元となった辞書の項目
adopted
解説
1. 基本情報と概要
単語: adopted
品詞: 形容詞 (adjective)
- 英語の意味: chosen or taken as one’s own, especially referring to a child who has been legally taken by another family as their child.
日本語の意味: 「養子として迎えられた(採用された、受け入れられた)」の意味を持ちます。主に、人や動物が血のつながりのない家族に(法律的・公式に)迎え入れられた状態を表す言葉です。名詞としての“adopter (養親)”や動詞“adopt (養子にする / 採用する)”から派生しています。大切に受け入れられたニュアンスが強い単語です。
この形容詞は、もともと動詞“adopt”の過去分詞形が形容詞として用いられています。したがって、
- 動詞形: adopt (adopts, adopting, adopted)
- 名詞形: adoption / adopter
- 形容詞形: adopted / adoptive
CEFRレベルの目安: B2(中上級)
B2は個々のトピックについてある程度複雑な文章を使えるレベルです。この単語は日常会話でも登場しますが、状況ややり取りが具体的なときに理解が求められます。
2. 語構成と詳細な意味
- 語幹 (adopt): ラテン語の“adoptare”(採用する、自己のものにする)に由来します。
- 接尾語 (-ed): 過去分詞を表し、形容詞として使われる形です。
派生語
- adopt (動詞): 養子にする、採用する
- adopter (名詞): 養親、採用者
- adoption (名詞): 養子縁組、採用
コロケーション(共起表現)10選
- adopted child → 養子
- adopted son/daughter → 養子の息子 / 養子の娘
- adopted family → 迎え入れられた家族
- adopted hometown → 第二の故郷(移り住んで愛着を持った場所)
- adopted citizens → 帰化した市民
- newly adopted policy → 新たに採用された方針
- adopted name → 養子縁組などで変わった姓や名
- officially adopted → 公式に採用された
- widely adopted → 広く採用されている
- adopted culture → 取り入れられた文化
3. 語源とニュアンス
- 語源: ラテン語の「adoptare」(ad-「~に向かって」+ optare「選ぶ」)がもととなっています。もともとは「選んで自分のものとする」という意味があり、法律的・制度的に「養子を迎える」「技術や制度を採用する」という意味に発展してきました。
- ニュアンス:
- 「既存の家族やシステムに新しく迎え入れられた」雰囲気を伴うのが特徴です。
- 口語では、主に子どもやペットなど「新しい家族」を迎える場合に使われることが多いです。
- 文章でも使われますが、公的な場やフォーマルな表現では「adopted son/daughter」のように法的に養子になった場合を明示することが多いです。
- 「既存の家族やシステムに新しく迎え入れられた」雰囲気を伴うのが特徴です。
4. 文法的な特徴と構文
- 形容詞“adopted”: 原則として修飾対象の名詞の前で用いられます。たとえば “my adopted sister” のように使います。
- “adopt” は他動詞で、「具体的な対象を採用する/養子として迎える」ときに用います。
- “adopted” は過去分詞形でもあるため、受動態の文構造で用いることもありますが、形容詞としては「状態」を示します。
一般的な構文やイディオム
- “be adopted by + 人” → 「(人)に養子として迎えられる」
例: He was adopted by a loving family. - “adopted as + 役割/名前” → 「(役割/名前)として採用された」
例: This design was adopted as the official logo.
5. 実例と例文
ここでは、日常会話、ビジネス、学術的な文脈でそれぞれ3つの例文を示します。
日常会話 (Casual)
- “I recently found out that my cousin is adopted.”
- 「最近、いとこが養子だったと知ったの。」
- “She’s my adopted sister, but we’re very close.”
- 「彼女は私の養子になった妹だけど、私たちはとても仲がいいの。」
- “My neighbor adopted a puppy from the shelter.”
- 「隣の人がシェルターから子犬を引き取った(養子にした)んだよ。」
ビジネス (Formal/Casual mix)
- “Our company has an adopted policy to support remote work.”
- 「わが社ではリモートワークを支援する採用済みの方針があります。」
- “The newly adopted strategy boosted our international sales.”
- 「新たに採用された戦略が当社の国際的な売り上げを伸ばしました。」
- “He became an adopted member of the management team after proving his leadership.”
- 「彼はリーダーシップを示して、経営陣に迎えられました。」
学術的な文脈 (Formal)
- “The adopted children in this study demonstrated similar social skills to their non-adopted peers.”
- 「この研究においては、養子になった子どもたちは養子でない子どもたちと同様の社会的スキルを示しました。」
- “Analyzing the adopted strategies of different governments provides insight into policy effectiveness.”
- 「各国政府が採用した戦略を分析することで、政策の効果について洞察が得られます。」
- “His adopted approach to language acquisition has influenced modern teaching methods.”
- 「彼が採用した言語習得のアプローチは、現代の教授法に影響を与えています。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語
fostered (形容詞: 養育された)
- 「養護家庭などで一時的に育てられた」というニュアンスがあり、法的な養子縁組が完了していない段階を指すことが多いです。
- 例: a fostered child (里子)
- 「養護家庭などで一時的に育てられた」というニュアンスがあり、法的な養子縁組が完了していない段階を指すことが多いです。
adoptive (形容詞: 養子に関する)
- こちらは「養子の(立場の)」「養親の」という意味を持つ形容詞です。 “adopted child” は「養子になった子ども」、 “adoptive child” は文脈によっては似ている意味になりますが、法的・形容詞的に「養子制の」「養親サイドの」というニュアンスが強いです。たとえば“adoptive parents”なら「養親」という意味を直接表します。
反意語
- biological (形容詞: 生物学上の、実の)
- “biological child” は「血のつながりのある子ども」を示します。
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号 (IPA): /əˈdɒp.tɪd/(イギリス英語)、/əˈdɑːp.tɪd/(アメリカ英語)
- アクセントは「-dop-」の部分にきます。
- イギリス英語では「ɒ」の音(口を丸めてあまり開かない音)、アメリカ英語では「ɑː」になりやすいのが違いです。
- アクセントは「-dop-」の部分にきます。
よくある発音ミス: “adopt”と“adapt”の混同
- adopt /əˈdɒpt/
- adapt /əˈdæpt/
スペルが似ているので注意が必要です。
- adopt /əˈdɒpt/
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- 綴り間違い: “adopted” の “p” を入れずに “adoted” と書いてしまうミス。
- 同音異義語や類似スペル: “adapted” (適応させられた) と混同しやすいので注意。
- 試験での出題傾向: TOEICや英検などでは、文章の流れで「養子」「採用方針」を指す用例が文脈問題などで出ることがあります。意味と使い方を混同しないようにしましょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “adopt”という単語は「ad (~に向かって) + opt (選ぶ)」という語源から、“自分のほうへ選び取る”イメージで覚えるとよいです。
- “選んで家族にする→養子に迎える” とストーリーで結びつけると理解しやすいです。
- “adopted”は“adopt + -ed”で「養子として迎え入れられた」「採用された」の形容詞形、と覚えると混乱しにくくなります。
以上が“adopted”の詳細な解説です。形容詞として使う場合は「養子として迎えられた」という文脈が最もよく見られますが、「採用された」「取り入れられた」と言うニュアンスにも応用できます。ぜひ実践で使ってみてください。
意味のイメージ