最終更新日:2025/08/08
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元となった辞書の項目

so-called

IPA(発音記号)
形容詞

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解説

1. 基本情報と概要

単語: so-called

品詞: 形容詞 (adjective)

意味 (英語): “commonly named or referred to as,” “supposed,” or “alleged.”

意味 (日本語): 「いわゆる」「俗に言う」「(皮肉や疑問をもって)と称される」といった意味を持ちます。例えば、本当にそうとは限らないものや、「いわゆる〇〇というものだが…」と少し疑問や皮肉を込めて表すときに使います。


  • 「こういう時に使われる」

    ある言葉・称号・評判が一般的にそう呼ばれているが、実際には疑わしいときや、話し手がそれを皮肉や疑念を持って扱いたい場合に「いわゆる」「自称」として使われます。

活用形


  • “so-called” は複合形容詞で、形式的に活用変化はありません。

他の品詞になった時の例


  • 「so-call(ed)」自体は基本的に形容詞表現のみです。動詞 “call” からの派生形ですが、「so-called」は独立した形容詞として扱われています。

CEFRレベル: B2(中上級)


  • B2(中上級): 複雑なニュアンス表示ができるレベルで使われる表現。皮肉や疑念を示す文脈を理解できることが求められるので、少しレベルが上がります。


2. 語構成と詳細な意味

語構成


  • so + called


    • so(それほど、そんなに、ここでは「そう呼ばれるほど/そう呼ばれている」などの意味を表す)

    • called(“call” の過去分詞または形容詞化。「呼ばれた」という意味)


  • これらが組み合わさって「そう呼ばれている(しかし実は…)」といったニュアンスを示します。

関連性や派生語


  • “supposed” / “alleged” / “presumed” などが類似のニュアンスを持つ形容詞です。

  • 動詞 “call” が「呼ぶ」という意味で、そこに “so” が加わった複合語と考えられます。

よく使われるコロケーション(10個)


  1. so-called expert → (いわゆる専門家)

  2. so-called friend → (いわゆる友人)

  3. so-called solution → (いわゆる解決策)

  4. so-called democracy → (いわゆる民主主義)

  5. so-called modern art → (いわゆる現代アート)

  6. so-called miracle → (いわゆる奇跡)

  7. so-called leader → (いわゆる指導者)

  8. so-called evidence → (いわゆる証拠)

  9. so-called masterpiece → (いわゆる名作)

  10. so-called freedom → (いわゆる自由)


3. 語源とニュアンス

語源


  • 動詞 “call” に副詞 “so” が組み合わさってできた表現。「そう呼ばれているが実際はどうか分からない」というニュアンスを最初から含んでいました。

ニュアンス・歴史


  • 歴史的には16世紀後半〜17世紀頃から既に “so-called” の形が見られ、当時から「世間一般でそう呼ばれている」「自称」「通称」といった意味合いで使われていたようです。

  • 現代でも、アイロニー(皮肉)や懐疑的な響きを伴うことが多いです。

使用時の注意点


  • 通常の「いわゆる」というニュアンス以外に、相手の主張や一般的な認識に対して ironical な含みを持った表現として使われることが多いので、使い方を誤ると失礼に聞こえる場合があります。

  • 口語でも文語でも見られますが、フォーマルな文章ではアイロニーの度合いを考慮して使われることが多いです。


4. 文法的な特徴と構文


  • 形容詞として名詞を修飾する際に使われます。たとえば “the so-called genius” などの形をとります。

  • フォーマル/カジュアルを問わず使用可能ですが、皮肉の度合いを抑えたい場合は “what is known as” や “often referred to as” のほうが無難です。

イディオムや一般的な構文


  • “This is the so-called ‘X’.” → 「これが、いわゆる ‘X’ です。」

  • “He is a so-called champion.” → 「彼はいわゆるチャンピオンだ。(実態は怪しい)」

可算・不可算の区別や他動詞・自動詞などは直接関係しませんが、必ず後ろに 名詞 を伴う修飾表現であることが多いです。


5. 実例と例文

日常会話での例文(3つ)


  1. “My so-called friend never returns my calls.”


    • 「いわゆる友達なんだけど、全然電話を返してくれないんだよね。」


  2. “Have you tried that so-called miracle diet everyone’s talking about?”


    • 「みんなが話題にしている、いわゆる奇跡のダイエット試してみた?」


  3. “He’s the so-called ‘best player’ in our neighborhood, but I’m not convinced.”


    • 「彼はうちの近所で ‘最強のプレーヤー’ っていわれてるけど、私はそうは思わないんだ。」


ビジネスでの例文(3つ)


  1. “According to the so-called experts, our market share will increase by next quarter.”


    • 「いわゆる専門家によれば、次の四半期には我々の市場シェアが増えるそうです。」


  2. “We need to verify these so-called facts before making any decision.”


    • 「いわゆる事実とされているものを、決定する前に確認する必要があります。」


  3. “The so-called ‘innovative approach’ has yet to be proven effective.”


    • 「いわゆる ‘革新的手法’ は、まだ有効性が証明されていません。」


学術的な文脈での例文(3つ)


  1. “The so-called ‘universal grammar’ theory is still under debate among scholars.”


    • 「いわゆる ‘普遍文法’ 理論は、学者の間でまだ議論の対象となっています。」


  2. “In this experiment, the so-called ‘control group’ was not properly isolated.”


    • 「この実験において、いわゆる ‘対照群’ が適切に区分けされていませんでした。」


  3. “The so-called ‘Dark Ages’ in European history witnessed significant cultural changes.”


    • 「ヨーロッパ史における ‘暗黒時代’ といわれる時期は、大きな文化的変化を目撃しました。」



6. 類義語・反意語と比較

類義語 (Synonyms)


  1. “alleged” → (いわゆる、疑わしい)


    • ニュアンス: 法的・公式な文脈で「申し立てられている」「疑惑がある」という意味。


  2. “supposed” → (~とされている)


    • ニュアンス: 「~であると想定されているが確信はない」という意味。カジュアルにも使われる。


  3. “so-named” → (そう呼ばれる)


    • ニュアンス: “so-called” よりもフォーマル度が少し高いか、やや書き言葉的。


  4. “ostensible” → (表向きは、見せかけの)


    • ニュアンス: 「表向きはそうだが、実際は違うかもしれない」という含意を強く含む。


反意語 (Antonyms)


  • “actual” → (実際の、本当の)

  • “genuine” → (本物の)

  • “authentic” → (真の、正真正銘の)


7. 発音とアクセントの特徴

発音記号 (IPA)


  • イギリス英語 (UK): /ˌsəʊ ˈkɔːld/

  • アメリカ英語 (US): /ˌsoʊ ˈkɔːld/

強勢(アクセント)の位置


  • “so-called” の “called” に強勢がありますが、“so-” にもやや強調がかかります。二語からなる複合語として考えてよい音韻構造です。

発音の違い


  • イギリス英語では “so” が /səʊ/、アメリカ英語では /soʊ/ と音がやや異なります。

  • “called” の /ɔː/ の音もイギリス英語とアメリカ英語で若干異なります。(イギリス英語のほうがやや長め)

よくある発音の間違い


  • /soʊ/ を /sɑː/ と混同してしまったり、 /ˈkɔːld/ を /ˈkɑːld/ と発音してしまうケースがあります。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  • 「so called」とスペースを入れて書いてしまうケース:正しくはハイフンを入れて “so-called” とする場合が多いです。

  • 同音異義語との混同は特にありませんが、“so-called” のニュアンス(皮肉・疑念・揶揄)が強い点を理解せず、単に「いわゆる」と翻訳してしまうと誤解を与える恐れがあります。

  • TOEICや英検などの資格試験でも、読解問題やリスニング問題の中で「皮肉混じりの ‘いわゆる’」というニュアンスを問われることがあります。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • 「so + called = ‘そう呼ばれているが...?’」というイメージを持ってください。

  • 「本当にそうなのか?」という心の声を添えると想像しやすいでしょう。

  • スペル上はハイフンを忘れずに “so-called” にする習慣をつけると良いです。

  • 勉強テクニックとしては、実際に皮肉っぽく使われる場面(ドラマや映画のシーン)を耳にしたら真似してみると、ニュアンスを体で覚えられます。

意味のイメージ
so-called
意味(1)

いわゆる,名ばかりの

和英選択問題 / 準上級英単語(CEFR-J B2)

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