元となった辞書の項目
rusty
IPA(発音記号)
解説
形容詞 rusty
の徹底解説
1. 基本情報と概要
英語の意味:
- (金属などが) 錆びた
- (技術や能力が) 鈍った、衰えた
日本語の意味:
- 「金属が錆びた」という意味です。錆色がついて、古びた印象を持つニュアンスです。
- 「(一度は身につけていた技術や能力が) 使わないうちに衰えた」という意味です。たとえば「フランス語が久しぶりすぎて、少し鈍っている」ようなニュアンスを表す際に使います。
◼ 品詞: 形容詞(adjective)
◼ 活用形: 制限された変化しかありませんが、比較級は rustier
、最上級は rustiest
となります。
例:
My bike is rustier than yours.
(私の自転車はあなたのより錆びている)This is the rustiest old car I have ever seen!
(これは私が今まで見た中で最も錆びついた車だ!)
◼ 関連品詞:
- rust (名詞): 錆、または錆びる行為
- to rust (動詞): 錆びる
◼ CEFR レベルの目安:
- B1 (中級)
→ 一般的な日常会話で使われる単語ですが、抽象的な使い方(能力の衰えなど)を理解するにはある程度の英語力が必要です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- rust (錆) + -y (〜の性質を持つ形容詞を作る接尾辞)
「錆のような状態」を表すところから「錆びた」「鈍った」という意味が派生しています。
詳細な意味
- 金属が錆びた
物理的に錆が表面についた状態を指します。 - (技術・能力が) 鈍った
以前はもっと上手だったが、練習不足や長いブランクでレベルが落ちてしまった状態を表します。
よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個)
- get rusty → 錆びる、(技術が) 鈍る
- become rusty → 錆びた状態になる、(技術が) 鈍ってしまう
- a rusty hinge → 錆びた蝶番(ちょうつがい)
- a rusty nail → 錆びた釘
- rusty skills → 錆び付いた(衰えた)スキル
- a rusty bicycle → 錆びた自転車
- feel rusty → (久しぶりにやってみて) 腕が鈍った気がする
- my memory is rusty → 記憶があいまい・曖昧になっている
- a rusty piece of metal → 錆びた金属片
- brush off the rust → 錆をこすり落とす、(比喩的に) 術を取り戻す
3. 語源とニュアンス
語源
- 古英語の “rūst” (錆) に由来し、その後「〜のような状態を表す形容詞」を作る “-y” がついた形です。
ニュアンス
- 「物理的に錆びた」場合は少しネガティブなイメージです。
- 「能力が衰えた」場合は、「以前はできたが、使わないうちに下手になってしまった」というニュアンスを含みます。
- カジュアルな会話でもフォーマルな文章でもどちらでも使われますが、「技術が衰えた」の意味で使う場合はややくだけた印象で使われることが多いです。
4. 文法的な特徴と構文
形容詞なので、名詞を修飾したり、補語として使われたりします。
例)The rusty gate
(形容詞が名詞を修飾)
例)My French is rusty.
(補語・叙述用法)可算・不可算: この単語自体は形容詞なので、その区別はありません。
フォーマル/カジュアル: どちらでも使用可能ですが、日常的な文脈でよく使われます。ビジネスでも「スキルが錆びついた」などのカジュアル寄り表現として使われることがあります。
5. 実例と例文
(1) 日常会話
I haven't played the guitar in years, so I'm really rusty.
→ 「ギターを何年も弾いていないから、かなり腕が鈍ってるんだよね。」That old bike in the garage is all rusty now.
→ 「ガレージにあるあの古い自転車、今はすっかり錆びついちゃってる。」My memory of that day is a bit rusty.
→ 「あの日のことはちょっと記憶が曖昧だ。」
(2) ビジネス
My presentation skills have become rusty. I need more practice.
→ 「プレゼンテーション力が落ちた気がする。もっと練習が必要だね。」If your Excel skills are rusty, consider taking a refresher course.
→ 「もしエクセルのスキルが衰えているなら、復習コースを受けてみるといいよ。」Our old machinery is getting rusty and needs replacement.
→ 「うちの古い機械は錆びてきているので、交換が必要だ。」
(3) 学術的な文脈
The artifact displayed signs of being rusty due to prolonged exposure to moisture.
→ 「その遺物は長期間湿気にさらされていたため、錆びた痕跡が見受けられた。」Students often feel rusty in subjects they haven't studied for a while.
→ 「学生はしばらく勉強していなかった科目でしばしば腕が鈍ったように感じる。」Her argumentation skills were rusty, but she quickly regained her confidence through debate practice.
→ 「彼女の論証スキルは鈍っていたが、ディベートの練習を通じてすぐに自信を取り戻した。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- corroded (腐食した)
- 「化学作用によって腐食している」ニュアンスが強い。錆びを含む広い意味。
- 例)
The pipe was severely corroded.
(パイプはかなり腐食していた)
- 「化学作用によって腐食している」ニュアンスが強い。錆びを含む広い意味。
- out of practice (練習不足で腕が鈍った)
- 「技術やスキルが衰えた」ことをはっきり表します。
- 例)
I'm out of practice at the piano.
(ピアノの腕が鈍っている)
- 「技術やスキルが衰えた」ことをはっきり表します。
- worn (使い古された)
- 「使い古されて古びた」感じ。錆びまではいかない場合も。
- 例)
His shoes are worn and need replacing.
(彼の靴は擦り切れていて交換が必要だ)
- 「使い古されて古びた」感じ。錆びまではいかない場合も。
反意語
- polished (ピカピカに磨かれた)
- サビとは逆に「きれいに磨かれた」状態を表します。
- サビとは逆に「きれいに磨かれた」状態を表します。
- sharp (腕が冴えている)
- 「技術が衰えている」とは逆に「切れ味がある」という意味です。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /ˈrʌs.ti/
- アクセント: 先頭の “rus” の部分に強勢があります。
- アメリカ英語とイギリス英語の違い: 大きな差はありませんが、米音では “ʌ” の鼻にかかったような音が、英音では若干短く聞こえるくらいです。
- よくある発音ミス: 「ラ」という音を引っ張って “rʌːsti” としないように注意します。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “rusty” を “rustly” や “rustry” と書いてしまわないように気をつける。
- 同音異義語は特にありませんが、“dusty” (ほこりっぽい) と混同しないように注意。
- 試験対策: 「久しぶりにやろうとしたら下手になった」という状況を表現する単語として、ライティングやスピーキング問題で使うとバリエーションが出せるので有利です。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “rust” (錆) + “-y” (形容詞化) で「錆びている状態」とイメージする。
- 「腕が錆びてしまった」と考えると覚えやすい。日本語でも「腕が錆びついた」と言うので、そこから連想するとよいでしょう。
- スペルの “r-u-s-t-y” は「ラスト(LAST)」と似ているが、頭文字が “r” と覚えておくと間違えにくいです。
以上が形容詞 rusty
の詳細解説です。金属のサビだけでなく、「久しぶりで鈍った状態」を表すときに便利な単語なので、ぜひ使ってみてください。
意味のイメージ
意味(1)
さびた
意味(2)
さび色の
意味(3)
(使用しないために)だめになった