dwarf
(童話の)『こびと』,一寸法師 / (人間の)こびと / 普通よりずっと小さい動物(植物) / (対照的に)…‘を'小さく見せる / 〈植物など〉‘の'自然な成長を妨げる / (並みはずれて)小さい[種類の]
動詞 dwarf
の解説
1. 基本情報と概要
・意味(英語)
“Dwarf” (verb) means “to make something appear small or insignificant by comparison; to overshadow.”
・意味(日本語)
「(比較の結果) 〜を小さく見せる、目立たなくする、影を薄くする」という意味です。
たとえば、大きな建物が周囲の建物を圧倒的に小さく見せるときなどに使われます。相対的な比較で、あるものを「かすませる」「存在感を弱める」ときに使う表現です。
・品詞
主に「動詞 (動作を表す)」。
・活用形
- 現在形: dwarfs
- 過去形: dwarfed
- 過去分詞形: dwarfed
- 現在分詞形: dwarfing
・他の品詞としての例
- 名詞: “dwarf” (小人、または小型のもの)
- 形容詞: “dwarfish” (小さな、矮小な) など
・CEFRレベル (目安)
B2 (中上級): 少し難しめの単語で、ある程度高度な英語力が必要です。
2. 語構成と詳細な意味
元々 “dwarf” は名詞で「小人、非常に小さいもの」という意味がありますが、動詞としては「相対的に小さく見せる」「〜を凌駕(りょうが)する・圧倒する」というニュアンスが強いです。
参考: よく使われるコロケーション(共起表現)10個
- dwarf one’s expectations
(期待をはるかに上回る) - dwarf the competition
(競合を圧倒する) - be dwarfed by …
(…によってかすむ、…に比べると小さく見える) - dwarf in comparison
(比較すると小さく見える) - dwarf the rest
(残りをはるかに凌ぐ) - dwarf a problem
(問題を相対的に小さく見せる) - dwarf previous records
(これまでの記録を大きく上回る) - dwarf a city skyline
(街のスカイラインを小さく見せる) - dwarf all else
(ほかをすべて小さく見せる) - dwarf a mountain
(山を小さく見せる、圧倒する)
3. 語源とニュアンス
“Dwarf” は古英語の “dweorh” に由来し、もともとは神話や伝承に登場する「小人」を指していました。そこから派生して、動詞としては「ある対象を小さく見せる・かすませる」という使われ方をするようになりました。
- ニュアンス
- 強調表現として、あるものが別のものと比べて非常に大きい・重要である、または別のものを圧倒しているイメージを強く持ちます。
- カジュアル、フォーマル問わず使えますが、比較的文書でもビジネス現場でも見られる表現です。
- 強調表現として、あるものが別のものと比べて非常に大きい・重要である、または別のものを圧倒しているイメージを強く持ちます。
4. 文法的な特徴と構文
- 他動詞 (transitive verb): “A dwarfs B” のように目的語を取ります。
例: “The skyscraper dwarfs all the surrounding buildings.” - 受動態もよく使う: “B is dwarfed by A.” として「B は A と比べて小さく見える」という表現もよく用いられます。
- フォーマル / カジュアルどちらでも使われます。特に文書やレポート中で「大きな差」を強調するときに便利です。
5. 実例と例文
日常会話での例文
- “My new TV dwarfs the old one I had.”
(新しいテレビは、前のテレビを小さく見せるくらい大きいよ。) - “The family’s new SUV dwarfs their old compact car.”
(家族の新しいSUVは、昔のコンパクトカーを圧倒的に小さく見せる。) - “In the photo, the tall man dwarfs everyone else.”
(写真では、その背の高い男性が周りの人を小さく見せているよ。)
ビジネスシーンでの例文
- “Our sales figures this quarter dwarf those of our competitors.”
(今期の当社の売上高は、競合他社を大きく上回っています。) - “Her achievements dwarf the contributions of anyone else in the team.”
(彼女の業績は、チームの他のメンバーの貢献をはるかに凌ぐほどです。) - “The new product dwarfs all previous models in performance.”
(新製品は、性能面で従来のモデルすべてを凌駕しています。)
学術・専門的な文脈での例文
- “This new discovery dwarfs any previous research in the field.”
(この新発見は、これまでの研究をすべてかすませるほど重要です。) - “The scale of the universe dwarfs our understanding.”
(宇宙の規模は、我々の理解をはるかに超えています。) - “Modern computing power dwarfs that of the early supercomputers.”
(現代のコンピュータの処理能力は、初期のスーパーコンピュータをはるかにしのぐほど高いです。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- overshadow (〜を暗くする、目立たなくする)
- outshine (〜よりも光り輝く、〜をしのぐ)
- eclipse (〜をかすませる)
- いずれも「優位性や大きさを比較して相手をかすませる・影を薄くする」のニュアンスを含みます。
- “dwarf” が主に「大きさや規模の比較から見て極端に上回る」イメージが強いのに対し、 “overshadow” や “eclipse” は「存在感を奪う」というニュアンスが強めです。
反意語 (Antonyms)
- minimize (最小化する) - 元々の大きさを小さくする行為
- diminish (減らす、衰えさせる) - 実際に縮めたり価値を下げるニュアンス
実際には “dwarf” の明確な完全反意語というよりは、真逆の動作や作用を持つ動詞としての参考です。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /dwɔːrf/
- 強勢 (アクセント): 単音節の単語なので、特にアクセント位置の問題はありませんが、最初の /dw/ の音をはっきりと発音できるように注意しましょう。
- よくある間違い: /dw/ の発音が難しく、/dɔːrf/ (ドーフ) のように “w” を落としてしまうことがあるため、意識しましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “dworf” と誤記してしまう場合があります。
- 同音異義語との混同: 類似の単語はありませんが、名詞としての “dwarf” と混同しやすいです。文脈で「動詞か名詞か」を確認しましょう。
- 試験対策: TOEIC レベルでは比較表現の多様性を求められるときに出題される可能性があります。“be dwarfed by…” の形をしっかり身につけましょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “dwarf” =「小人」のイメージが強い単語ですが、「~を小さく見せる、かすませる」というダイナミックなイメージを思い浮かべると覚えやすいでしょう。
- “be dwarfed by” は「(〜と比べて) かすむ・小さく見える」の定番表現です。
- “door + wolf” と頭の中で無理やり組み合わせて発音を練習するなど、/dw/ サウンドを意識すると覚えやすいかもしれません。
以上が動詞 “dwarf” の詳細な解説です。比較した対象を圧倒的に小さく見せる強い表現である点がポイントです。ビジネスから日常会話まで幅広く使えますので、ぜひ活用してみてください。
(童話の)こびと,一寸法師
(人間の)こびと
普通よりずっと小さい動物(植物)
(対照的に)…‘を'小さく見せる
〈植物など〉‘の'自然な成長を妨げる
(並みはずれて)小さい[種類の]