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furor
解説
1. 基本情報と概要
単語: furor
品詞: 名詞 (不可算名詞として使われることが多い)
意味(英語): a sudden expression of excitement, anger, or disagreement, often among a group of people or the public at large
意味(日本語): 世間や集団の間で巻き起こる突発的な熱狂や激しい抗議、騒ぎ、怒りなどの「大騒ぎ」や「激昂」を指す単語です。例えば、人々が強く反発して激しい議論を起こすような状況を示すときに使われます。
「furor」は政治的な問題や社会的なトピックに対して世間が大騒ぎし、感情が高ぶっているときに使われます。新聞やニュース記事などで「法律が改正されたことに対して大きなfuror(騒動・抗議)が起きている」という形でよく見かけます。
活用形:
- 通常は名詞として使われるため、形や語尾変化はありません。複数形としては “furors” となる場合もありますが、比較的まれです。
他の品詞形:
- 形容詞形としては英語には直接 “furor” から派生した形容詞はほぼ見られません。
- 動詞形もありません。
CEFRレベルの目安: C1(上級)
- 理由: 難解な語彙で、新聞や政治関連の記事などで目にする機会が多いですが、日常会話では頻繁には出てこないため、C1(上級)レベル相当です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- furor はラテン語由来で、もとは「fury(怒り)」「madness(狂気)」という意味を含んでいます。
- 接頭語や接尾語の明確な外形はありません。単語全体がラテン語の “furor” からそのまま英語に取り入れられています。
派生語や類縁語
- fury (激しい怒り) は同じ語源 (ラテン語 fūria=激怒) をもつ単語です。
よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10個)
- “public furor” - (世間の大騒ぎ)
- “cause a furor” - (騒動を起こす、激しい抗議を引き起こす)
- “political furor” - (政治的騒動)
- “media furor” - (メディアの大騒ぎ)
- “spark a furor” - (大きな騒ぎを引き起こす)
- “the furor died down” - (騒ぎが収まった)
- “nationwide furor” - (全国的な騒動)
- “a furor erupted over 〜” - (〜に対して大騒ぎが巻き起こった)
- “amid the furor” - (大騒ぎの真っ只中で)
- “stir up a furor” - (騒動をあおる、抗議を巻き起こす)
3. 語源とニュアンス
語源
- ラテン語の “furor” は “fury” と同根で、「狂気」「怒り」という意味をもっていました。
- 中世以降、英語に取り入れられ、「強烈な感情(特に怒りや狂気)」や「熱狂」全般を表すようになりました。
ニュアンス・使用時の注意
- 「furor」は感情の盛り上がりが単に高いだけでなく、周囲も巻き込むような大騒ぎを強調します。
- 社会や世間が騒いでいる、もしくは怒っている状況によく使われます。
- 主に文章やニュース記事、批評などのややフォーマルないしはジャーナリスティックな文脈で目にする単語です。日常会話でカジュアルに使われることはあまりありません。
4. 文法的な特徴と構文
- 名詞(不可算扱いが多い): 「a furor」よりも「cause furor」「create furor」と使う方が自然な場合が多いです。ただし、文脈によっては “a furor” とも表現されます。
- 可算形: “furors” はまれですが、複数の騒動を数えたいときに使われる可能性があります。
使用シーン
- フォーマルまたはやや硬い文章表現で用いられます。
- メディア記事、ニュース、政治批判、社会的事件の報道など。
よく使われる構文・イディオム
- “The new policy caused (a) furor among the public.”
- “There was a furor over the controversial remarks.”
5. 実例と例文
(A) 日常会話(あまり使われないケースですが)
- “All the furor over the new parking rules seems a bit overblown.”
- (新しい駐車ルールに対する大騒ぎはちょっと大げさじゃない?)
- (新しい駐車ルールに対する大騒ぎはちょっと大げさじゃない?)
- “I was surprised to see such a huge furor about a minor change.”
- (些細な変更なのに、そんなに大騒ぎになっているのに驚いたよ。)
- (些細な変更なのに、そんなに大騒ぎになっているのに驚いたよ。)
- “He tried to calm the furor by addressing people’s concerns directly.”
- (彼は人々の不安に直接対処することで騒動を静めようとしました。)
(B) ビジネスシーン
- “The company’s new ad campaign caused a furor among shareholders.”
- (その企業の新しい広告キャンペーンは株主の間で大きな騒動を巻き起こしました。)
- (その企業の新しい広告キャンペーンは株主の間で大きな騒動を巻き起こしました。)
- “In order to avoid furor from our competitors, we should handle the launch more discreetly.”
- (競合他社の大きな抗議や騒ぎを避けるため、ローンチはもっと慎重に行うべきです。)
- (競合他社の大きな抗議や騒ぎを避けるため、ローンチはもっと慎重に行うべきです。)
- “The sudden price increase triggered a furor among longtime customers.”
- (突然の値上げが、長年の顧客の間で大きな反発を巻き起こしました。)
(C) 学術的な文脈 / フォーマルな文脈
- “His paper on genetic engineering sparked a furor in the academic community.”
- (彼の遺伝子工学に関する論文は、学界で大きな反響と議論を巻き起こしました。)
- (彼の遺伝子工学に関する論文は、学界で大きな反響と議論を巻き起こしました。)
- “The historical perspective on this policy change has created a broader furor among political scientists.”
- (この政策変更の歴史的視点は、政治学者の間でより広範な議論を巻き起こしました。)
- (この政策変更の歴史的視点は、政治学者の間でより広範な議論を巻き起こしました。)
- “There was a furor following the publication of the controversial study, prompting further research.”
- (物議を醸した研究の公表後、大きな騒ぎが起こり、さらなる研究が促されました。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- uproar(騒動)
- より大きな音や騒ぎを指すニュアンス。怒り、反発や騒音など騒々しさに重点。
- 例: “The announcement caused an uproar in the auditorium.”
- より大きな音や騒ぎを指すニュアンス。怒り、反発や騒音など騒々しさに重点。
- outcry(抗議の声)
- 多数の人々の抗議や猛烈な反発に焦点。
- 例: “There was a public outcry against the new tax.”
- 多数の人々の抗議や猛烈な反発に焦点。
- fury(激怒)
- “furor” よりも個人の強い怒りや激昂を強調する。
- 例: “He was filled with fury at the disrespectful comment.”
- “furor” よりも個人の強い怒りや激昂を強調する。
反意語
- 騒ぎがなかったり沈静している状況を表す正確な対義語は特にありませんが、あえて挙げるなら calm(落ち着き)や tranquility(平穏)などです。
- 例: “After the scandal, calm finally returned to the city.”
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号 (IPA): /ˈfjʊrɔːr/ (米), /ˈfjʊərɔː/ (英)
- アメリカ英語: [フューアr](語末の /r/ をしっかり発音)
- イギリス英語: [フューアロー] のように語末の /r/ を弱く発音、あるいはしない地域もある。
- アメリカ英語: [フューアr](語末の /r/ をしっかり発音)
アクセント: 第1音節 “fu-” に主アクセントがきます。
よくある間違い:
- “fury” と混同してしまう。
- “furor” の /j/ 音が抜けて “foo-ror” のように誤って発音することがある。
- “fury” と混同してしまう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “furor” を “furror” や “furour” と書いてしまうミス。ブリティッシュ・イングリッシュでも “furor” が一般的です。
- 意味の混同: “fury” (激怒) と “furor” (世間を巻き込む騒ぎ、騒動) を混同しがち。 “fury” は個人の激しい怒りにフォーカスした語彙で、 “furor” は公共的な騒ぎにフォーカスします。
- 試験での出題傾向: 英検やTOEICでは多義語より優先度は低いですが、ジャーナリスティックな文脈や政治的テーマが出題される場合に、選択肢や読解パッセージで登場することがあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 語源のイメージ: ラテン語 “furor” は“fury(怒り)”とつながりがあると覚えておくと、感情が高ぶった状態(=騒動)を連想しやすい。
- スペルの覚え方: “furor” = “fu” + “ror” と二つに区切って覚える。子音の重複がない点に注意。
- “furor” はニュース記事などで見かける機会があるので、英字ニュースを読むときに出会いやすい単語として注意しておく。
以上が名詞「furor」の詳細解説です。政治ニュースや社会問題のトピックを扱う文章・会話などで出現するややフォーマルな言葉として押さえておきましょう。
意味のイメージ
意味(1)
(怒り・反対・熱狂などで生じた)興奮状態,大騒ぎ