元となった辞書の項目
invisible
IPA(発音記号)
解説
以下では、形容詞 “invisible” を、できるだけ詳しく解説していきます。
1. 基本情報と概要
単語: invisible
品詞: 形容詞(adjective)
意味(英語): not able to be seen
意味(日本語): 目に見えない、不可視の
「目に見えない」「見つけることができない」というニュアンスを持つ表現です。人や物、あるいは存在自体が視覚的に認識できない状態を指すときに使われます。
活用形
形容詞なので、名詞や副詞のように「-s」や「-ed」などの語尾変化はありません。
- 比較級: more invisible(やや不自然な用法ですが、文脈によっては使われます)
- 最上級: most invisible(同上)
他の品詞になった時の例
- 名詞形: invisibility(不可視性)
- 副詞形: invisibly(目に見えないほどに)
難易度(CEFRレベル)
- B2(中上級): 一般的な抽象概念や比喩表現として「目には見えない」を表すレベルとしては、B2くらいが目安です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 接頭語 (in-): 「〜でない」「否定」を表す意味を持ちます。
- 語幹 (visible): 「見える」という意味。
関連する派生語
- visibility (名詞): 視認性、可視性
- visible (形容詞): 目に見える
よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個)
- invisible barrier → 目に見えない障壁
- invisible enemy → 目に見えない敵
- invisible force → 目に見えない力
- invisible hand → 見えざる手(経済学でよく使われる)
- invisible ink → 見えないインク(秘密の手紙など)
- become invisible → 目に見えなくなる
- remain invisible → 見えない状態のままでいる
- seemingly invisible → 一見して見えない
- render something invisible → 何かを見えなくする
- socially invisible → 社会的に目立たない
3. 語源とニュアンス
語源
- ラテン語の “invisibilis” に由来し、
- in-(否定)
- visibilis(見える)
が組み合わさった形です。
- in-(否定)
歴史的背景
古くから「目に見えないもの」を表現する際に用いられ、神話やファンタジー、宗教的な場面での「神や精霊は目に見えない存在」といった文脈で使われていました。
ニュアンス・使用時の注意点
- 「見えない」という文字どおりの意味以外に、「存在を感知できない」「気配を感じにくい」など、やや抽象的な文脈でも使われます。
- 科学、経済学、社会学など、学術的な分野でも「目に見えない力」や「見えざる手」などの表現によく利用されます。
- 口語・文語ともに広く使われますが、フォーマルな文章では「invisible」のままでも自然です。
4. 文法的な特徴と構文
- 形容詞なので、名詞を修飾する役割を担います。
- 可算・不可算の区別は不要ですが、「invisible」自体は抽象的な形容詞であるため、文脈に注意して使いましょう。
- たとえば “an invisible threat” のように、具体的な対象(threat)を修飾して用います。
一般的な構文例
- be + invisible
- 例: “He is invisible to the naked eye.” (彼は肉眼では見えない)
- 例: “He is invisible to the naked eye.” (彼は肉眼では見えない)
- become + invisible
- 例: “The star became invisible as clouds covered the sky.” (星は雲に覆われて見えなくなった)
- 例: “The star became invisible as clouds covered the sky.” (星は雲に覆われて見えなくなった)
- remain + invisible
- 例: “The true costs remain invisible.” (真のコストは目に見えないままだ)
5. 実例と例文
日常会話(カジュアル)
- “This stain is almost invisible unless you look very closely.”
「よく見ないとこのシミはほとんど見えないよ。」 - “He felt invisible at the party because no one talked to him.”
「パーティーで誰も話しかけてこなかったから、彼は自分がいないように感じた。」 - “Your phone screen scratch is nearly invisible after the repair.”
「修理後はスマホの画面のキズはほとんど目立たないよ。」
ビジネスシーン(ややフォーマル)
- “There are many invisible factors that influence consumer behavior.”
「消費者の行動には多くの目に見えない要因があります。」 - “We need to account for invisible costs in our budget plan.”
「予算案では目に見えない費用も考慮する必要があります。」 - “Your contribution is not invisible to the team; we truly value your hard work.”
「あなたの貢献はチームにとって決して見えないものではありません。私たちはあなたの努力を本当に評価しています。」
学術的な文脈
- “The concept of the ‘invisible hand’ plays a significant role in classical economics.”
「『見えざる手』の概念は古典経済学で重要な役割を果たしています。」 - “Certain particles are invisible to ordinary microscopes.”
「特定の粒子は通常の顕微鏡では見えません。」 - “Social structures can sometimes create invisible boundaries among different groups.”
「社会構造は時として異なる集団間に目に見えない境界を生み出します。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- hidden (隠れている)
- 「目に見えない」だけでなく「意図的に隠されている」ニュアンス。
- 「目に見えない」だけでなく「意図的に隠されている」ニュアンス。
- unseen (見られていない)
- 基本的には「まだ誰にも見られていない」や「見えない場所」を指す。
- 基本的には「まだ誰にも見られていない」や「見えない場所」を指す。
- imperceptible (知覚できない)
- 五感で感じられないほど微細な状態を表す。
反意語
- visible(目に見える)
- apparent(明白な)、obvious(はっきりしている)など
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA(国際音声記号): /ɪnˈvɪz.ə.bəl/
- アメリカ英語: インヴィズィブル(語頭の “in-” はやや短く)
- イギリス英語: インヴィズァブル(“ə”が少し曖昧音として発音される)
- アメリカ英語: インヴィズィブル(語頭の “in-” はやや短く)
- 強勢は “-vis-” の部分に置かれます (in-VIS-i-ble)。
よくある発音ミスとして、
- 「インバイジブル」と /b/ を入れてしまう場合がありますが、正しくは /v/ の音を出す点に注意が必要です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペリングで “invisiable” と “a” を入れてしまうミスが多いので注意。正しくは “invisible”。
- 同音異義語は特にありませんが、indivisible(分割できない)と似ている見た目の単語と混同しがちです。
- TOEICや英検などの試験対策では、「見通せないコスト」や「見えざる手」などの表現で出題されることがあります。文章の文脈で否定的意味の接頭語 “in-” で「見えない」を表していることに着目しましょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「in- (否定) + visible (見える) → 見えない」 という構造を意識すると覚えやすいです。
- “visible” を知っていれば、「それを否定する接頭語 in- がついただけ」と理解できます。
- “eye” の絵と “X印” を組み合わせたイメージを思い浮かべるのも効果的です。
- スペリングのポイントは「-visi-」と「-ble」の部分を分解して覚えることです。
形容詞 “invisible” は、日常会話・ビジネス・学術的な文脈まで幅広く使える便利な単語です。接頭語 “in-” がつくことで「否定」「反対」という意味が加わり、「visible(見える)」が否定される形として「目に見えない・不可視の」というニュアンスを表現します。ぜひ覚えて活用してみてください。
意味のイメージ
意味(1)
目に見えない;(…に)見えない《+to+名》