元となった辞書の項目
sociable
IPA(発音記号)
解説
以下では、形容詞「sociable」をできるだけ詳しく解説していきます。
1. 基本情報と概要
英単語: sociable
品詞: 形容詞 (adjective)
意味(英語): friendly and enjoying talking to other people
意味(日本語): 「社交的な」「人付き合いが好きな」といった意味です。相手と積極的に関わったり会話をすることを好む人を表します。さまざまな場面で「他者と関わるのが楽しい」というニュアンスを示したいときに使われる単語です。
活用形
- sociable (形容詞)
- more sociable (比較級)
- most sociable (最上級)
他の品詞への派生
- 名詞: sociability(社交性)
- 副詞: sociably(社交的に)
- 反意の形容詞: unsociable(非社交的な)
CEFRレベルの目安
- B1(中級): 日常会話でよく出てくる単語で、比較的覚えやすい語です。
2. 語構成と詳細な意味
- 語源・語構成: 「soci-」は「仲間」や「社会」を表すラテン語の
socius
(仲間)から来ています。そこに「-able」がついて「~できる」という意味を表し、「仲間と一緒にいるのを好む・できる状態」というニュアンスが含まれています。 - ニュアンス: 「人と話すのを好む」「親しみやすい」「人と一緒にいたがる」といった友好的で明るい印象を与える表現です。
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- sociable person → 社交的な人
- sociable nature → 社交的な性格
- sociable atmosphere → 和やかな(社交的な)雰囲気
- become more sociable → より社交的になる
- highly sociable → 非常に社交的な
- sociable colleagues → 社交的な同僚たち
- naturally sociable → 生まれつき社交的な
- sociable gathering → 社交的な集まり
- sociable conversation → 打ち解けた会話
- sociable hobby → 社交的な趣味(多人数で楽しめる趣味など)
3. 語源とニュアンス
- 語源: ラテン語の “socius” (仲間) から派生しています。そこから “social”、“society” などの単語も生まれました。
- 歴史的変遷: 15世紀ごろから英語に取り入れられ、「誰かと共にいる状態を楽しむこと」を意味して使われ始めました。
- 微妙なニュアンス: 「社交的」と言っても、「大勢の人前で存在感を示すことが好き」というよりは、「人と会うのが好きで、喜んで交流する」という自然な親しみやすさの印象を与えます。
使用シーン
- 口語: 日常の会話で、友達や知人について話す際に頻繁に使われます。
- 文章: 比較的カジュアルなイメージがありますが、フォーマルな文章でも「和やか」「打ち解けた」といった意味で使用可能です。
- カジュアル vs. フォーマル: 口語に寄っていますが、レポートや論文などのフォーマルな文脈でも「社交的な(状態や性格)」という客観的な説明であれば使用します。
4. 文法的な特徴と構文
- 形容詞: “sociable” は主に補語や修飾語として使われます。
- 例: He is sociable. / She has a sociable nature.
- 例: He is sociable. / She has a sociable nature.
- 可算・不可算の区別: 形容詞なので、名詞としての可算・不可算は関係ありません。
- 他動詞・自動詞の使い分け: 動詞ではないため、該当しません。
一般的な構文
- S + be + sociable
例: “He is very sociable, so he makes friends easily.” - S + become + sociable
例: “She became more sociable after joining the club.”
イディオムは特になし
“sociable” 自体がイディオムに封じ込められることは少ないですが、“sociable with someone” のように前置詞 “with” と組み合わせて「~と社交的に接する」という意味を伴うことがあります。
5. 実例と例文
ここでは、それぞれの場面(①日常会話、②ビジネス、③学術的)で使いそうな例文を提示します。
① 日常会話(カジュアル)
- “I love going to parties because I’m quite sociable.”
(私はすごく社交的だから、パーティに行くのが大好きなんだ。) - “My roommate is really sociable; he’s always talking to new people.”
(ルームメイトはとても社交的で、いつも新しい人と話をしてるよ。) - “She’s sociable and gets along with everyone at school.”
(彼女は社交的で、学校のみんなと仲良くしているよ。)
② ビジネス
- “Our manager is sociable and encourages team-building activities.”
(私たちのマネージャーは社交的で、チームビルディングのアクティビティを推奨しています。) - “It’s important to be sociable at networking events.”
(ネットワーキングのイベントでは社交的に振る舞うことが大切です。) - “He was promoted partly because of his sociable nature and strong client relationships.”
(彼は社交性の高さとクライアントとの強い関係が評価され、昇進しました。)
③ 学術的(フォーマル)
- “Students exhibiting sociable behaviors often demonstrate stronger collaborative skills.”
(社交的な行動を示す学生は、共同作業のスキルが高いことが多い。) - “A sociable environment can have a positive impact on individual well-being.”
(社交的な環境は個人の幸福感に良い影響を与える場合がある。) - “Researchers have found sociable traits to be correlated with a higher level of emotional intelligence.”
(研究者によると、社交的な性質は高い感情知能と相関があるとされています。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- friendly(フレンドリーな)
- 「親しみやすい」といった意味合い。好感を持ちやすいが、必ずしも人前に出たがるとは限らない。
- 「親しみやすい」といった意味合い。好感を持ちやすいが、必ずしも人前に出たがるとは限らない。
- outgoing(社交的で外交的な)
- 「外に向かう」というニュアンスが強く、より積極的に人と関わったり、新しい環境を楽しむ姿勢を示す。
- 「外に向かう」というニュアンスが強く、より積極的に人と関わったり、新しい環境を楽しむ姿勢を示す。
- gregarious(社交好きな, 群れるのが好きな)
- 学術的な文脈で使われることもあり、「集団で過ごすのを好む」ニュアンスが強い。語感は少しフォーマル。
- 学術的な文脈で使われることもあり、「集団で過ごすのを好む」ニュアンスが強い。語感は少しフォーマル。
- convivial(陽気な、快活な、宴会好きな)
- 食事やお酒などを楽しむような「陽気で仲間と一緒にいるのが好きな」雰囲気を強調。
反意語
- unsociable(非社交的な)
- 人との交流をあまり好まず、一人の時間を好む状態。内向的というよりは人付き合いを積極的に避けるような語感。
- 人との交流をあまり好まず、一人の時間を好む状態。内向的というよりは人付き合いを積極的に避けるような語感。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /ˈsəʊʃəbl/ (イギリス英語), /ˈsoʊʃəbl/ (アメリカ英語)
- アクセントの位置: 語頭の “so-(ソウ / ソー)” に強勢があります。
- 発音の違い: イギリス英語は “səʊ”(ソウ)という音、アメリカ英語は “soʊ”(ソウ)に近い音になります。
- よくある間違い: “soc-i-a-ble” のように “cia” を誤って [ʃɪə] や [sɪə] と発音してしまうケースがあります。正しくは [ʃə] で舌を軽く歯茎にあてる音です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: 「social」と混同しやすい。social(社会的な)と書き間違えないように注意。
- 同音異義語との混同: 目立った同音異義語はありませんが、accentやスペルの似ている “sociable” と “sociably” を混同しないように。
- 試験対策: TOEICや英検の読解問題で、「社交的な人について述べる文章」などで登場することがあります。「friendly」の言い換え表現として出る場合もあるので注意してください。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “society (社会)” + “able (〜できる)” → “社会に溶け込める、他の人と打ち解けられる” というイメージで覚えるとよいでしょう。
- スペルのポイントは “soc-ia-ble” の「i」の位置。 “social” の「l」の前に「b」が来る違いを確認すると混乱を防ぎやすいです。
- 友人や仲間と楽しく話している自分の姿をイメージすると、覚えやすくなります。
以上が形容詞「sociable」の詳細な解説です。人と関わるのが好きで大勢の前でも明るく接するイメージを持つ単語として、会話や文章でも幅広く活用できます。ぜひ覚えてみてください。
意味のイメージ
意味(1)
(人が)社交的な,交際じょうずな
意味(2)
(集まりなどが)なごやかな,楽しい,親睦(しんぼく)の