元となった辞書の項目
troublesome
解説
1. 基本情報と概要
単語: troublesome
品詞: 形容詞 (adjective)
意味(英語): causing difficulty or annoyance; hard to deal with
意味(日本語): 面倒を引き起こす、厄介な、扱いにくい
「troublesome」は、「問題や面倒を引き起こすような」「対応が厄介な」というニュアンスを持つ形容詞です。たとえば、「厄介な子ども」や「煩わしい問題」というように、「手を焼かせる」というイメージで使われます。
活用形
形容詞なので時制による変化はありませんが、比較級・最上級で使う場合、以下のようになります:
- more troublesome (より厄介な)
- most troublesome (最も厄介な)
他品詞との関連例
- trouble (名詞・動詞) : トラブル、問題・動詞として「困らせる」など
- troubled (形容詞) : 心配な、動揺している
- troubling (形容詞) : 不安にさせる、心配を引き起こすような
CEFRレベル: B2 (中上級)
- 「困難や問題点を表したいときに、日常会話でもビジネスシーンでも比較的扱いやすいが、初歩的な語彙というよりは少し上のレベルで使用される単語」というイメージです。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- trouble (語幹) : 困難・苦労・面倒を表す名詞、または「困らせる」という動詞
- -some (接尾語) : 「~しがちな、~を引き起こす」といったニュアンスをもたらす形容詞化の接尾語
そのため「troublesome」は、「トラブルを引き起こしがち」「面倒を起こすような」という意味になります。
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- troublesome problem → 厄介な問題
- troublesome child → 手のかかる子ども
- troublesome issue → 面倒な事柄
- prove troublesome → 厄介であると判明する
- somewhat troublesome → 多少厄介な
- deal with a troublesome situation → 厄介な状況に対処する
- find something troublesome → 何かを面倒に感じる
- become troublesome → 面倒になる
- a troublesome obstacle → 厄介な障害
- a troublesome complaint → 対応が厄介なクレーム
3. 語源とニュアンス
語源
- 「trouble」は中英語(Middle English)に由来し、古フランス語の“troubler”(かき乱す、混乱させる)にさかのぼります。
- 接尾語“-some”は古英語から続く形容詞化の要素で、「~の傾向がある」「~を引き起こしがち」という意味を付与します。
ニュアンス
- 「厄介さ」「煩わしさ」を強調する表現で、ややネガティブな響きを持ちます。
- 公的文書やビジネスシーンでも使えるフォーマル寄りの語感ですが、カジュアルな日常会話でも問題なく使われる汎用性のある単語です。
- 「annoying」ほど主観的な苛立ちを強く表すわけではなく、「面倒」「厄介」という客観的な困難さを指すことが多いです。
4. 文法的な特徴と構文
- “troublesome” は形容詞であり、名詞を修飾する用法 (attributive) と、補語として主語を説明する用法 (predicative) の両方で使われます。
- 例: He is troublesome. (補語用法) / This is a troublesome task. (名詞修飾)
- 例: He is troublesome. (補語用法) / This is a troublesome task. (名詞修飾)
- 比較級は “more troublesome”, 最上級は “most troublesome” となります。
- フォーマル/カジュアルのどちらにも対応可能ですが、カジュアルシーンでは「annoying」や「bothersome」が使われることも多いです。
5. 実例と例文
以下では、日常会話・ビジネス・学術的文脈での使用例を挙げます。
日常会話 (カジュアル)
- “This TV remote is so troublesome. It never works properly.”
(このテレビのリモコン、本当に厄介だよ。ちゃんと動かないんだ。) - “I find it troublesome to cook every meal from scratch.”
(毎回一から料理するのって面倒なんだよね。) - “Dealing with my sister’s tantrums can be troublesome sometimes.”
(妹のかんしゃくに対処するのは時々厄介だよ。)
ビジネスシーン (ややフォーマル)
- “The new software update has introduced a troublesome bug.”
(新しいソフトウェアのアップデートで、厄介なバグが発生しました。) - “Managing different time zones can be troublesome, but we have to coordinate effectively.”
(異なるタイムゾーンを管理するのは厄介だが、効果的に調整する必要があります。) - “This customer complaint might become troublesome if we don’t address it immediately.”
(すぐに対処しないと、この顧客のクレームは厄介なことになるかもしれません。)
学術的・専門的文脈
- “In some cases, data inconsistency can be troublesome for large-scale analyses.”
(大規模解析において、一部のデータ不整合は厄介な問題となり得る。) - “Philosophical ambiguity can be troublesome when forming definitive conclusions.”
(哲学的曖昧さは、明確な結論を導く際に厄介になり得る。) - “Despite its benefits, the new technique may pose some troublesome ethical questions.”
(その新技術には利点があるにもかかわらず、厄介な倫理的問題を提示する可能性がある。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- annoying (いらだたせる)
- 「troublesome」よりも主観的な苛立ちのニュアンスが強い
- 「troublesome」よりも主観的な苛立ちのニュアンスが強い
- bothersome (煩わしい)
- 日常会話寄りで、「迷惑」「うっとうしい」といった印象
- 日常会話寄りで、「迷惑」「うっとうしい」といった印象
- vexing (悩ませる、いらだたせる)
- やや文語的で、知的な会話や文章で使われる場合がある
- やや文語的で、知的な会話や文章で使われる場合がある
- inconvenient (不便な)
- 「面倒」というより「都合が悪い」というニュアンスがメイン
- 「面倒」というより「都合が悪い」というニュアンスがメイン
- irksome (いらだたせる)
- やや古風・文語表現寄り
反意語
- helpful (役に立つ)
- convenient (便利な)
- easy (簡単な)
これらは「問題を引き起こす」イメージとは逆で、面倒がなくスムーズに進むニュアンスを表します。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA):
- イギリス英語: /ˈtrʌb.əl.səm/
- アメリカ英語: /ˈtrʌb.əl.səm/
- イギリス英語: /ˈtrʌb.əl.səm/
- アクセントは “trou” の部分に置かれます。
- よくある発音の間違いとしては、
- “trouble” の最後を /-ble/ ではなく /-bel/ のように発音してしまったり
- “some” を弱く発音しすぎたりするミスが挙げられます。
- “trouble” の最後を /-ble/ ではなく /-bel/ のように発音してしまったり
- “trouble” の /r/ を強調せず、軽く触れるように発音すると自然な英語らしい響きになります。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “troublesome” の “-some” を “-somee” や “-som” と間違えることがあるため注意が必要です。
- “troubling” との混同: “troubling” は「(心配や不安を)引き起こす、胸騒ぎを起こす」というニュアンスがあり、意味合いが異なります。
- TOEICや英検などでの出題傾向: 読解パートなどで「トラブルの原因となる要素」を表す際や文章中の形容詞の言い換え問題として出題されることがあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “trouble” + “some” = “troublesome” と、単語の構成を視覚化して覚えると印象に残りやすいです。
- 「問題 (trouble) をいくつか (some) 抱えている」→ 厄介という連想で覚えるのも一案です。
- スペルは “trouble” + “some” をくっつけるだけ、というイメージで記憶しておくとミスが減ります。
「troublesome」は日常生活からビジネスまで幅広い場面で使われる便利な形容詞です。特に「面倒くさい」「手がかかる」「厄介だ」という気持ちをもう少しフォーマルに表現したいときに活躍してくれます。ぜひ使い慣れてみてください。
意味(1)
迷惑な・人を悩ませる
意味(2)
やっかいな,骨の折れる