元となった辞書の項目
proposed
IPA(発音記号)
解説
1. 基本情報と概要
単語: proposed
品詞: 形容詞 (もともとは動詞 “propose” の過去形・過去分詞形から派生した形容詞)
英語での意味: suggested or put forward for consideration
日本語での意味: 「提案された」「提起された」「提議された」
「proposed」は、誰かが案として提示した、まだ正式に承認されていない状態を表すときに使う言葉です。何かの計画やアイデアが、正式な決定に至る前に提示・提案されたというニュアンスがあります。
CEFRレベルの目安としては B2(中上級) 程度です。ある程度英語に慣れている学習者が、会議や文書で使う正式めの表現として身につけるとよいでしょう。
活用形
- 原形: propose (動詞)
- 過去形: proposed (動詞)
- 過去分詞: proposed (動詞)
- 形容詞形: proposed (形容詞)
他の品詞形の一例
- 名詞形: proposition(提案、主張) / proposal(提案)
- 動詞形: propose(提案する)
- 副詞形: 存在しないか、実質的には “in a proposed manner” のように長い表現になる
2. 語構成と詳細な意味
- 接頭語(prefix): なし
- 語幹(root): pos(ラテン語の ponere「置く」「示す」からの流れがあるとされます)
- 接尾語(suffix): -ed(過去形・過去分詞形を作る英語の一般的な接尾語)
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10個)
- proposed plan(提案された計画)
- proposed project(提案されたプロジェクト)
- proposed legislation(提案された法律)
- proposed change(提案された変更)
- proposed date(提案された日付)
- proposed site(提案された場所)
- proposed budget(提案された予算)
- proposed solution(提案された解決策)
- proposed timeline(提案されたスケジュール)
- proposed policy(提案された方針)
3. 語源とニュアンス
“proposed”は、ラテン語の“proponere”(pro-「前に」 + ponere「置く」)が語源とされ、英語で“propose”になりました。歴史的には「前に置く」「提案する」という意味がずっと受け継がれてきています。
「proposed」はフォーマルな文書やビジネス文脈でよく使われます。ニュアンスとしてはまだ決定ではなく、「提案されているだけ」という少し保留的な含みがあります。
- 使用時の注意点:
- ビジネスメールや会議資料など、フォーマルな書き言葉で用いられることが多いです。
- 口語ではそれほど頻繁に使わない表現ですが、プレゼンテーションや議論で「提案中の○○」を述べるときに使われることがあります。
- 「提案してはいるが、まだ承認されていない」というニュアンスを明確にしたいときに便利です。
- ビジネスメールや会議資料など、フォーマルな書き言葉で用いられることが多いです。
4. 文法的な特徴と構文
- 形容詞として「提案された〇〇」の形で名詞を修飾するのが基本(例: the proposed plan)。
- 「proposed」自体は可算不可算を問う単語ではなく、形容詞として名詞を修飾する役割です。
- 動詞 “propose” は他動詞(目的語をとる)であり、その過去分詞形である “proposed” は形容詞としても機能します。
よく使われる構文例
- the + proposed + 名詞
- the proposed changes / the proposed site
- the proposed changes / the proposed site
- (be) proposed + to + 動詞(動詞形としての用法)
- The changes were proposed to address customer concerns. (これは形容詞というより過去分詞の受動用法です)
5. 実例と例文
日常会話(カジュアルめ)
- “Have you heard about the proposed party date yet?”
(提案されたパーティーの日程について、もう聞いた?) - “She doesn’t like the proposed plan, so she’s suggesting something else.”
(彼女は提案された計画を気に入っていなくて、別の案を提案しようとしているよ。) - “The proposed menu for the event looks delicious!”
(そのイベントの提案メニューはおいしそうだね!)
ビジネス
- “The proposed budget will be reviewed by the finance department.”
(提案された予算は、財務部によって検討される予定です。) - “We need to finalize the proposed timeline before the next meeting.”
(次の会議までに提案されたスケジュールを確定する必要があります。) - “The board members will vote on the proposed policy next week.”
(取締役会のメンバーは、来週提案された方針について投票を行います。)
学術的・専門的
- “The proposed hypothesis outlines a new approach to data analysis.”
(提案された仮説は、データ分析における新しいアプローチを提示しています。) - “In the proposed methodology, we rely on a combination of quantitative and qualitative data.”
(提案された方法論では、定量データと定性データの両方を組み合わせて活用します。) - “The proposed theory has sparked debate among researchers.”
(提案された理論は、研究者の間で議論を巻き起こしています。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- suggested(示唆された、提案された)
- 「暗に提案された」というニュアンスが強い。より口語的。
- 「暗に提案された」というニュアンスが強い。より口語的。
- recommended(推薦された)
- 「勧められた」というニュアンスがあり、評価がポジティブ。
- 「勧められた」というニュアンスがあり、評価がポジティブ。
- intended(意図された、予定された)
- すでに計画がされているが、まだ実施していないニュアンス。
- すでに計画がされているが、まだ実施していないニュアンス。
- planned(計画された)
- 計画としてすでに確定している度合いが高い。
反意語
- withdrawn(撤回された)
- rejected(却下された)
- abandoned(放棄された)
「proposed」とは逆に、「すでに取り下げられた」「却下された」「放棄された」などの状況を表すときに用いられます。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号: /prəˈpəʊzd/ (イギリス英語), /prəˈpoʊzd/ (アメリカ英語)
- アクセントは “pro*posed*” の第二音節“posed”に置かれます。
- イギリス英語では /əʊ/、アメリカ英語では /oʊ/ の音の違いがあります。
- よくある間違いとして “proporsed” や “propossed” といった余計な r や s を入れるスペルミスがあるので注意しましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- “proposed” は過去形・過去分詞であり、形容詞としても使われることを混同しないようにします。
- 動詞 “propose” と名詞 “proposal” はスペリングと品詞が異なるので注意が必要です。
- TOEICやビジネス英語の文書で「提案された~」という表現を題材にする問題が出ることがあります。形容詞の “proposed” と名詞の “proposal” の区別が狙われやすいです。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「propose」は「前(pro)に出す(pose)」というイメージ。
- “proposed” は「前に出された状態」というニュアンスが連想しやすいです。
- スペリングは「pro + posed」と考えると書き間違いを減らせるでしょう。
- 「まだ確定していないアイデアの状態」を想像すると意味が分かりやすく思い出せます。
以上が形容詞 “proposed” についての詳細な解説です。書類やミーティングなどフォーマルな場面でよく登場する単語ですので、ぜひ覚えて活用してみてください。
意味のイメージ