元となった辞書の項目
exaggerate
解説
名詞「exaggerate」についての解説
まず大前提として、「exaggerate」 という単語は日常的・標準的には動詞として使われるのが一般的です。英語の辞書でも動詞として登録されており、名詞形は通常 「exaggeration」 として表されます。「名詞『exaggerate』」という形はほとんど使われず、標準的な英語表現としては認められていません。
以下では、ユーザーのご要望を踏まえたうえで、動詞「exaggerate」の内容をベースに、本来の名詞形「exaggeration」との違いも含め、学習の参考となる形で詳細に解説いたします。
1. 基本情報と概要
英語での意味
- (動詞) exaggerate: to make something seem larger, more important, better, or worse than it really is.
日本語での意味
- (動詞) 「誇張する」「大げさに言う・示す」という意味です。
「何かを実際より大きく見せたり、深刻に言ったりする際に使われる表現」で、「話を盛る」「大げさにする」 というニュアンスがあります。
品詞・活用形
- exaggerate は 動詞 (verb) です。
- 現在形: exaggerate
- 過去形: exaggerated
- 過去分詞形: exaggerated
- 現在分詞形・動名詞形: exaggerating
- 現在形: exaggerate
参照:名詞形との違い
- 名詞形は exaggeration(誇張) です。
- 例:That is an exaggeration.(それは誇張だ)
CEFRレベルの目安
- B2(中上級): “exaggerate” は、日常会話でも出てくる中上級レベルの単語です。ただし、文章やスピーチなどでカジュアルにもフォーマルにも使われるため、比較的幅広いレベルで学習が進むとよいでしょう。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 接頭語 (ex-): 「外へ、超えて」といったニュアンスを持つことが多い
- 語幹 (agger): ラテン語に由来する「盛り上げる」「高くする」のイメージ(“ad- + gerere”など諸説あり)
- 接尾語 (-ate): 動詞化する役割を持つ接尾語
関連語・派生語
- exaggeration (名詞): 誇張、誇張表現
- exaggerated (形容詞): 大げさな、誇張された
- exaggeratedly (副詞): 大げさに
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- exaggerate the truth(真実を誇張する)
- wildly exaggerate(ひどく大げさに言う・甚だしく誇張する)
- tend to exaggerate(誇張しがちである)
- slightly exaggerate(少し大げさに言う)
- cannot be exaggerated(誇張しきれないほどだ →「~の重要性などは言い尽くせない」)
- exaggerate a story(話を盛る)
- exaggerate one’s abilities(自分の能力を誇張する)
- exaggerate the effect(効果を誇張する)
- exaggerate details(細部を誇張する)
- wildly exaggerated claims(とても大げさな主張)
3. 語源とニュアンス
語源
- ラテン語の “exaggerare” が由来とされ、「積み上げる・盛り上げる」という意味から転じて「実際以上に盛る」という概念に至ったと説明されます。
ニュアンス・使用時の注意点
- 「事実を大袈裟にする」というニュアンスを含むため、相手から不信感を抱かれるリスクがあります。
- 文章・口語のどちらでも使えますが、フォーマルな場面では「誇張表現として注意すべき」という文脈で使うことが多いです。
4. 文法的な特徴と構文
- 他動詞 (transitive verb): 目的語をとって「何を誇張するのか」を示します。
- 例:
She exaggerated her success.
- 例:
- 口語/カジュアル: “Don’t exaggerate!”(大げさに言わないでよ)
- フォーマル: 報告書やアカデミックな文章では、相手の言説を批判する文脈で「They exaggerated the findings.(その研究結果を誇張している)」のように使われることもあります。
イディオム例
- “to exaggerate out of all proportion” – 物事を非常に大袈裟に言う
- “cannot be exaggerated” – 重要性などを強調して「誇張してもし尽くせない」
5. 実例と例文
ここでは「exaggerate」が動詞として日常会話・ビジネス・学術的な文脈でどのように使われるかを示します。
日常会話の例文(3つ)
- “Stop exaggerating. It wasn’t that scary.”
(大げさに言うのはやめてよ。そんなに怖くなかったよ。) - “He always exaggerates when he talks about his travels.”
(彼は旅行の話をするとき、いつも大袈裟に語るんだ。) - “Don’t exaggerate the problem. We can handle it.”
(問題を大きくしないで。ちゃんと対処できるよ。)
ビジネスシーンの例文(3つ)
- “We shouldn’t exaggerate our product’s capabilities in the ads.”
(広告で製品の性能を誇張してはいけません。) - “I believe the competitor is exaggerating the benefits of their service.”
(競合他社はサービスの利点を誇張しているように思います。) - “Let’s avoid exaggerating figures in our sales report.”
(販売報告の数値を大げさに見せるのはやめましょう。)
学術的・フォーマルな文脈の例文(3つ)
- “The study’s conclusions appear to exaggerate the correlation.”
(その研究の結論は相関関係を誇張しているように見えます。) - “Critics argue that the author exaggerated historical events.”
(批評家たちは、その著者が歴史的事象を誇張して述べていると主張しています。) - “This paper aims to clarify facts rather than exaggerate results.”
(本論文は、結果を誇張するのではなく事実を明確にすることを目的としています。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語(Synonyms)
- overstate(過大に言う)
- embellish(話を潤色する)
- amplify(増幅する、大きくする)
- inflate(膨らませる、言い募る)
※“overstate”が最も近いニュアンスで、「現実よりも大きく言う」という意味を強く持ちます。一方“embellish”は「飾り立てる」というイメージで、もう少し創作的なニュアンスがあります。
反意語(Antonyms)
- understate(控えめに言う)
- downplay(軽視する、過小評価する)
※「実際よりも小さく/軽く言う」イメージで、誇張とは真逆の働きをします。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /ɪɡˈzædʒ.ə.reɪt/
- アクセント位置: 「ex*a*g - ger - ate」 の第二音節 “xædʒ” あたりに強勢があります。
- アメリカ英語/イギリス英語の違い: どちらも大きな差はありませんが、アメリカ英語では /ɪɡˈzædʒ.ə.reɪt/、イギリス英語ではしばしば同様に発音されます。母音の長短など細かい違いがある場合もありますが、ほぼ同じです。
- よくある間違い: “ex-za-ge-rate” と区切りを明確にせず、「イグザッジレイト」のように流れを意識して発音するのがポイントです。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス
- 「exxagerate」や「exagerrate」など、つづりのミスが頻発しがちです。特に “x” と “g” の位置を間違えやすいので注意しましょう。
- 「exxagerate」や「exagerrate」など、つづりのミスが頻発しがちです。特に “x” と “g” の位置を間違えやすいので注意しましょう。
- “exaggeration” との混同
- “exaggerate” は動詞、“exaggeration” は名詞。特に文法問題やライティングで取り違えないように注意が必要です。
- “exaggerate” は動詞、“exaggeration” は名詞。特に文法問題やライティングで取り違えないように注意が必要です。
- 同音異義語との混同
- 直接的に同音異義語はありませんが、発音が似ている英単語と混同しないように気をつけましょう。
- 直接的に同音異義語はありませんが、発音が似ている英単語と混同しないように気をつけましょう。
- 試験対策
- TOEICや英検などでも “exaggerate” は頻度は高くないものの、上級レベルで出題される可能性がある語です。読解や文脈問題で見かける場合があります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- ヒント: 「“ex-”=外へ、“agger”=積み上げる、“-ate”=動詞」という把握で「(何かを)外へ向かって大きく積み上げていく感覚」を覚えると良いかもしれません。
- イメージ: 風船を無理に膨らませ続ける→大きくしすぎる→「大袈裟」のイメージ。
- 勉強テクニック: “exaggerate” をリズミカルに “ig-zaj-uh-reyt” と発音練習しながら、名詞形 “exaggeration” もセットで覚えましょう。
まとめ
「exaggerate」は標準的には動詞で「誇張する・大げさに言う」という意味を持ち、名詞形は 「exaggeration」 です。名詞として「exaggerate」を用いることは稀かつほぼ誤用とされますのでご注意ください。本来の用法を押さえつつ、スペルや発音、コロケーションとあわせて習得すると、さらに表現の幅が広がります。
意味のイメージ