nominee
1. 基本情報と概要
単語: nominee
品詞: 名詞 (countable noun)
意味(英語): A person who is formally proposed or officially suggested for a role, position, award, or honor.
意味(日本語): 役職や賞などに正式に指名・推薦された人。いわゆる「候補者」「指名を受けた人」を指します。
「nominee」は、主に選挙や受賞式などで「今回の候補者は…」と紹介するような場面で使われる英単語です。非常にフォーマルな場面以外にも、会社内での「従業員表彰の候補者」など、幅広いシーンで使われます。
- CEFRレベル: B2(中上級)
→ ある程度の英語でのコミュニケーションがスムーズにできる人が習得しているレベルという目安です。
活用形
- 単数形: nominee
- 複数形: nominees
「nominee」は名詞なので動詞変化はありませんが、関連動詞として nominate (指名する) があります。形容詞としては nominated (指名された〜) などの形が使われます。
2. 語構成と詳細な意味
- 語幹: nomin- (「指名する」という意味を含む)
- 接尾語: -ee
- 「される人」を表す接尾語として使われます(例:employee - 雇用される人)
派生語・関連語
- nominate (動詞): 指名する
- nomination (名詞): 指名、推薦
よく使われるコロケーション (共起表現) 10選
- Oscar nominee (オスカー賞の候補者)
- presidential nominee (大統領候補)
- award nominee (賞の候補者)
- nominee for the committee (委員会への候補者)
- nominee list (候補者リスト)
- nominee announcement (候補者の発表)
- be named as a nominee (候補者として指名される)
- official nominee (正式候補)
- nominee for promotion (昇進候補者)
- the leading nominee (最有力候補)
3. 語源とニュアンス
語源: 「nominee」は、動詞「nominate」(ラテン語 nominare = 「名前を挙げる」)から派生し、「狙いを定めて呼ぶ」という意味合いを持っています。英語では 16 世紀ごろから “nominate” が使われ始め、そこから “nominee” という形が生まれました。
ニュアンス・使用時の注意点:
- 誰かを正式に候補として「指名・推薦する」というフォーマルなニュアンスが含まれます。
- ビジネス文書・会議・公式なスピーチなどフォーマルなシーンでも頻繁に登場しますが、カジュアルな会話でも「○○の候補に選ばれた」と言うときに使われます。
- 「選挙や賞の候補に名前が挙がっている」という響きを持ち、特定の背後に権威ある機関(選考機関など)の存在が示唆されることが多いです。
4. 文法的な特徴と構文
- 可算名詞: nominee は具体的な「人物」を指すので可算名詞として扱います。
- 例: one nominee, two nominees
- 例: one nominee, two nominees
- 構文例:
- “[be] nominated as 〜” = 「〜として指名される」
- “[be] chosen as a nominee” = 「候補者として選ばれる」
- “[be] nominated as 〜” = 「〜として指名される」
イディオムや関連表現:
- “the nominee for the position” = 「その役職の候補者」
- “He is our nominee to run the department.” = 「彼が部署を運営する候補に挙がっています。」
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
“Did you hear that Sarah is a nominee for the upcoming board election?”
(サラが今度の役員選挙の候補者になったって聞いた?)“I was surprised to be named as a nominee for the volunteer award.”
(ボランティア賞の候補に指名されてびっくりしたよ。)“They announced the nominees for the biggest film festival today.”
(今日は、大きな映画祭の候補者が発表されたよ。)
(2) ビジネスシーンでの例文
“Our company’s nominee for the Best Startup Award will be revealed next week.”
(来週、当社がベストスタートアップ賞に指名する候補者が発表されます。)“He’s the nominee for the new project manager position.”
(彼が新しいプロジェクトマネージャーの候補者です。)“Every nominee has to submit their proposal by Friday.”
(候補者は全員、金曜日までに企画書を提出しなければなりません。)
(3) 学術的・フォーマルな文脈での例文
“The committee will review each nominee’s credentials thoroughly.”
(委員会は各候補者の経歴を注意深く審査する予定です。)“In this study, the nominee for the research grant must provide a detailed methodology.”
(本研究における研究助成金の候補者は、詳細な方法論を提出しなければなりません。)“Upon approval by the board, the nominee will be officially appointed.”
(理事会の承認を受けて、その候補者は正式に任命されるでしょう。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- candidate (候補者)
- もっと広い意味で「立候補者」や「応募者」というニュアンス。政治以外に就職や試験の「受験者」にも使われる。
- もっと広い意味で「立候補者」や「応募者」というニュアンス。政治以外に就職や試験の「受験者」にも使われる。
- appointee (任命された人)
- 「任命を受けた人」であり、“nominee” より「すでに決まった人」という印象が強い。
- 「任命を受けた人」であり、“nominee” より「すでに決まった人」という印象が強い。
- contender (競合者・挑戦者)
- スポーツやコンテストなどで「優勝争いをしている人」というニュアンス。
- スポーツやコンテストなどで「優勝争いをしている人」というニュアンス。
- entrant (参加者)
- 競技やコンテストへの「参加者」。必ずしも正式な “nominee” というわけではない。
- 競技やコンテストへの「参加者」。必ずしも正式な “nominee” というわけではない。
※“nominee”は「公式に指名・推薦された」という点が強調される。
反意語
明確な反意語はありませんが、強いて挙げれば「nominator(指名する人)」が逆の立場と言えます。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA):
- アメリカ英語: /ˌnɑːmɪˈniː/
- イギリス英語: /ˌnɒmɪˈniː/
- アメリカ英語: /ˌnɑːmɪˈniː/
- アクセント: 最後の “-nee” の部分に強勢が置かれます。
- よくある誤り: 頭の “no-” を強調して “NO-mi-nee” のように発音してしまう人がいますが、語尾を伸ばしてアクセントをつけるのが正しいです。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペリングミス: “nominee” は “-ee” の部分をうっかり “-ie” と書いてしまわないように注意します。
- 同音異義語との混同: 同音異義語は特にありませんが、動詞形 “nominate” との混同に注意してください。
- 試験対策: TOEIC やビジネス英語試験で、組織やポジションに「候補者」を表す文脈として出題されることがあります。しっかりフォーマルな文脈を理解しておくと役立ちます。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 語尾 “-ee” は “employee” (雇われる人) や “payee” (支払いを受ける人) などと同じく「~される人」のニュアンスがある、と覚えると便利です。
- 「nominate」という動詞から連想して、「名前を挙げられた、呼ばれた人 = nominee」というふうにイメージすると覚えやすいです。
以上が名詞「nominee」の詳細解説です。選挙や表彰式など、実際のニュースや日常会話でよく耳にする単語ですので、活用例や関連語とあわせて記憶を深めてください。
(…の候補として)指名された人《+for+名》
(…に)任命された人《+to+名》