元となった辞書の項目
trample
解説
以下では、名詞としての trample
を中心に解説しますが、関連して動詞形についても触れます。マークダウン形式でまとめていますので、ぜひ学習にお役立てください。
1. 基本情報と概要
意味(英語・日本語)
- 英語: “trample” (noun)
→ The act or sound of heavy or careless stepping that often results in damage or destruction. - 日本語: 「踏みつけ」「踏み荒らすこと」「踏みつける音や行為」
→ 誰か(何か)を強く踏みつける行為や音を表します。ときには比喩的に「権利を踏みにじる行為」といったニュアンスで使われることもあります。
「trample」は動詞でも「踏みつける」「踏みにじる」という意味で用いられますが、ここでは名詞として「その踏みつける行為や音」「踏みにじるような行為」を表す点がポイントです。日常で頻繁に出る語ではありませんが、ある程度のレベルの文章や比喩表現で目にすることがあります。
品詞
- 名詞 (noun)
- 派生する動詞形: “to trample” (trample - tramples - trampled - trampling)
- 名詞形でも「trampling」という形も時に使われます(例: “the trampling of flowers”)。
CEFRレベルの目安
- B2(中上級):日常会話にも出る可能性はありますが、比喩や抽象的表現で使われることが多いため、中上級レベルとして捉えるとよいでしょう。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 「trample」は特に接頭語・接尾語がはっきりつくタイプではありません。
- 語幹 “trample” に、動詞としての -ing(trampling)・過去形 -ed(trampled)などがつきます。
派生語や類縁語
- “trampling” (n./gerund): 踏みつける行為(または進行形として“踏みつけている”)。
- “trampled” (adj.): 踏みにじられた、踏み荒らされた。
よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10選)
- “the trample of feet” – 足音の踏みつけ
- “under the trample” – 踏みつけられて(いる状態)
- “the sound of trample” – 踏みつける音
- “human rights trample” – 人権を踏みにじる行為
- “nature’s trample” – 自然(災害など)による踏み荒らし
- “trample on someone’s feelings” – 感情を踏みにじる
- “trample down the flowers” – 花を踏み荒らす
- “trample over opposition” – 反対を踏みつぶすように抑え込む
- “avoid the trample” – 踏みつけを避ける
- “the noisy trample” – 騒々しい踏み鳴らし
3. 語源とニュアンス
語源
- 「trample」は中英語(Middle English)の “tramp”(どすどす歩く)や古ノルド語に由来していると言われています。「重く踏みつける」という意味を古くから持っています。
ニュアンス
- 「力ずくで踏みつける行為」または「強引に何かを押しつぶす/無視する行為」を表します。
- 感情的・比喩的な文脈では「踏みにじる」「あしらう」など、相手に対して配慮をせず、傷つけるニュアンスを含む場合があります。
- 文章表現でフォーマルにもカジュアルにも用いられますが、口語で「音」や「行為」を指すときはやや硬め・比喩的な印象になりがちです。
4. 文法的な特徴と構文
文法的ポイント
- 名詞としての “trample” は可算名詞として扱われることが多いです。
例: a trample, the trample, this trample など。 - 動詞として使うときは他動詞の使い方が中心で、“trample on/over something” や “trample something” のように目的語を取ります。
一般的な構文やイディオム
- “to be under one’s trample” → (比喩的に)誰かの支配や踏みつけられている状態
- “trample on (someone’s) rights” → 誰かの権利を踏みにじる
フォーマル・カジュアルのどちらでも使用可能ですが、文章や報道などではフォーマルな印象を与えやすい単語です。
5. 実例と例文
名詞の “trample” を中心に、動詞の使い方もあわせて紹介します。
日常会話(カジュアル)
- “I heard a loud trample in the hallway. Did someone drop something heavy?”
→ 廊下で大きな踏みつけるような音がした。誰かが重いものを落としたの? - “Stop that trample, please! You’re shaking the whole floor.”
→ その踏み鳴らしをやめてよ!床全体が揺れてるんだから。 - “All I could feel was the trample of people’s feet in the crowded train.”
→ 満員電車の中で、人々の足の踏みつけだけが感じられたんだ。
ビジネスシーン
- “We must ensure that there is no trample on employees’ rights in the new policy.”
→ 新しい方針で、従業員の権利が踏みにじられることがないようにしなければならない。 - “The constant trample near the construction site caused damage to the landscaping.”
→ 工事現場周辺での絶え間ない踏み荒らしが、造園部分を損なってしまった。 - “Any trample of intellectual property can lead to serious legal consequences.”
→ 知的財産権の踏みにじりは、深刻な法的結果をもたらしうる。
学術・フォーマル
- “The historical trample of minority groups reflects a critical sociopolitical issue.”
→ 歴史的にみる少数派グループの踏みつけは、重大な社会政治的問題を反映している。 - “A researcher examined the ecological impact of visitors’ trample on delicate alpine flora.”
→ ある研究者が、高山植物への観光客の踏み荒らしの生態系への影響を調査した。 - “Excessive trample in protected areas leads to soil compaction and reduced biodiversity.”
→ 保護区域内での過度な踏み荒らしは、土壌の圧密化と生物多様性の減少につながる。
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- “stamp”(踏みつける)
- 主に動詞で使われることが多いが、名詞
stamp
は「スタンプ」や「印」などの別の意味も強い。
- 主に動詞で使われることが多いが、名詞
- “tread”(足を踏み入れる)
- 「踏む」行為だが、比喩的に「丁寧に歩く」場合にも使いやすい。
- 「踏む」行為だが、比喩的に「丁寧に歩く」場合にも使いやすい。
- “crush”(押しつぶす)
- 踏んで潰すイメージがより強い。
- 踏んで潰すイメージがより強い。
- “press down”(押さえつける)
- 踏むというよりも「押す」側面がクローズアップされる。
- 踏むというよりも「押す」側面がクローズアップされる。
反意語 (Antonyms)
- 「優しく扱う」を表す単語が反意として適切
- “care for” – 大切に扱う
- “treat gently” – 優しく扱う
「trample」は乱暴に踏みつける・踏みにじるイメージが強いので、反対に相手を大切にする・配慮する表現が反意となります。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA(国際音声記号): /ˈtræm.pəl/
- アメリカ英語(AmE)とイギリス英語(BrE)で大きな違いはありませんが、母音の微妙な違い(/æ/音)に気をつけましょう。
- アメリカ英語: [トゥラ(ラに近い音)-mプル]
- イギリス英語: [トゥラム(ラに近い音)-プル] に近い発音。
- アメリカ英語: [トゥラ(ラに近い音)-mプル]
- アクセントは “trám-ple” のように最初の音節 “tram” にあります。
- “l” の音を強く発音しすぎると不自然になることがあるので注意してください。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペル: “trample” の “m” と “p” の位置を間違えないように。たまに “tample” や “tramplee” と誤記する例があります。
- 同音異義語との混同はあまりありませんが、“tremble”(震える)と綴りが似ているので注意しましょう。
- 試験英語(TOEIC・英検など)では、文章中で比喩的に「権利を踏みにじる」「気持ちを踏みにじる」といった使い方が出題されることがあります。名詞としての使用はやや少なめですが、文脈をしっかり読む必要があります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「トランポリン (trampoline)」をイメージすると「飛び跳ねる」感覚ですが、trample は「乱暴に踏みつける」という真逆に近いイメージです。
- 「tramp + le」で考えると、「tramp(どすどす歩く)+(le)細かい行為を名詞化した響き」と捉えると記憶しやすいかもしれません。
- 音から「踏んづける感じ」を覚えましょう。母音の /æ/ をしっかり意識すると、記憶に残りやすいです。
以上が名詞「trample」の詳細な解説です。動詞形との違いを意識しながら、コロケーションや例文を参考に学習を進めてみてください。踏みにじる行為や音を表すのに便利な語なので、ぜひ使い方をマスターしてみましょう。
意味のイメージ
意味(1)
踏みつけること,踏みつける音