double
〈U〉2倍[の数量・価額など] / 〈C〉2倍のもの / 〈C〉よく似た人(物),生き写し / 〈C〉(映画の)代役 / 《複数形》《単数扱い》(テニスなどの)ダブルス / 〈C〉(獲物が追っ手を逃れるときなどの)逆走,急転回 / 〈C〉2塁打 / 〈C〉(ブリッジの点の)倍加 / 〈C〉(競馬・ドッグレースの)重勝式のかけ,複式
名詞「double」の徹底解説
1. 基本情報と概要
英語の意味: “double” (noun) = a person or thing that is an exact copy of another, or a replacement for someone in certain contexts; also a quantity twice the size or amount.
日本語の意味: 「そっくりな人・物」「そっくりさん」「代理人」「二倍の量」というような意味です。たとえば、映画撮影の際に危険なスタントを代わりに行う代理俳優の“stunt double”や、ちょうど同じ容姿の人(そっくりさん)などを指します。また、飲み物などの量を「2倍にする」、つまり「ダブルサイズ」と表現する場面でもよく使われます。日常会話だけでなくビジネスや娯楽(特に映画、舞台)でも目にする単語です。
- 品詞: 名詞 (noun)
- CEFRレベル: B1(中級)
- B1(中級): 日常生活での一般的な話題をある程度理解してコミュニケーションできるレベル
活用形と関連する品詞
- 名詞形: double(複数形は doubles)
- 動詞形: to double(例: “to double the size”「サイズを2倍にする」)
- 形容詞形: double(例: “a double room”「ダブルルーム」)
- 副詞形: doubly(例: “doubly important”「2倍重要な」)
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 語幹: “doubl-”
- 接尾語: なし(英語においてはフランス語由来の“-le”形で輸入された単語)
関連・派生語
- double (動詞): 「2倍にする」
- stunt double: 「スタントダブル(吹き替え俳優)」
- double-check (動詞/名詞): 「ダブルチェックする/ダブルチェック」
- redouble (動詞): 「さらに強化する」「繰り返す」
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- body double(ボディダブル)
- 例: 俳優の代役となる人、特に姿形が似ている人
- 例: 俳優の代役となる人、特に姿形が似ている人
- stunt double(スタントダブル)
- 例: 危険な場面を俳優の代わりに演じる人
- 例: 危険な場面を俳優の代わりに演じる人
- double agent(二重スパイ)
- 例: 敵味方の両方に情報を売るスパイ
- 例: 敵味方の両方に情報を売るスパイ
- double standard(ダブルスタンダード)
- 例: 同じ事柄に対して矛盾する基準が適用されること
- 例: 同じ事柄に対して矛盾する基準が適用されること
- double portion(二倍の量)
- 例: 食事や飲み物の盛りを2倍にする際など
- 例: 食事や飲み物の盛りを2倍にする際など
- double bed(ダブルベッド)
- 例: 一般的に2人用の幅広いベッド
- 例: 一般的に2人用の幅広いベッド
- double vision(複視)
- 例: ものが二重に見える状態
- 例: ものが二重に見える状態
- double take(ダブルテイク)
- 例: 見違いをして、改めて振り返ること
- 例: 見違いをして、改めて振り返ること
- double feature(二本立て)
- 例: 映画館で2本まとめて上映すること
- 例: 映画館で2本まとめて上映すること
- double meaning(二重の意味)
- 例: 同じ表現に複数の解釈がある場合(しゃれや隠された意味など)
3. 語源とニュアンス
- 語源: ラテン語の“duplus”(「二重の」)が古フランス語“doble”、中英語“double”を経て現在の形に。
- 歴史的使用: 13世紀頃から英語で「二重のもの」という意味で使われ始め、ルネサンス期以降、演劇や文芸などで「代役」や「二重性」の意味合いで広まっていきました。
- ニュアンス / 使用上の注意:
- 人が同時に2つの役割を担うシーンや、見かけが同じ人を指すために使うときは、軽い驚きや面白さを伴うことが多いです。
- 飲食などで「ダブルサイズをお願いします」と言うときはカジュアルですが、契約などで数量を示すときに「double the amount」と言うとフォーマルにも使えます。
- 人が同時に2つの役割を担うシーンや、見かけが同じ人を指すために使うときは、軽い驚きや面白さを伴うことが多いです。
4. 文法的な特徴と構文
名詞 (不可算/可算?)
- 場合によっては可算です。
- 例: “He met his double.”(彼は自分のそっくりさんに出会った)
- 「二倍の量」という意味で抽象的に扱う場合は不可算的な扱いもされることがあります(ただし多くは“a double of ~”など、可算名詞として扱われる方が自然です)。
- 場合によっては可算です。
一般構文例
- “(someone’s) double” → 「(人)のそっくりさん」
- “Have a double.” → 「ダブル(サイズの飲み物)を飲みなよ」
- “He’s working a double shift.” → 「彼は2連続のシフトをこなしている」
- “(someone’s) double” → 「(人)のそっくりさん」
フォーマル/カジュアルの違い
- 飲食店でのオーダー「Make it a double, please.」は日常的なカジュアル表現。
- ビジネスや公式書類で数の増大を表す場合「This year’s revenue is expected to be double last year’s figures.」はややフォーマル。
- 飲食店でのオーダー「Make it a double, please.」は日常的なカジュアル表現。
5. 実例と例文
日常会話での例文
- “I ordered a double of my usual coffee because I need more caffeine.”
- 「いつものコーヒーをダブルサイズで頼んだんだ。カフェインがもっと必要だからね。」
- “Have you ever met someone who looks exactly like you? Your double, perhaps?”
- 「自分とそっくりな人に会ったことある? いわゆるそっくりさんとか。」
- “He’s pulling a double shift at the hospital tonight.”
- 「彼は今夜、病院で連続シフトに入るんだ。」
ビジネスシーンでの例文
- “We need a double in production capacity by next quarter.”
- 「来四半期までに生産能力を2倍にする必要があります。」
- “They hired a voice double for the commercial to match the original actor’s tone.”
- 「コマーシャルのためにオリジナルの俳優の声のトーンに合わせられる吹き替えの人を雇いました。」
- “Our company’s profits have become double those of last year.”
- 「当社の利益は昨年の2倍になっています。」
学術的・専門的文脈での例文
- “The study examines how a cell might create a double of its genetic code during replication.”
- 「この研究は、細胞が複製の際にどのように遺伝子コードのコピー(二重化)を生成するかを調べています。」
- “A double-blind trial was conducted to ensure unbiased results.”
- 「偏りのない結果を得るために二重盲検試験が行われました。」
- “His theory suggests a double interpretation of the phenomenon in question.”
- 「彼の理論は、その現象に対して2重(2通り)の解釈を示唆しています。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- duplicate(複製、コピー)
- 「コピー」というやや硬い響き。機械的な複製を連想しやすい。
- 「コピー」というやや硬い響き。機械的な複製を連想しやすい。
- replica(レプリカ、複製品)
- 芸術作品のレプリカなど、本物そっくりに作られたものに使われる。
- 芸術作品のレプリカなど、本物そっくりに作られたものに使われる。
- twin(双子、そっくりのもの)
- 人やものが対としてほぼ同じ、特に生まれたときからの関係で強調。
- 人やものが対としてほぼ同じ、特に生まれたときからの関係で強調。
- look-alike(そっくりさん)
- 容姿が非常に似ている人をカジュアルに指す。
反意語 (Antonym)
- single(単一の、一人の)
- “double”が「二重、2倍」であるのに対し、“single”は「1つだけ」という対比。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /ˈdʌb.əl/
- 強勢 (アクセント): 第1音節 “dʌb” にアクセントがあります。
- アメリカ英語 / イギリス英語: 両者ともほぼ同じ発音ですが、
- アメリカ英語: [ダブル] のように母音がややあいまいになりやすい。
- イギリス英語: [ダブル] で、アメリカ英語と大きな差異はあまりありません。
- アメリカ英語: [ダブル] のように母音がややあいまいになりやすい。
- よくある間違い: [doʊ-] と “ドウブル” のように伸ばしたり、[-ble] の部分をはっきり発音しなかったりするケース。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペル: “double” は “dou” + “ble” で、しばしば “dubble” とつづりを間違える学習者がいます。
- 同音異義語との混同: “double” と同じ発音の単語はありませんが、“doble” (スペイン語で「ダブル」) など、他言語表記と混乱しがちです。
- 試験対策: TOEICや英検で出題される場合は「ダブルチェック(double-check)」や「二重の~」といった表現として単語の意味を問われることが多いです。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「ド・ブ・ル」と3音ほどに区切るイメージをもって覚えると、スペルミスを防ぎやすいです。
- “duo” (2人) “double” (2倍) “duet” (2重奏) のように「2」系統の単語とセットで覚えると語感がつかみやすいです。
- “Double or nothing,” “Double trouble,” といったリズミカルなフレーズを口に出して反復練習すると定着しやすくなります。
以上が、名詞「double」の詳細な解説です。日常生活から専門用語まで幅広く使われる便利な単語なので、品詞や発音、用法などをしっかり押さえておきましょう。
〈U〉2倍[の数量・価額など]
〈C〉2倍のもの
〈C〉よく似た人(物),生き写し
〈C〉(映画の)代役
〈C〉(獲物が追っ手を逃れるときなどの)逆走,急転回
〈C〉2塁打
〈C〉(ブリッジの点の)倍加
〈C〉(競馬・ドッグレースの)重勝式のかけ,複式
《複数形》《単数扱い》(テニスなどの)ダブルス