metaphor
隠喩,暗喩(like, asなどを用いない比喩;たとえばLife is as long and hard as a journey.(人生は旅のように長くつらいものだ)といえば直喩で,Life is a journey.(人生は旅だ)といえば隠喩)
以下では、英単語 “metaphor” について、できるだけ詳しく解説します。
1. 基本情報と概要
単語: metaphor
品詞: 名詞 (countable noun)
意味(英語): A figure of speech in which a word or phrase is applied to an object or action to which it is not literally applicable.
意味(日本語): 本来の意味とは異なる言葉を、比喩的に別の対象に重ね合わせて使う表現(暗喩)。
「metaphor(メタファー)」は、比喩を使って物事や概念をわかりやすく表現したり、文章表現を豊かにするためによく使われる単語です。「隠喩」や「暗喩」と呼ばれ、直接「like」「as」などを使わずに、抽象的なものを具体的に例えることで、イメージを強く伝えます。
活用形:
- 単数形: metaphor
- 複数形: metaphors
- 単数形: metaphor
他の品詞形:
- 形容詞: metaphorical (比喩的な)
- 副詞: metaphorically (比喩的に)
- 形容詞: metaphorical (比喩的な)
CEFR レベル目安: B2(中上級)
- 日常的な英語表現ではなく、少しアカデミックなニュアンスがあり、文章で使われる機会が多い表現です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成: 「meta-」(「…を越えて」というギリシャ語由来の接頭語) + 「phor」(ギリシャ語 “phora” 「運ぶ」を語源とする部分)
- 「meta-」には「超えて」「変化して」といった意味合いがあります。
- 「phor」も「運ぶ」「伝える」というニュアンスを持ちます。
“metaphor” は文字通り「(言葉で)何かを超えて運んでくる」というイメージで、ある事柄を別の事柄になぞらえて(運んできて)本来の意味を拡張して伝える、という意味があります。
派生語・類縁語
- metaphorical (形容詞): 比喩的な
- metaphorically (副詞): 比喩的に
- metaphoric (形容詞): metaphorical のやや硬い/文語的な言い方
よく使われるコロケーション(共起表現)10 個
“extended metaphor”
- 日本語訳: 拡張された隠喩 (長い文脈で展開される比喩)
“powerful metaphor”
- 日本語訳: 強力な比喩 (非常に印象的・説得力のある比喩)
“common metaphor”
- 日本語訳: よく使われる比喩
“visual metaphor”
- 日本語訳: 視覚的な比喩 (画像や視覚表現での比喩)
“mixed metaphor”
- 日本語訳: 混在した比喩 (複数の比喩を混ぜてしまい意味が混乱する表現)
“apt metaphor”
- 日本語訳: 適切な比喩 (内容を的確に表す比喩)
“fresh metaphor”
- 日本語訳: 斬新な比喩 (ありふれていない新しい比喩)
“tired metaphor”
- 日本語訳: 陳腐化した比喩 (使い古されて新鮮味を失った比喩)
“crucial metaphor”
- 日本語訳: 重要な比喩 (議論や説明のキーポイントとなる比喩)
“to employ a metaphor”
- 日本語訳: 比喩を用いる (使う)
3. 語源とニュアンス
語源:
ギリシャ語 “metaphora” (meta: 「超える」+ pherein: 「運ぶ」) がラテン語を通じて英語に入ったものです。何かを「運んできて」例える、という発想から「ある事柄を他の事柄になぞらえる」という意味になりました。
ニュアンス:
- カジュアルな会話でも使われることがありますが、特に文学的、学術的な文脈で頻繁に目にします。
- 直接「〜のような」「〜に似ている」と明示しないため、表面的には違う二つのものを同じだとすることで、強いイメージを与えます。
- 文学的、クリエイティブなシーンで使われると響きが鮮やかで表現豊かです。
4. 文法的な特徴と構文
文法的ポイント:
- 可算名詞 (countable noun) なので、a metaphor / two metaphors のように数えられます。
- たとえば “He used a beautiful metaphor.” といった形で文章中に組み込まれます。
一般的な構文:
- “(subject) + use + (adjective) metaphor to (describe/explain) …”
- 例: “He used a powerful metaphor to explain his philosophy.”
- 例: “He used a powerful metaphor to explain his philosophy.”
- “(something) is a metaphor for (something else).”
- 例: “The journey is a metaphor for life.”
イディオムや関連表現:
- “Mixed metaphor”: 意味が混乱する複数の比喩を無理に組み合わせた表現
- “Metaphorically speaking”: 比喩的に言うと
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文 (カジュアルな場面)
“That movie was a metaphor for growing up; it was really touching.”
- 「あの映画は成長を比喩的に表していて、本当に感動したよ。」
“Don’t take it literally, it’s just a metaphor.”
- 「文字通り受け取らないで、ただの比喩表現だから。」
“‘Time is a thief’ is a common metaphor you’ll hear.”
- 「“時間は泥棒だ”は、よく耳にする比喩表現だよ。」
(2) ビジネスでの例文 (会議やプレゼンなどフォーマル寄り)
“He used a compelling metaphor to illustrate our company’s growth strategy.”
- 「彼は会社の成長戦略を説明するために、説得力のある比喩を用いました。」
“The metaphor of a ‘journey’ helped clarify the phases of product development.”
- 「“旅”という比喩は、製品開発の各段階を明確にするのに役立ちました。」
“Please avoid mixing metaphors in the presentation to keep the message clear.”
- 「プレゼンで混在した比喩を使わないようにして、メッセージを明確に保ってください。」
(3) 学術的/文学的な文脈での例文
“In poetic analysis, the metaphor serves as a pivotal tool for expanding meaning.”
- 「詩の分析において、比喩は意味を拡張するための重要な手段です。」
“The author employs an extended metaphor to convey the protagonist’s internal conflict.”
- 「著者は登場人物の内面的葛藤を伝えるために、拡張された比喩を用いています。」
“Exploring conceptual metaphors can deepen our understanding of abstract ideas.”
- 「概念的比喩を探究することで、抽象的な概念への理解が深まります。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- “simile” (直喩)
- 日本語訳: 「〜のように」という単語で直接的に比喩を表す。
- 例: “Life is like a box of chocolates.” は simile で、metaphor の場合は “Life is a box of chocolates.”
- 日本語訳: 「〜のように」という単語で直接的に比喩を表す。
- “analogy” (類推)
- 日本語訳: 二つの異なるものの性質を対応させて論じる。比喩表現というより、類推・並列が中心。
- 日本語訳: 二つの異なるものの性質を対応させて論じる。比喩表現というより、類推・並列が中心。
- “figure of speech” (比喩表現)
- 日本語訳: 比喩や誇張など広い文脈での修辞的表現。
反意語 (Antonyms)
- “literal expression” (文字どおりの表現)
- 日本語訳: 比喩を用いない直接的な表現。
metaphor は「暗喩」や「比喩的」なニュアンスが強いのに対し、literal は「文字通り」の意味です。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /ˈmɛt̬.ə.fɔːr/ (米), /ˈmet.ə.fɔː/ (英)
- アクセントは「me」の部分に強勢を置きます (ME-ta-phor)。
- イギリス英語では語尾の “r” 音が弱め (fɔː)、アメリカ英語では “fɔːr” としっかり発音される場合が多いです。
- スペルミス “metaphore” と書かないよう注意してください (フランス語のスペルに似ているため混同しやすいです)。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- “metaphor” と “simile” の混同: “metaphor” は「〜は…である」と直接例える。 “simile” は “like” や “as” を用いて比喩を明示する。
- “metaphor” のスペリングの間違い: “metaphor” を “metafor” と書いてしまったり、途中で “phor” を “for” とするミスはよく起こります。
- 試験対策: TOEIC や英検などの読解問題や文章要約問題で、文章表現を読み解く際に「暗喩」が使われているかどうかに気づく力が問われることがあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「meta-」= 「超える、変化する」+「phor」= 「運ぶ」というイメージで、「言葉を使って何かを越えて運んでくる」→「ある概念を別のものとして表す」と覚えるとスムーズです。
- 音の響きから「め・た・ふぉー」と区切り、「め=目、た=他、フォー=4?」など遊びながら関連付けても面白いかもしれません。
- ポイントは “like” や “as” を使わないで直接例える表現であることをイメージすると理解が深まります。
以上が “metaphor” の詳細解説です。文章力を上げたいときや、効果的な表現をしたいときにぜひ使ってみてください。
隠喩,暗喩(like, asなどを用いない比喩;たとえばLife is as long and hard as a journey.(人生は旅のように長くつらいものだ)といえば直喩で,Life is a journey.(人生は旅だ)といえば隠喩)