「(計画や仕事などの)実務面の詳細」「実際的な事柄」という意味で可算名詞として使われることもあります。
- 構文例:
- “The practicality of this project is questionable.”
- 「このプロジェクトの実用性には疑問がある。」
- “We need to consider the practicality before proceeding.”
- 「進める前に実用性(現実性)を考慮する必要がある。」
- “The practicality of this project is questionable.”
5. 実例と例文
日常会話での例文(3つ)
- “I love the design of this jacket, but I’m worried about its practicality in cold weather.”
- 「このジャケットのデザインは好きなんだけど、寒い天気での実用性が心配なの。」
- “The practicality of carrying a huge bag all day is quite low.”
- 「一日中大きなカバンを持ち歩くのは、あんまり実用的じゃないよね。」
- “We need to think about the practicality of moving to a smaller apartment.”
- 「もっと小さいアパートに引っ越すことの実際面を、よく考えなくちゃね。」
ビジネスシーンでの例文(3つ)
- “When presenting your plan, highlight the practicality of your proposed solutions.”
- 「プランを提示するときは、提案する解決策の実用性を強調してください。」
- “We should evaluate the practicality of expanding into international markets.”
- 「海外市場への進出の実際的な可能性を評価すべきです。」
- “The board is concerned about the practicality of launching this product before the holidays.”
- 「取締役会は、休暇前にこの製品を発売することの実用性について懸念しています。」
学術的な文脈での例文(3つ)
- “The study investigates the practicality of this new teaching methodology in diverse classrooms.”
- 「この研究では、多様な学級での新しい教授法の実用性を調査しています。」
- “Researchers must balance theoretical depth with practicality when designing experiments.”
- 「研究者は実験を設計する際、理論的な深さと実用性を両立させなければなりません。」
- “The paper discusses the practicality of machine learning approaches in real-time data analysis.”
- 「この論文は、リアルタイムデータ分析における機械学習アプローチの実用性について論じています。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- usefulness(有用性)
- 「使える」という点にフォーカスした単語。
- 「使える」という点にフォーカスした単語。
- feasibility(実現可能性)
- 実際に可能かどうかに重点がある。
- 実際に可能かどうかに重点がある。
- workability(実行のしやすさ)
- 実行可能かつ作動性に重きを置いた概念。
- 実行可能かつ作動性に重きを置いた概念。
- viability(存続・成立可能性)
- 組織や計画が成立し得るかどうかを示す。
- 組織や計画が成立し得るかどうかを示す。
反意語 (Antonyms)
- impracticality(非実用性)
- 実際には役に立たない、もしくは非現実的という意味。
- 実際には役に立たない、もしくは非現実的という意味。
- unfeasibility(実現不可能)
- 実現が難しく、実行不能な状態を表す。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA: /ˌpræk.tɪˈkæl.ə.ti/
- アメリカ英語: プラ(プラェ)ク・ティ・キャラ(キャル)・ティ
- イギリス英語: プラ(プラ)ク・ティ・カリ・ティ
- アメリカ英語: プラ(プラェ)ク・ティ・キャラ(キャル)・ティ
- アクセントは “ti” の前、「-kæl-」 の部分に強勢が置かれます(/præk.tɪˈkæl.ə.ti/)。
- “-ity” の部分を速めに発音し、「プラkティキャリティ」のように聞こえがちなので注意が必要です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “practicality” は “i” が2か所出てくるため、 “practability” などと書き間違えないように注意。
- “practice” と混同: 「practice(練習・実践)」とのスペリングや意味を混同しないよう気をつけましょう。
- 可算・不可算の違い: 一般的には不可算名詞ですが、“practicalities” のように可算で使う場合がある点に留意してください。
- 試験対策: TOEICや英検でも、ビジネス文章や論説文中で「実用性」や「現実性」を問う表現として出題されることがあります。文脈から可算・不可算を判断できるように練習するとよいでしょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “practical”(実用的)+ “-ity”(性質) → “practicality”=「実用性」というイメージで捉える。
- 「理論と実践」という対比を考えると覚えやすいです。
- 勉強テクニックとして、「理論と practical(実践)」が混ざっているイメージを持つと頭に残りやすいでしょう。
- スペリングでは “practi-” の後に “cality” が続くのを、「プラクティ・キャリティ」と音声的にイメージするのがポイントです。
以上が “practicality” の詳細な解説です。現実的・実用的な観点を表す重要な単語ですので、ぜひビジネスや学術場面など、さまざまなシーンで活用してみてください。
意味のイメージ
意味(1)
〈U〉実際的であること,実用性
意味(2)
〈C〉実際的なこと,実際問題