outdo
1. 基本情報と概要
単語: outdo
品詞: 動詞 (transitive verb: 他動詞)
意味(英): to surpass; to exceed or do better than someone or something
意味(日): 「(他人や過去の自分など)を上回る」「〜に勝る」「〜を凌駕する」という意味です。何かの分野や場面で、相手や過去の実績を越えてもっと良い成果を出す、というニュアンスがあります。たとえば「前回の自分を超える」、あるいは「ライバルよりも優れた結果を出す」といった場面で使われます。
活用形:
- 現在形: outdo / outdoes
- 過去形: outdid
- 過去分詞形: outdone
- 現在分詞形・動名詞形: outdoing
他の品詞との関連:
- 名詞形や形容詞形は特に一般的には使われませんが、他の“out-”がついた動詞(例:outperform, outrunなど)と同じような構造です。
CEFRレベル: B2 (中上級)
- B2(中上級): 学習を進めてある程度長い文章やニュアンスを理解できるレベル。それでも日常やビジネスでは使われる言葉なので、しっかりと意味を理解しておくのが望ましいです。
2. 語構成と詳細な意味
語構成:
- out- (接頭語): 「超えて」「外に」「先に」という意味を持つことがよくあります。ここでは「〜より優れて」「〜をしのぐ」というニュアンスを表します。
- do (語幹): 「する」という意味の動詞。
「outdo」は「相手を超えて行う」というイメージで、それゆえ「〜を凌駕する・上回る」という意味に発展しています。
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- outdo oneself(自分自身を前よりも上回る)
- outdo expectations(期待を上回る)
- outdo a rival(ライバルに勝る)
- outdo last year’s performance(昨年の成績を上回る)
- try to outdo others(他人を出し抜こうとする)
- outdo the competition(競合に勝つ)
- outdo the previous record(前の記録を塗り替える)
- completely outdo(完全に凌駕する)
- outdo everyone else(周りの全員を上回る)
- strive to outdo(上回ろうと努力する)
3. 語源とニュアンス
語源:
- 「out-」は古英語やゲルマン系の言語で「外へ」「超えて」という意味を示す接頭語。
- 「do」は古英語「dōn」に由来する基本的な動作を表す語。
- 組み合わさって「相手や既存のものを超えるくらいに“行う”=上回る」という意味になりました。
ニュアンス・使用時の注意:
- 「outdo」は「相手や基準を超えてすごいことをする」という意味合いが強く、やや競争心や比較のニュアンスが含まれます。
- 会話・文章のどちらでも使われますが、ビジネスシーンやフォーマルな文章で「競合を打ち負かす」・「期待値を超える」という場面でもよく登場します。
- カジュアルな場面では「You totally outdid yourself!(今回は本当に前の自分を超えたね!)」というように、相手のパフォーマンスを称える言い方で用いられたりします。
4. 文法的な特徴と構文
他動詞: 「outdo」は対象(目的語)を伴います。
例:- I want to outdo my previous efforts. (前回の努力を上回りたい)
- I want to outdo my previous efforts. (前回の努力を上回りたい)
誰か/何かを比較対象として捉え、より優れた結果を出すニュアンスで使う構文が典型的です。
例:- S + outdo + O + (in/at/with 〜).
- S + outdo + O + (in/at/with 〜).
イディオム的表現:
- outdo oneself: 「自分自身の前回の記録や実力を超える」「自己ベストを更新する」
- outdo oneself: 「自分自身の前回の記録や実力を超える」「自己ベストを更新する」
5. 実例と例文
以下の例文は、日常会話・ビジネス・学術的な文脈でそれぞれ3例ずつ挙げています。
5.1 日常会話
- “You outdid yourself with that birthday cake; it tastes amazing!”
(あのバースデーケーキ、前と比べものにならないよ。すごくおいしい!) - “He always tries to outdo his older brother at sports.”
(彼はいつもスポーツでお兄さんを超えようとしている。) - “My friend outdid me in the singing contest.”
(友だちは歌のコンテストで私よりもうまくやったんだ。)
5.2 ビジネス
- “Our sales team managed to outdo last quarter’s figures by 15%.”
(私たちの営業チームは前四半期の数字を15%上回ることに成功した。) - “We’re aiming to outdo our main competitor in customer satisfaction.”
(私たちは顧客満足度の点で主要な競合を上回ることを目標にしている。) - “If we keep innovating, we’ll outdo every other brand on the market.”
(革新を続ければ、市場の他のあらゆるブランドを凌駕できるだろう。)
5.3 学術的・専門的シーン
- “This research methodology outdoes conventional approaches in terms of accuracy.”
(この研究手法は、正確性の点で従来のアプローチを上回っている。) - “Her latest paper truly outdoes her previous publications.”
(彼女の最新の論文は、これまでの出版物を本当にしのいでいる。) - “Developments in AI might eventually outdo human intelligence in specific tasks.”
(AIの発展は、いずれ特定の作業において人間の知能を超えるかもしれない。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- surpass(〜を上回る)
- exceed(〜を超える)
- excel(優れている、秀でる)
- outshine(〜より輝く、目立つ)
- overshadow(〜を影にする、見劣りさせる)
- 比較:
“surpass” は「能力や規模で上回る」、“exceed” は「数値や限度を越える」、“excel” は「複数の中で突出して優れている」、“outshine” は「見た目や才能で輝いて他を目立たなくする」、というニュアンスが強いです。“outdo”は「具体的な行為や成果で相手や過去の実績よりも上をいく」というニュアンスがあります。
反意語 (Antonyms)
- fall behind(遅れをとる)
- underperform(思ったより成績が出せない)
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号(IPA): /ˌaʊtˈduː/
- アメリカ英語・イギリス英語ともに大きくは変わりませんが、地域や話し手によって [ɾ] や [t] の発音など細かな違いがある場合があります。
- アクセントは “out-” ではなく “-do” の部分にきます。
- “out” の音がしっかり「アウ」となるようにすること、そして “do” の部分を「ドゥー」ではっきり発音することを意識すると伝わりやすいです。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス
- つづりは「outdo」で一語です。前置詞の “out” + “do” で分けて書いてしまう間違いに気をつけましょう。
- つづりは「outdo」で一語です。前置詞の “out” + “do” で分けて書いてしまう間違いに気をつけましょう。
- 同音異義・同様の構造単語との混同
- “outdo” と “out to do” は意味が違います。
- 同じ “out-” から始まる “outperform”・“outrun” などと取り違えないように。
- “outdo” と “out to do” は意味が違います。
- 試験対策
- TOEIC 等では “surpass” や “exceed” と同様に、「前年度比・期待値を超える」といった文脈で登場するかもしれません。
- 英検準1級程度でも、類義語との使い分けが問われる可能性があります。
- TOEIC 等では “surpass” や “exceed” と同様に、「前年度比・期待値を超える」といった文脈で登場するかもしれません。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- イメージ: “アウト(out) + ドゥ(do) = 外へ出てさらに『する』→ 今までや相手を超えて行う。” という連想で覚えるとイメージしやすいです。
- 視覚的連想: 成績表やグラフを見て「さらに上に伸びる」姿を思い浮かべると、「outdo(凌駕する)」という感覚と結びつきます。
- 学習テクニック: 他の “out-” 系の動詞 (outrun, outgrow, outsmart) をセットで覚えると、「out-」が「相手や何かを上回るニュアンス」を与えるという共通点が見えてきます。
学習者の皆さんは、「outdo」を使うときには相手や以前の自分の成果など、具体的な“比較対象”を明確にすると文章がわかりやすくなるでしょう。さらにニュアンスの違いを意識しながら “surpass” や “exceed” と区別して覚えると、語彙の使い分けが上達します。
〈他の人〉‘に'勝る,‘より'上手くする