strangle
動詞「strangle」の詳細解説
1. 基本情報と概要
単語: strangle
品詞: 動詞 (他動詞/自動詞で使われる場合があります)
活用形:
- 現在形: strangle
- 三人称単数現在形: strangles
- 現在進行形: strangling
- 過去形: strangled
- 過去分詞形: strangled
意味(英語):
To kill someone by squeezing their throat so that they cannot breathe; or to severely restrict, suppress, or choke off something (often used figuratively).
意味(日本語):
首を絞めて窒息させる/殺す、または、(比喩的に)何かを強く押さえつけて動きを止める、抑圧する。
「人の首を絞めて命を奪う」という直接的な意味のほか、ビジネスや経済などで「〜を締め付けて弱体化させる」「抑制する」というニュアンスでも使われます。
CEFRレベルの目安:
- B2(中上級): 日常会話では比較的高度なレベルの単語
- C1(上級): ビジネス文書やフォーマルな文章、学術的な文脈でもよく使われるやや専門的な語彙
他の品詞形:
- 名詞形: 直接的な名詞形としては“strangulation” (絞殺、締め付けの行為) が挙げられます。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 接頭語: なし
- 語幹: strangl- (ラテン語・フランス語由来の「絞め殺す」「締め付ける」ニュアンスを含む部分)
- 接尾語: -e (英語化するための形)
派生語や類縁語
- strangulation (名詞): 絞殺、窒息、鎮圧
- strangulated (形容詞): 絞扼された、締め付けられた
- stranglehold (名詞): 完全な支配、締め付け
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- strangle a person (人を絞め殺す)
- attempt to strangle (絞殺を試みる)
- strangle the economy (経済を締め付ける)
- strangle a cry (叫び声を押し殺す)
- strangle in sleep (寝ている間に絞め殺す)
- strangle the competition (競合を抑えつける)
- strangle a rebellion (反乱を鎮圧する)
- strangle creativity (創造性を抑圧する)
- strangle funding (資金を締め上げる)
- strangle oneself (自分の首を絞める ※あまりない表現ですが、自己絞息などで使われることがあります)
3. 語源とニュアンス
語源:
- 中英語 “stranglen” は古フランス語 “estrangler” (絞め殺す) に由来し、さらにラテン語 “strangulāre” (喉を絞める) に遡ります。
- 古くから“首を絞める”“窒息させる”ニュアンスをもつ語として使われてきました。
使用時の注意点とニュアンス:
- 直接的・物理的に「首を絞める」残酷なニュアンスがあるため、カジュアルな場面で乱用すると強い印象を与えます。
- 一方、比喩的な使い方(特にビジネスや経済面で「締め付ける」「抑圧する」)も一般的です。
- 文章で使う場合はフォーマルなニュアンスを帯びることが多いですが、口語でも「厳しく制限する」の意味で使われます。
4. 文法的な特徴と構文
- 他動詞としては「(人) を絞め殺す」という直接目的語をとります。
- 自動詞としてはあまり頻繁に使われませんが、「首を絞められる」「窒息する」のような意として受動表現で使われることがあります。
一般的な構文
- strangle + (目的語)
- “He tried to strangle his opponent.”(彼は相手を絞め殺そうとした)
- “He tried to strangle his opponent.”(彼は相手を絞め殺そうとした)
- strangle + (比喩的目的語)
- “Excessive rules can strangle innovation.”(過度な規則はイノベーションを押さえつける)
- “Excessive rules can strangle innovation.”(過度な規則はイノベーションを押さえつける)
イディオム/慣用表現
- “strangle something at birth”: 物事が始まった段階で抑え込む・潰す
- “They strangled the proposed law at birth.”(その法案は出だしで握り潰された)
5. 実例と例文
日常会話での例文(3つ)
“I nearly strangled on my scarf when it got too tight.”
- (マフラーがあまりにもきつくて、窒息しそうになったよ。)
“The movie had a scene where the villain tried to strangle the hero.”
- (その映画には、悪役が主人公の首を絞めようとするシーンがあった。)
“Stop pulling my collar like that! You’re strangling me!”
- (そんなふうに襟を引っ張らないで! 窒息しそうだよ!)
ビジネスの文脈(3つ)
“High taxes are strangling small businesses in this area.”
- (この地域では、高い税金が小規模事業を圧迫している。)
“If we impose too many regulations, we might strangle new startups.”
- (もし規制を多くかけすぎると、新興企業を締め付けることになるかもしれません。)
“Their rising debt has begun to strangle the company’s growth.”
- (増え続ける負債が、会社の成長を抑え込み始めている。)
学術的な文脈(3つ)
“Some historians argue that authoritarian regimes strangle civil liberties to maintain power.”
- (ある歴史家たちは、権威主義的な政権が権力を維持するために市民の自由を抑圧すると主張している。)
“In economics, high inflation can strangle consumer spending.”
- (経済学では、高いインフレが消費者の支出を抑圧する可能性がある。)
“Large conglomerates sometimes strangle competition by absorbing smaller companies.”
- (大企業が小さな企業を吸収することで、競合を締め付けることがある。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
choke (首を絞める、息を詰まらせる)
- 物理的に息が詰まるニュアンスがきわめて近いが、より一般的で事故や突然の息詰まりも含む。
- 物理的に息が詰まるニュアンスがきわめて近いが、より一般的で事故や突然の息詰まりも含む。
throttle (首を絞める、エンジンのスロットルを締める)
- “strangle”と大変近いが、機械などの「スロットルを絞る」という意味でも用いられる。
- “strangle”と大変近いが、機械などの「スロットルを絞る」という意味でも用いられる。
suffocate (窒息させる)
- 空気不足で息ができずに死に至らしめるイメージ。首を絞めるというよりは空気を奪う感じ。
- 空気不足で息ができずに死に至らしめるイメージ。首を絞めるというよりは空気を奪う感じ。
stifle (抑圧する、息苦しくさせる)
- 主に感情や創造性を押さえつける、息苦しい状況を作るときに使われる。
- 主に感情や創造性を押さえつける、息苦しい状況を作るときに使われる。
反意語
- free (解放する)
- release (解き放つ、放出する)
「絞め付ける/抑圧する」状態から解放するという意味で反意語になります。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA(国際音声記号): /ˈstræŋ.ɡəl/
- アメリカ英語: [ストゥラン(グ)ル] のように“g”をはっきり発音する。
- イギリス英語: 大きくは変わらないが /ˈstræŋ.ɡl/ と表記される場合もあり、語尾の「-gle」がやや軽めになる。
- アメリカ英語: [ストゥラン(グ)ル] のように“g”をはっきり発音する。
- アクセント(強勢): “STRAN-gle” の最初の音節 “STRAN-” に強勢。
よくある発音の間違い
- “strangel”など余計な母音を入れて “ストレンジェル” のように発音してしまう。
- “struggle” (もがく) と “strangle” を混同してしまう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペル: “strangle” は “str(a)n(g)le” と母音・子音の並びがやや複雑なので、r の位置と g の後に “le” が来る点に注意。
- 同音異義語との混同: 似た発音をもつ “struggle” (もがく、新たな意味) と混同しがち。
- 受験や資格試験: TOEICや英検などで「厳しく締め付ける」「抑圧する」の比喩表現として出題される可能性があります。文脈をよく読むことが大切です。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「強く首を押さえつける=すとらんぐる(strangle)」とイメージしましょう。
- “str + angle” と読むと「ストレス(str)」で「角度がずれる(angle)」ぐらいに首を曲げてしまう極端なイメージを思い浮かべるのも手。
- “struggle” (奮闘する) と混同しやすいので、首を「グッ(g)」と絞めるイメージを持つと“stran-G-le”のスペリングが覚えやすいです。
以上が動詞「strangle」の詳細解説です。直接的に「首を絞める」意味と比喩的に「厳しく締め付ける」「抑圧する」意味の両方を押さえておくと、さまざまな文脈で使いこなせます。
…‘を'窒息させる,絞殺する
(カラーなどが)〈首〉‘を'絞める
〈笑い・あくびなど〉‘を'おさえる,抑圧する
息が詰まる
窒息死する