元となった辞書の項目
commercial
解説
1. 基本情報と概要
単語: commercial
品詞: 名詞 (countable)
英語での意味: A short advertisement on television or radio.
日本語での意味: テレビやラジオなどで流れる短い宣伝(広告)、いわゆる「CM」のことです。
「テレビ番組の合間に流れるCMを指すときによく使われます。製品をアピールする音声や映像の広告というニュアンスです。」
活用形
- 単数形: commercial
- 複数形: commercials
他の品詞になった例
- 形容詞: commercial → 「商業の」「営利的な」
例) commercial product(商業製品), commercial success(商業的成功)
CEFRレベルの目安
- B1 (中級): 日常生活やニュースで「CM」を指す機会が多く、耳にする機会がそれなりにある単語。文脈によっては日常会話でも理解が求められる単語です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- “commercial” は「commerce(商業)」に関連する単語です。
- 接頭語・接尾語としてははっきり分かれる形ではありませんが、「com-」はラテン語由来で「共に」という意味があり、「-merc-」は「商業・売買」に関する語幹の一つです。
関連・派生語
- commerce(商業、交易)
- commercialize(動詞:商業化する)
- merchandise(名詞:商品、動詞:商品化する)
- merchant(名詞:商人)
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- TV commercial(テレビCM)
- radio commercial(ラジオCM)
- commercial break(CMの時間/番組と番組の切れ目)
- commercial slot(CM枠)
- prime-time commercial(ゴールデンタイムのCM)
- commercial sponsor(CMスポンサー)
- commercial advertising campaign(CM広告キャンペーン)
- online commercial(オンラインCM、動画広告)
- commercial jingle(CM用ジングル:短い音楽)
- commercial deal(CM契約)
3. 語源とニュアンス
語源
- 「commercial」はラテン語の「commercium(売買、取引)」に由来し、「com-(共に)」と「merx(商品)」が組み合わさったものが元となっています。
- 古くは「商業に関する」という形容詞として使われていましたが、20世紀初頭からテレビやラジオなどの放送媒体を利用する広告そのものを指し示す名詞として定着しました。
ニュアンス・使用時の注意点
- 主に「テレビやラジオ番組の途中で流れる広告」の意味で使われます。
- 文章と会話の両方で使われますが、ややカジュアルな印象です。フォーマルな文書ではadvertisementやadvertなど、別の言い方が選ばれることがあります。
- 「広告」を指す一般的な言葉として使われる「ad」と意味は非常に近いですが、特に「放送系のCM」を強調するときにcommercialと言います。
4. 文法的な特徴と構文
名詞として使われる場合、可算名詞です。
例) “I saw a funny commercial.”(おもしろいCMを見たよ。)
複数形は “commercials” となります。「commercial break」のように、他の名詞を修飾して熟語的に使われることも多いです。
イディオムや一般的な構文
- “cut to a commercial” : 「CMに切り替わる、CMに入る」
- “run a commercial” : 「CMを流す(放送する)」
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
- “Did you see that hilarious commercial last night?”
(昨夜あの面白いCM見た?) - “I usually skip commercials when I watch recorded shows.”
(録画した番組を見るとき、CMは飛ばしちゃうの。) - “That fast-food commercial made me crave a burger.”
(あのファストフードのCMを見たら、ハンバーガーが食べたくなっちゃった。)
(2) ビジネスでの例文
- “Our company invested in a prime-time commercial to boost brand awareness.”
(我が社はブランド認知度を高めるため、ゴールデンタイムのCMに投資しました。) - “We need to finalize the script before we can shoot the commercial.”
(CMの撮影をする前に、脚本を確定しないといけません。) - “The commercial’s target audience includes young professionals.”
(そのCMのターゲット層は若い社会人です。)
(3) 学術的/公的文脈での例文
- “Studies have shown that commercials significantly influence consumers’ buying behavior.”
(研究によると、テレビやラジオのCMは消費者の購買行動に大きな影響を与えることがわかっています。) - “Regulations regarding the volume levels of commercials vary by country.”
(CMの音量レベルに関する規制は国によって異なります。) - “Excessive commercials can lead to viewer dissatisfaction.”
(過剰なCMは視聴者の不満につながる可能性があります。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- advertisement (advert) – (広告):より一般的に、あらゆる広告を指す。口語では “ad” が短縮形。
- promo – (番組宣伝、プロモーションビデオ):特に映画や番組など、自社コンテンツを宣伝する場合によく使う。
- spot – (短い広告枠):放送業界で「スポットCM」と呼ぶときに使われる。
「commercial」は特にテレビやラジオでの広告を強調するという点で、advert**(広告全般) よりも媒体を意識して使われることが多いです。
反意語
広告関連としての明確な反意語はありませんが、「非商業的」という意味合いで「non-commercial」という形容詞が対比表現によく登場します。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /kəˈmɜːrʃəl/ (アメリカ英語), /kəˈmɜːʃəl/ (イギリス英語)
- アクセント: 「-mer-」の部分に強勢があります(co-MER-cial)。
- アメリカ英語とイギリス英語の違い: おおむね同様ですが、rの発音(米国英語ではしっかりrを巻く)が異なります。
- よくある間違い: 語尾の “-cial” が /ʃəl/ となることを意識しないで、/tʃəl/ のように濁ってしまうケースがあるので注意。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: 「commercial」の m が二つ、「-cial」の順番を間違えることが多いです。
- 同音異義語との混同: とくに「comical(滑稽な)」とは綴りも発音も似ておらず、混同しにくいですが、アクセントが似ているように聞こえる人もいます。
- TOEIC などの試験対策: business-related の文章で「放送広告」や「マーケティング戦略」の文脈でよく登場しやすいです。
- 英検: 広告に関する設問や長文にも出やすい語です。名詞と形容詞の両方の用法があるので区別が必要です。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「コマーシャル」は日本語でも「CM」として定着しているので、そこから連想すると覚えやすいでしょう。
- 「com- + merc- + -ial」で、「商業」(commerce) に関するもの、とイメージできます。
- スペリングでは “m” を二つ続けて書く点に注意して、音声的にも「コ(mer)シャル」と区切ってみると覚えやすいです。
以上が、名詞 “commercial” の詳細な解説です。テレビやラジオなどで流れる広告(CM)を指す場面でよく登場し、日常会話からビジネスシーンまで幅広く利用される単語です。ぜひ覚えて活用してみてください。
意味のイメージ
意味(1)
(ラジオ・テレビの)コマーシャル