元となった辞書の項目
appeal
動詞
訴える,呼びかける / (上級裁判機関に)控訴する,上告する《+to+名》 / 〈物事が〉(人の)気持に訴える《+to+名》 / (ゲームで)(審判に)規則の裁定を求める《+to+名》
解説
1. 基本情報と概要
単語: appeal
品詞: 動詞(他にも名詞として使われる場合があります)
意味(英語)
- 「to make a serious or urgent request for help, support, or understanding」
- 「to be attractive or pleasing; to arouse a sympathetic response」
意味(日本語)
- 「助けや支持、理解などを切実に求めること」
- たとえば何かを訴えたいときに使います。「みなさん、ぜひご協力を!」というニュアンスです。
- たとえば何かを訴えたいときに使います。「みなさん、ぜひご協力を!」というニュアンスです。
- 「魅力を感じさせる、引きつける」
- ある物やアイデアが人を惹きつけるときに、「そのアイデアは人にとって魅力的だ」というように表現します。
活用形
- 原形: appeal
- 三人称単数形: appeals
- 現在進行形: appealing
- 過去形: appealed
- 過去分詞形: appealed
他の品詞
- 名詞: “an appeal” 「懇願」「訴え」あるいは「上訴(法的用語)」の意味で使われます。
CEFRレベルの目安
- B2(中上級): ある程度いろいろな状況で自分の意見を述べたり、説明したりできるレベルになると、この単語のいくつかの使いかたを理解して使いこなせるようになります。
2. 語構成と詳細な意味
appeal という単語は、もともと古フランス語の apeler(呼びかける)に由来します。
厳密には接頭語・接尾語で整理しにくい単語ですが、語幹は何かを「呼びかける、訴える」のニュアンスを持っています。
派生語や類縁語
- appellant: 法的用語で「上訴人」
- appellate: 「控訴の」「上訴の(法的文脈)」
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10個)
- appeal to reason(理性に訴える)
- appeal to emotion(感情に訴える)
- appeal for help(助けを求める)
- appeal to the court(裁判所に上訴・控訴する)
- launch an appeal(訴えを起こす/始める)
- file an appeal(上訴を提出する)
- appeal to authority(権威に訴える)
- appeal a verdict(評決に上訴する)
- hold an appeal(上訴を受け付ける/審理する)
- have wide appeal(幅広い魅力を持つ)
3. 語源とニュアンス
- 語源: ラテン語の appellare「呼びかける、訴える」→ 古フランス語 apeler「呼ぶ」→ 英語 appeal へ。
- 歴史的背景: 法的文脈での「上訴する」意味が強く、そこから「訴えを起こす・何かを強く求める」といったニュアンスで、日常生活でも「医者にセカンドオピニオンを求める」とか「人の助けを求める」といった意味に広がりました。
- 使用上の注意点・ニュアンス:
- フォーマルな文脈では、裁判所に上訴するなどの正式な場面で使われます。
- カジュアルな場面では、人の感情・興味に訴える、という少し軽いニュアンスで使われることもあります。
- フォーマルな文脈では、裁判所に上訴するなどの正式な場面で使われます。
4. 文法的な特徴と構文
自動詞 / 他動詞両方で使われる:
- 自動詞: “He appealed to the crowd for support.”(彼は群衆に支持を求めた)
- 他動詞: “The company appealed the court’s decision.”(その会社は裁判所の決定に上訴した)
- 自動詞: “He appealed to the crowd for support.”(彼は群衆に支持を求めた)
よく使われる構文:
- appeal to + 人(モノ、抽象概念)
- 「〜に訴える、求める、働きかける」
- 「〜に訴える、求める、働きかける」
- appeal against + 判決/decision
- 「(判決や決定に)上訴する」
- 「(判決や決定に)上訴する」
- it appeals to me
- 「それは私にとって魅力的だ」
- 「それは私にとって魅力的だ」
- appeal to + 人(モノ、抽象概念)
フォーマル/カジュアル:
- 法的・公的な文書では「上訴する」「懇願する」というフォーマルな意味合いでよく登場します。
- 日常会話では「(人の心に)魅力的に映る」というカジュアルな使い方もあります。
- 法的・公的な文書では「上訴する」「懇願する」というフォーマルな意味合いでよく登場します。
5. 実例と例文
日常会話での例文(3つ)
- “I want to buy a phone that really appeals to my style.”
(自分のスタイルに本当に合った携帯電話がほしい。) - “This new restaurant appeals to me because of its cozy atmosphere.”
(この新しいレストランは居心地のいい雰囲気で私には魅力的です。) - “He appealed to his friends to help him move to a new apartment.”
(彼は新しいアパートへの引っ越しを手伝ってくれと友人たちに頼んだ。)
ビジネスシーンでの例文(3つ)
- “We need to create an advertisement that appeals to our target audience.”
(ターゲット層に訴求する広告を作らなくてはならない。) - “Our company decided to appeal the court’s ruling regarding the patent dispute.”
(我が社は特許紛争に関する裁判所の判決に上訴することを決めました。) - “He made a strong appeal to the board of directors for additional funding.”
(彼は取締役会に対してさらなる資金を懇願しました。)
学術的・公的文脈での例文(3つ)
- “The non-profit organization appealed to international donors for urgent assistance.”
(その非営利団体は国際的な寄付者に緊急支援を求めました。) - “Scholars often appeal to historical precedents to support their arguments.”
(学者たちはしばしば自分の主張を支えるために歴史的な先例に訴えます。) - “The politician appealed directly to voters, promising tax reforms.”
(その政治家は納税改革を約束し、有権者に直接訴えかけました。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- plead(嘆願する)
- 「裁判所や権力者などに懇願する」という強い切迫感がある。
- 「裁判所や権力者などに懇願する」という強い切迫感がある。
- implore(懇願する)
- 「必死に頼む」ニュアンスがあり、より感情的に強い表現。
- 「必死に頼む」ニュアンスがあり、より感情的に強い表現。
- ask for(求める)
- 一般的な「お願いする」で、日常的に広く使われる。
- 一般的な「お願いする」で、日常的に広く使われる。
- request(要請する)
- フォーマルに「〜を求める」。感情よりも礼儀正しい・丁寧な響き。
反意語
- reject(却下する・拒否する)
- 「appeal」を受け付けない、拒絶するというニュアンス。
- 「appeal」を受け付けない、拒絶するというニュアンス。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /əˈpiːl/
- アクセントの位置: 後ろの “-peal” の部分にアクセントがあります。
- アメリカ英語とイギリス英語
- 大きな発音の差はあまりありません。両方とも /əˈpiːl/ と発音されます。
- 大きな発音の差はあまりありません。両方とも /əˈpiːl/ と発音されます。
- よくある発音の間違い
- 最初の “a” を強く “エイ” と読むのではなく、弱い曖昧母音 /ə/ です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “appeal” を “appel”や “apeal” などと間違えがち。
- 同音異義語との混同: “appear”(現れる)とは綴りは似ていますが、意味がまったく違います。
- 試験対策: TOEICや英検でのビジネス文脈、法的文脈の読解問題に登場する可能性が高いです。
- 自動詞と他動詞の使い分け: “appeal to someone” か “appeal a decision” かで文型が変わる点に注意が必要です。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「人の心に“ピーン(ピール)と訴える” → appeal」と音のイメージで覚えてみましょう。
- 「心に訴えを投げかける」というイメージが持てれば、「助けを求める」「魅力を感じさせる」という意味を自然と覚えられます。
- スペルの要注意ポイントは “double p” + “ea” の部分。一度口頭で「アピール(日本語っぽく)」と言い、そのあと正しい発音 /əˈpiːl/ とつなげて覚える方法もあります。
以上が動詞 appeal の詳細解説です。法的文脈から「上訴する」といった意味でも使われたり、日常的には「心に訴える」という使い方をするなど、使い道が幅広い単語です。ぜひ繰り返し使って語感を身につけてください。
意味のイメージ
意味(1)
訴える,呼びかける
意味(2)
(上級裁判機関に)控訴する,上告する《+to+名》
意味(3)
〈物事が〉(人の)気持に訴える《+to+名》
意味(4)
(ゲームで)(審判に)規則の裁定を求める《+to+名》