bulimia
1. 基本情報と概要
英単語: bulimia
品詞: 名詞 (noun)
日本語訳: 過食症(かしょくしょう)
意味(英語):
A serious eating disorder characterized by episodes of excessive eating (binge eating), often followed by purging (vomiting or laxatives) to avoid weight gain.
意味(日本語):
一度に大量の食べものを食べる「過食(かしょく)」の発作が起こり、その後、体重増加を防ぐために嘔吐(おうと)や下剤(げざい)服用などの行動をとる摂食障害の一種です。日常生活に支障をきたすほど深刻な状態になりやすい医療・心理学的な問題を含んでおり、「神経性過食症(bulimia nervosa)」という言い方をされることもあります。
「過食をして、その後吐く」という行動が繰り返される点が大きな特徴で、身体的・精神的負担も大きいというニュアンスを持ちます。医療や心理の文脈で使われる専門的な単語です。
活用形
名詞なので、一般的な英語動詞のように時制変化はありません。
- 単数形:bulimia
- 複数形:bulimias(医学文献など、限定的な場面で使用される場合)
他の品詞
- 形容詞:bulimic(過食症の / 過食症の人)
例:「She is bulimic.(彼女は過食症です)」 - 名詞:bulimic(過食症患者)
例:「He is a bulimic.(彼は過食症患者です)」
CEFRレベルの目安
- C1(上級)
医療・心理学関連の専門用語であり、日常会話ではあまり見られないため、上級レベルに相当します。
2. 語構成と詳細な意味
bulimiaは、ギリシャ語の“βοῦς(bous, 牛)”+“λιμός(limos, 空腹)”の組合せ(「牛のように激しい空腹」)から来ています。
関連語や派生語
- bulimia nervosa:神経性過食症
- anorexia:拒食症(*よく対比されるもう一つの摂食障害)
- binge eating:過食発作
よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10個)
- bulimia nervosa — 神経性過食症
- bulimia sufferers — 過食症の患者たち
- bulimia recovery — 過食症からの回復
- bulimia symptoms — 過食症の症状
- treat bulimia — 過食症を治療する
- overcome bulimia — 過食症を克服する
- bulimia awareness — 過食症への理解/啓発
- bulimia treatment plan — 過食症の治療計画
- coping with bulimia — 過食症に対処する
- binge-and-purge cycle — 過食・嘔吐のサイクル(繰り返し)
3. 語源とニュアンス
前述の通り、語源はギリシャ語から来ています。古代ギリシャでは、極端な空腹状態を表す言葉でしたが、現代では医学的に「過食衝動とその後の排出行為を伴う摂食障害」として定着しています。
使用時の注意点・ニュアンス
- 医療または心理学の専門用語であり、深刻な摂食障害を指します。
- 口語でカジュアルに使うことはほとんどなく、フォーマルあるいは医療・学術的文脈がメインです。
- 感情的・センシティブな話題を含むため、当事者や周囲の人が傷つかないよう配慮が必要です。
4. 文法的な特徴と構文
名詞:不可算名詞として扱われることが多いですが、医学文献などで学術的に複数例を指す場合など、“bulimias”という形をとる場合もあります。一般的な日常英語では単数形のみで使われることが多いです。
文法的な注意点
- “have bulimia”「過食症を患う」、または“suffer from bulimia”「過食症に苦しむ」のように、動詞と組み合わせて使われます。
- より専門的に“be diagnosed with bulimia”「過食症と診断される」という使い方もあります。
5. 実例と例文
日常会話での例文
- “I heard she’s struggling with bulimia.”
(彼女は過食症で苦しんでいるらしい。) - “Bulimia can affect both physical and mental health.”
(過食症は身体的健康にも精神的健康にも影響を及ぼします。) - “I’m worried that my friend might have bulimia.”
(友人が過食症かもしれないと心配しているんです。)
ビジネスシーンでの例文
- “Our healthcare plan covers treatments related to bulimia.”
(私たちの医療保険プランでは過食症の治療もカバーしています。) - “She had to take some time off work to deal with her bulimia.”
(彼女は過食症の治療のために仕事を休まなければならなかった。) - “Corporate wellness programs should include information on bulimia.”
(企業の健康プログラムには過食症に関する情報も含まれるべきです。)
学術的な文脈での例文
- “Recent studies on bulimia suggest a combination of genetic and environmental factors.”
(最近の過食症に関する研究では、遺伝的要因と環境的要因が組み合わさっていることが示唆されています。) - “Bulimia often co-occurs with anxiety or depression, requiring a multifaceted treatment approach.”
(過食症はしばしば不安障害やうつ病と併発するため、多面的な治療アプローチが必要とされます。) - “Clinical guidelines for bulimia recommend psychological counseling alongside nutritional support.”
(過食症の臨床ガイドラインでは、栄養サポートと併せて心理カウンセリングが推奨されています。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- anorexia(拒食症)
- 過度に摂取を制限し、極端な痩せを目指す点が特徴。
- bulimiaは「過食→排出」を繰り返すのに対し、anorexiaは「食べない」行動が主。
- 過度に摂取を制限し、極端な痩せを目指す点が特徴。
- binge eating disorder(むちゃ食い障害)
- 過食発作がある点は似ているが、排出行為は伴わないのが大きな違い。
反意語
医学的に明確な“反意語”はありませんが、強いて言えば“healthy eating habits”(健康的な食習慣)などが対極といえるかもしれません。
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号 (IPA): /bjuːˈlɪmiə/ 又は /buːˈlɪmiə/
- アメリカ英語(US): [bju-LEE-mee-uh] または[buh-LEE-mee-uh]
- イギリス英語(UK): [byu-LIH-mee-uh]
強勢は “li” の部分に置かれ、“-mee-”の部分を比較的強く読みます。
(個人差や地域差がありますが、おおむね /buːˈlɪmiə/ が標準的)
よくある発音の間違い
- 「ブリミア」や「ブルミア」と曖昧に発音されることが多いです。強勢を踏まえて、/bjuː/あるいは/buː/と発音することを意識しましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: bulimiaの「i」の位置を間違えて “bulimia” 以外の綴りにしてしまうことがあります。
- 同音異義語との混同: 一般的に同音異義語はありませんが、bulemiaと誤って書くケースなどが見られます。
- 試験対策: 医療系の英語試験や、医学部関連の英語文献、英検1級などの高度なレベルで出題される可能性があります。TOEICではあまり一般的ではありませんが、医療・健康関連トピックで関連表現が出ることがまれにあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「牛(bous)のように食べる(limos)」が語源の由来:大食いのイメージ
- anorexia(拒食症)と対比して、両方が混乱しないよう対にして覚えるのも効果的です。
- スペリングのポイントは “li” → “mi” → “a” と、「リ・ミ・ア」というリズムを意識しておぼえるとミスを減らせます。
- 「bu」と「li」の間に区切りをイメージし、“buli + mia” などと分けて覚えるのも一つの手です。
医療・心理分野の専門用語として使われるため、この単語は健康関連の文章を読む場合や、海外の心理学セミナー等に参加する場合などでよく出てきます。しっかりアクセントとスペリングを押さえておきましょう。