元となった辞書の項目
gravitation
IPA(発音記号)
解説
名詞「gravitation」の詳細解説
1. 基本情報と概要
英語の意味
・gravitation: the force by which objects with mass are attracted toward each other.
日本語の意味
・「重力的引力」「万有引力」。物体と物体の間に働く引力のことです。特に科学の文脈で使われたり、「引き寄せる力」といった比喩的なニュアンスで使われることもあります。
「gravitation」は万有引力や重力の作用を示す名詞です。ニュートン力学や天文分野など、物理の専門的な場面でよく使われますが、日常会話では「gravity」を使うことが多いです。「gravitation」は、少しフォーマルで理系的な響きがあります。
- 品詞: 名詞 (noun)
- 活用形: 名詞のため、数を表す際は単数形 (gravitation) / 複数形 (gravitations) となりますが、一般的には不可算的に扱われることが多いです。
- 他の品詞例:
- 動詞形: gravitate (〜に引き寄せられる、〜へ移動する)
CEFRレベルの目安: B2(中上級)
物理や科学の文脈で現れる専門用語に近く、理解するにはある程度の語彙力が必要です。
2. 語構成と詳細な意味
- gravitation は、元々 “gravity (重力)” に接尾辞 -ation(「〜すること、作用・状態」の意味)を加えた形です。
- 語幹である “grav-” はラテン語で「重い (heavy)」を意味する “gravis” に由来します。
関連語や派生語
- gravity : 重力、重大さ
- gravitate (動詞) : 引き寄せられる、重力で落下する、自然に〜へ動く
- gravitational (形容詞) : 重力の、引力の
コロケーションや関連フレーズ(10個)
- “universal gravitation” - 万有引力
- “law of gravitation” - 万有引力の法則
- “gravitation constant” - 重力定数
- “Newtonian gravitation” - ニュートン重力(ニュートン力学における重力)
- “quantum gravitation” - 量子重力
- “gravitational field” - 重力場
- “gravitational pull” - 重力(の引力)
- “gravitational force” - 重力(力)
- “gravitation theory” - 重力理論
- “gravitational attraction” - 引力による相互作用
3. 語源とニュアンス
- 語源:
ラテン語の “gravitas”(重さ、重力、真面目さ)に由来。そこからフランス語を経て英語になったとされます。 - 歴史的使用:
アイザック・ニュートンが万有引力の法則を提唱して以来、科学用語として「重力」を示す際に多用されてきました。 - ニュアンス・使用時の注意:
- 「gravity」とほぼ同義ですが、「gravitation」はより科学的で学術的な談話や文章で用いられます。
- 会話で「重力」という意味を伝えたい場合、シンプルに「gravity」が一般的です。
- 比喩的に「人や物事が他者を強く引きつける力」という文脈でも使えますが、多少フォーマル/理知的な響きになります。
- 「gravity」とほぼ同義ですが、「gravitation」はより科学的で学術的な談話や文章で用いられます。
4. 文法的な特徴と構文
- 名詞:
「不可算名詞」として扱うことが多いですが、文脈によっては可算名詞として「個々の重力現象」を言及する場合もあります。これは学術文献などの特殊な用法です。 - 一般的な構文:
- “the law of gravitation” (重力の法則)
- “to explain gravitation in terms of physics” (物理学の観点から重力を説明する)
- “the law of gravitation” (重力の法則)
イディオム・表現
- 「gravitation toward ~」: 「〜への引力、〜へひきつけられる現象」。比喩的に「人や物が惹かれて集まること」を表すのにも使われます。
- フォーマル・カジュアルの差:
- 科学分野で正式に議論するとき: “gravitation”
- 日常会話で単に「重力」の意味を表す: “gravity”
- 科学分野で正式に議論するとき: “gravitation”
5. 実例と例文
日常会話での例文
- “I’ve always been fascinated by gravitation and how everything is pulled to the Earth.”
「ずっと重力の不思議に魅了されていて、あらゆるものが地球に引っ張られる仕組みが面白いんだ。」 - “Children often wonder about gravitation when they see objects fall.”
「子どもたちは物が落ちるのを見て、よく重力の存在を不思議に思うものだよ。」 - “We talked about gravitation in our science club last week.”
「先週の科学クラブで万有引力について話し合ったんだ。」
ビジネスシーンでの例文
- “Our company’s research team is exploring new technology related to gravitation.”
「弊社の研究チームは、重力関連の新技術を研究中です。」 - “Understanding gravitation can lead to innovative aerospace solutions.”
「重力を理解することが、革新的な航空宇宙ソリューションにつながるかもしれません。」 - “Global collaborations in advanced gravitation research have significantly grown.”
「高度な重力研究における国際的な協力が大幅に拡大しています。」
学術的な文脈での例文
- “Newton’s law of universal gravitation fundamentally changed our understanding of celestial motions.”
「ニュートンの万有引力の法則は、天体の運動に関する私たちの理解を根本的に変えました。」 - “Quantum gravitation is an active area of theoretical physics that seeks to unify gravity with quantum mechanics.”
「量子重力は、重力を量子力学と統合しようとする理論物理学の活発な研究分野です。」 - “The researcher published a paper on the modifications of Einstein’s theory of gravitation.”
「その研究者は、アインシュタインの重力理論の改変についての論文を発表しました。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (synonyms)
- gravity : 「重力」。最も一般的。学術的・日常的どちらでも使用。
- attraction : 「引力、魅力」。物理的というよりは一般・比喩的にも幅広い文脈で使う。
- pull : 「引っ張る力」。カジュアルに「引力」を表す場合に使用するが、かなり一般語。
※「gravitation」と「gravity」は特に学術分野で置き換えが可能ですが、「gravitation」はニュートン力学など体系的な言及時に使われやすいです。
反意語 (antonyms)
厳密には「重力の反対」という単語は定義が難しいですが、概念的には “repulsion”(斥力)や “levitation”(浮揚)が「引き寄せる力」と反対の働きを表す言葉です。
- repulsion : 斥力
- levitation : 浮上、浮揚
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /ˌɡrævɪˈteɪʃən/
- アクセント位置: “ta” の部分に主アクセントがあります。(gra-vi-TA-tion)
- アメリカ英語/イギリス英語: 大きな違いはありませんが、アメリカ英語では [ˌgrævəˈteɪʃən] のように /ə/ の音がやや強調されることがあります。
- よくある間違い: “grav-i-ta-tion” の 4 音節目にしっかりアクセントを置かず、最初の “gra-” を強く発音してしまうケースがあります。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: 「gravitation」を「gravitaion」や「gravitationn」と誤綴りするケース。
- “gravity” との混同: 「gravitation」と「gravity」は意味が近いですが、ややニュアンスが異なります。無理に区別する必要はありませんが、論文や学術の文脈では使い分けることがあります。
- 試験対策: TOEIC・英検などの一般的な英語資格試験ではあまり頻出語ではありませんが、理系英語や学術英語を扱う試験(大学院入試など)で出される可能性があります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “grav-“は「重い」: “gravity” = 重力, “gravitas”= 重厚さ という連想をしておくと覚えやすいです。
- “~ation”は「(動詞が示す動き・状態)の名詞化」: “gravitate(引き寄せる)”+ “-ation” = “gravitation” と理解すると自然に記憶できます。
- イメージ: “重さ”があるものは互いに引き寄せ合う、という絵を頭に思い浮かべると「gravitation」も「gravity」も混同しにくくなります。
以上が名詞「gravitation」の詳しい解説です。学習や実践の際には、「gravity」との使い分けや、学術的な文脈での適切な用法に注意してみてください。
意味のイメージ
意味(1)
引力,引力の作用
意味(2)
(…に)引き寄せられること《+to(toward)+名》