ballad
1. 基本情報と概要
単語: ballad
品詞: 名詞 (countable noun)
英語での意味
A “ballad” is a type of song or poem that typically tells a story, often of folk origin, and can be slow and emotional.
日本語での意味
「バラッド」は、物語性をもつ歌や詩の形式で、特に民謡由来のものや、やや抒情的でゆったりとした雰囲気をもつ楽曲を指します。
「物語を歌う形式の曲」や「しっとりとした叙情的な楽曲」をイメージするとわかりやすいでしょう。感傷的な雰囲気をもつ場合が多いです。
- 活用形: 名詞ですので、複数形は ballads となります。
- 他の品詞例: 直接ほかの品詞には変化しませんが、形容詞として使う場合は “ballad-like” のような表現が可能です。
CEFRレベルの目安
- B2(中上級): 一般的な日常会話で耳にすることは多い単語ではありませんが、音楽や文学の文脈では頻出します。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 語幹: “ballad”
- 接頭語・接尾語は特になく、フランス語や中世の英語に由来する単語です。
関連する単語
- ballade: フランス語由来で詩や曲の形式を指し、英語でも使われることがある。ショパンなどのピアノ曲「バラード (Ballade)」も有名です。
- balladry: “ballad” の集合名詞またはバラッドを書く(歌う)ことを指す別の形態。
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10例)
- “folk ballad” (フォーク・バラッド)
- “romantic ballad” (ロマンチックなバラッド)
- “traditional ballad” (伝統的なバラッド)
- “power ballad” (ロックやポップスで、力強く感情を込めたバラッド)
- “emotional ballad” (感情的なバラッド)
- “slow ballad” (ゆったりとしたバラッド)
- “narrative ballad” (物語風のバラッド)
- “classic ballad” (名曲として定番化したバラッド)
- “pop ballad” (ポップ寄りのバラッド)
- “modern ballad” (現代風のバラッド)
3. 語源とニュアンス
語源
- 中英語(Middle English)の “ballade” は、古フランス語の “ballade” に由来し、さらにプロヴァンス語(Occitan)の “balada” にさかのぼって「踊りの歌(dance song)」を意味しました。
- 中世ヨーロッパでは、民衆に伝わる物語を歌う形式として発展しました。
ニュアンス
- 昔は主に物語(恋愛、冒険など)を歌で伝える役割が強いものでしたが、現代ではバラードといえば「ゆったりした感傷的な曲」というイメージが強いです。
- 口語ではあまり頻繁に使いませんが、音楽の話題や文学談義など、ややフォーマル・芸術的な文脈でよく使われます。
- 「物語をもつ歌」あるいは「しっとりした曲」というニュアンスを含むので、発表会や演奏会などでもよく言及される単語です。
4. 文法的な特徴と構文
- 可算名詞 (countable noun): a ballad / two ballads のように複数形も使用されます。
- “ballad” を使ったイディオムはあまり多くはありませんが、音楽のジャンルやスタイルを表す文脈で用いられます。
- 例: “He wrote a beautiful ballad for her.”
- 例: “He wrote a beautiful ballad for her.”
- フォーマルさ: 文学的・芸術的なシーンや、曲のジャンル紹介の際に好んで使われる語です。
5. 実例と例文
日常会話での例文 (3例)
“I love listening to old folk ballads on rainy days.”
- (雨の日は古いフォーク・バラッドを聴くのが好きなんだ。)
“She sang a touching ballad at the karaoke last night.”
- (彼女は昨晩カラオケで感動的なバラッドを歌ったよ。)
“Have you heard the new pop ballad on the radio?”
- (ラジオでかかってる新しいポップ・バラッド、聴いた?)
ビジネスシーンでの例文 (3例)
“We’re planning a theme for the event’s closing segment, and a soft ballad might be perfect.”
- (イベントの締めの演出を考えていて、穏やかなバラッドがぴったりかもしれません。)
“The marketing team suggested using a romantic ballad for our new commercial.”
- (マーケティングチームは、新しいコマーシャルにロマンチックなバラッドを使うことを提案しました。)
“Our client specifically requested a traditional ballad to represent their cultural heritage.”
- (クライアントは文化的伝統を表すため、伝統的なバラッドを特に希望しています。)
学術的/文学的な文脈での例文 (3例)
“Scholars have studied the evolution of the English ballad form extensively.”
- (研究者たちは英語のバラッド形式の進化を徹底的に研究してきた。)
“This ballad collection provides insight into the social values of the medieval period.”
- (このバラッド集は、中世の社会的価値観を理解する手助けとなる。)
“The narrative structure of the ballad differentiates it from other types of lyric poetry.”
- (バラッドの物語的な構造は、ほかの叙情詩とは異なる特徴を示している。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- song(歌):最も一般的な「歌」を指す。物語性の有無にかかわらず幅広い。
- ode(頌歌):特定の対象を称える詩/歌。オードは形式が格調高い。
- carol(キャロル):クリスマスキャロルなど、祝祭や宗教的行事の歌を指す。
- lyric(歌詞 / 叙情詩):メロディ付きの歌詞や叙情的な詩。
- folk song(民謡):「民謡」の意味で、伝統的で地域的な歌。
▲ バラッドは物語性を強く含む曲や叙情的な曲。上記の単語と比べて、ストーリー仕立てであったり、しっとりとした曲を指す場合が多いです。
反意語
- 明確な反意語はありませんが、「アップテンポの曲」を指すワード(例: up-tempo track, dance tune)とは対極に位置する場合が多いです。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA: /ˈbæl.əd/
- アクセント(強勢)は第1音節の “bal” に置かれます。
- アクセント(強勢)は第1音節の “bal” に置かれます。
- アメリカ英語 / イギリス英語: 大きな差はありませんが、アメリカ英語では “bæləd” (バラッド) の “æ” の母音がやや鼻にかかる場合があります。イギリス英語でもほぼ同じ音です。
- よくある間違い: “ballad” と “ballet” (バレエ) を混同しやすい点に注意。つづりも発音も似ていますが、まったく異なる意味です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “ballad” の中の “ll” と “d” の位置を誤りやすい。 “balad” や “ballade” などにしないよう注意。
- 同音異義語との混同: “ballet” (舞踊) とごっちゃにしない。綴りと発音どちらも注意。
- 試験対策: TOEICや英検などでは、音楽・芸術に関連するリスニングや読解パートで登場する可能性がありますが、難易度としてはB2以上向けの単語です。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- バレーとバラッドは別物というキャッチーな言葉で覚える:
“ballad” ⇒ 物語性のある歌
“ballet” ⇒ 舞踊 - スペリングの “ball-ad” をイメージすると、「盛大に歌い上げる情感あふれる広告(ad)のような歌」と覚えやすいかもしれません。
- バラッドは民衆や感情に深く根ざしたメッセージ性があることが多いので、「昔話のようなストーリーを音楽で語る」というイメージを持つと理解しやすいです。
以上が「ballad」の詳細な解説です。物語性や感傷的なメロディをもつ歌を総称して「バラッド」と呼びますので、音楽のジャンルを学ぶときによく登場するでしょう。ぜひ理解を深めてみてください。
民謡,バラッド(素朴な用語と短い節で書かれた民間伝承の物語詩)