outrageous
以下では、形容詞「outrageous」について、できるだけ詳しく解説します。
1. 基本情報と概要
意味
- 英語: “outrageous”
- 日本語: 「途方もなくひどい」「常軌を逸した」「とんでもない」 など
「outrageous」は「信じられないくらいひどい」「非常識なレベルで衝撃的・攻撃的」というニュアンスを持った形容詞です。たとえば、「値段がありえないほど高い」「行為があまりにも常軌を逸している」など、相手の感情を強く揺さぶるような際立った状況に対して使われます。
品詞
- 形容詞 (adjective)
主な活用形
- 原形: outrageous
- 比較級: more outrageous
- 最上級: most outrageous
他品詞になったときの例
- 名詞形: outrageousness(「途方もなさ」「無茶苦茶さ」)
- 関連名詞: outrage(「激怒」「侮辱」「憤慨させる行為」)
※「to outrage」は動詞(相手を憤慨させる、侮辱するなど)の用法もあります。
CEFRレベルの目安
- B2 (中上級) 〜 C1 (上級)
日常会話でも使われますが、「強い表現」や「極端な言い回し」をして印象づけたい時に登場することが多い単語です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 語幹: “outrage” (激怒、侮辱)
- 接尾語: “-ous” (形容詞を作る定番の接尾語; ~的な)
「outrage (名詞・動詞)」がもとになり、「-ous」が付いて形容詞化し、「非常に〜」「〜ですら怒りを引き起こすような」という意味合いを強調しています。
よく使われるコロケーション(共起表現)10個
- outrageous behavior(とんでもない振る舞い)
- outrageous price(法外な値段)
- utterly outrageous(完全に常軌を逸している)
- an outrageous demand(理不尽な要求)
- outrageous fortune(途方もない幸運・不条理な運命)
- morally outrageous(道徳的に受け入れがたい)
- politically outrageous(政治的に許されない)
- outrageous comment(とんでもない発言)
- absolutely outrageous(まったく持ってありえない)
- outrageous outfit(度を超えた服装)
3. 語源とニュアンス
語源
- 「outrageous」は中英語 (Middle English) の “outrageous” および古フランス語 (Old French) の “outrageus” に由来します。フランス語の “outrage” (侮辱、無礼) に形容詞の接尾語 “-us” が付いた形が英語に取り入れられました。
ニュアンス・使用時の注意
- 非常に強い感情的響きを持つため、カジュアルでもフォーマルでも使えますが、「主張が強すぎる」と感じられる場合があります。文脈に注意して使用しましょう。
- 口語・文章どちらでも使われますが、人の振る舞いや値段などの「度を超えた」イメージを描写するときにぴったりです。
4. 文法的な特徴と構文
形容詞なので、名詞を修飾するときや補語として使われます。
例: “That was an outrageous act.” (あれはとんでもない行為だった)フォーマル / カジュアル:
圧倒的な強調表現なので、ニュース記事などのフォーマルな文章でも、友人との会話のカジュアルシーンでも使われます。“Outrageous” は可算・不可算の区別はありません(形容詞のため)。ただし関連名詞 “outrage” は可算名詞(通例不可算の文脈もあり)として扱われることがあります。
5. 実例と例文
以下では、日常会話、ビジネス、学術的な文脈でそれぞれ3つずつ例文を示します。
① 日常会話での例文
- “That movie ticket price is outrageous! There’s no way I'm paying that.”
(映画のチケット代が高すぎるよ!絶対払いたくない。) - “She wore the most outrageous hat at the party. It was hilarious!”
(パーティーで彼女がかぶっていた帽子、すごくはちゃめちゃだったよ。めっちゃ面白かった!) - “It's outrageous how much homework we got for the weekend.”
(週末にこんなに宿題が出るなんて、ありえないよ。)
② ビジネスでの例文
- “The client’s request for a 24-hour turnaround is simply outrageous.”
(クライアントの24時間以内納品の要望は、ちょっと無茶ですよ。) - “Such an outrageous demand could jeopardize our collaboration.”
(こんなに理不尽な要求は、我々の協力関係を危うくする可能性があります。) - “It's outrageous that they increased the service fee without prior notice.”
(事前連絡なしにサービス料を引き上げるなんて、あまりにもひどいです。)
③ 学術的な文脈での例文
- “It would be outrageous to overlook the ethical implications of this research.”
(この研究の倫理的影響を見過ごすのは重大な過ちになる。) - “The hypothesis may seem outrageous at first, but let's examine the data carefully.”
(仮説は一見とんでもないように思えるかもしれませんが、丁寧にデータを検証しましょう。) - “Suggesting such an outrageous theory requires a strong evidential foundation.”
(これほど突飛な理論を提唱するには、強固な証拠が必要です。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- shocking(衝撃的な)
- 「ショッキング」は出来事が急に与える強い衝撃に焦点がある。
- 「ショッキング」は出来事が急に与える強い衝撃に焦点がある。
- scandalous(あきれ返るような、不名誉な)
- 「周囲を騒がせ、道徳的に問題がある」というニュアンスが強い。
- 「周囲を騒がせ、道徳的に問題がある」というニュアンスが強い。
- appalling(ぞっとするような、恐ろしい)
- 恐怖や不快感を伴う衝撃というイメージ。
- 恐怖や不快感を伴う衝撃というイメージ。
- ridiculous(ばかげた)
- 「笑いが出るほど馬鹿げている」というニュアンスを含む。
反意語
- reasonable(妥当な)
- acceptable(許容できる)
- moderate(適度な)
「outrageous」の反意語は、「常識の範囲」や「許容範囲である」ことを表す単語になります。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA表記: /aʊtˈreɪdʒəs/
- アクセントは “-rage-” の部分に置きます:(aʊt-RAY-jəs)
- アメリカ英語・イギリス英語ともに大きな違いはなく、大体同じ発音です。
- よくある間違いとして、 /ou/ の部分を “o” と短く発音しすぎることがあります。正しくは “aʊ”(「アウ」に近い音)です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “outragous” と “e” を抜かすミスがよく起こります。
“outrage + ous” と考えて綴りを覚えると安心です。 - 同音異義語は特にありませんが、名詞の “outrage” と混同してつづりを誤る学習者がいます。
- 試験対策: TOEIC や英検などで、高いレベルの読解問題中に出てくる可能性があります。“outrageous” は強い感情を表す語なので、文脈で見分けられるようにしましょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「out + rage + ous」=「外にはみ出るほどの怒り」というイメージで覚えるとよいです。
- 日本語の「ぶっとんだ」「度を越している」という感覚で捉えると印象に残りやすいでしょう。
- 英単語「outrage」を先に覚え、それに形容詞を作る “-ous” をくっつけたもの、と考えると綴りを誤りにくくなります。
以上が、形容詞「outrageous」の詳細な解説です。強烈に驚かせる・強く憤慨させるニュアンスを含んでいるため、使いどころを間違えないように注意しつつ、豊かな表現を楽しんでみてください。
法外な,とんでもない
乱暴な,残虐な;けしからぬ,ふらちな