〈U〉《…から…を》分離すること,取り外すこと《of ... from ...》 / 超然としていること, 無関心でいること, 執着しないこと / 私心(偏見)のないこと / 〈C〉(特別の任務を帯びた)分遣隊,特派部隊
detachment
〈U〉《…から…を》分離すること,取り外すこと《of ... from ...》 / 超然としていること, 無関心でいること, 執着しないこと / 私心(偏見)のないこと / 〈C〉(特別の任務を帯びた)分遣隊,特派部隊
以下では、英単語 “detachment” を多角的に詳しく解説します。
1. 基本情報と概要
単語: detachment
品詞: 名詞 (n.)
CEFR レベル: B2 (中上級) 〜 C1 (上級)
(抽象的な概念としても使われるため、やや上級の語彙です)
英語での意味
- “The state of being objective or aloof” つまり、感情的に巻き込まれず、客観的でいること。
- “A group of soldiers, ships, etc., sent away on a separate mission” つまり、特定の任務のために派遣された部隊や部門。
日本語での意味
- 「客観性・超然としている状態」や「冷静で、どこか距離を置いた立場・態度」のことです。
- たとえば、問題に対して感情的にならずに客観視するときに「detachment」があると言えます。
- たとえば、問題に対して感情的にならずに客観視するときに「detachment」があると言えます。
- 「派遣部隊」や「分遣隊・派遣部署」など、分けられて特定の任務を担う組織や部隊を指すこともあります。
簡単な説明
「detachment」は、物事を一歩引いた冷静さや客観性、感情に巻き込まれない態度を示すときによく使われます。また、軍事や警察などでは「派遣部隊」や「分遣隊」を指す専門用語としても使われます。
活用・他品詞形
- 名詞: detachment (不可算名詞として用いられる場合が多い)
- 動詞形: detach (「切り離す」「引き離す」という意味)
- 例: “to detach oneself from emotions” (感情から離れる)
- 例: “to detach oneself from emotions” (感情から離れる)
- 形容詞形: detached (「距離を置いた」「客観的な」などの意味)
- 例: “a detached viewpoint” (客観的な見方)
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 接頭語 (prefix): de-
- 「離れる」「分離する」「反対にする」などの意味を持つ接頭語。
- 「離れる」「分離する」「反対にする」などの意味を持つ接頭語。
- 語幹 (root): attach
- 「付ける・結びつける」を意味する語幹。
- 「付ける・結びつける」を意味する語幹。
- 接尾語 (suffix): -ment
- 「状態」「行為の結果」を表す名詞化の接尾語。
「attach」を「de-」で「離す」という方向にして、さらに「-ment」で名詞形にすることで「離れている状態」、「分離・分遣されたもの」を表すようになります。
よく使われるコロケーション(共起表現)
- emotional detachment(感情的な距離感)
- sense of detachment(距離感・客観性の感覚)
- professional detachment(プロとしての客観性・距離感)
- with detachment(冷静に、客観的に)
- complete detachment(完全な客観性・切り離し)
- detachment from reality(現実からの切り離し)
- detachment from worldly concerns(世俗的な煩わしさからの離脱)
- spiritual detachment(精神的・霊的な立場から離れること)
- detachment of troops(派遣された兵士の分遣隊)
- detachment in judgment(判断する際の客観性)
3. 語源とニュアンス
語源
“detachment” はフランス語 “détacher” (分離する、離す) に由来し、さらにラテン語の接頭語 de-(下に、離れる)と attach(付ける)が結びついてできたとされています。中世以降、軍隊用語としても使われるようになり、「ある主力部隊から離して別の場所に派遣される」という意味から「分遣隊」を表すようになりました。
ニュアンスや注意点
- 「冷静」「客観的」「超然」といった響きをもつため、感情に流されず、落ち着いた印象を与えます。
- 文脈によっては「無関心・無頓着」とネガティブに受け取られることもあるため、注意が必要です。
- 軍事・警察分野ではフォーマルな硬い語として用いられますが、心理学や日常会話の中では「感情から一歩引いた態度」を指す言葉としてもよく使われます。
4. 文法的な特徴と構文
可算・不可算
- 「客観性」「冷静さ」といった抽象的な意味の場合、不可算名詞として扱われることが多いです。
- 「分遣隊」の意味で物理的な集団を指す場合は可算名詞として使われることもあります(“a detachment of soldiers” のように)。
一般的な構文
- “(have) detachment from 〜”
- 例: “He shows remarkable detachment from his personal feelings.”
- 例: “He shows remarkable detachment from his personal feelings.”
- “A detachment of 〜”
- 例: “A detachment of police officers was sent to control the riot.”
イディオムなど
- “view (something) with detachment”: 何かを客観的に見る
- “maintain detachment”: 距離を保つ、客観性を保つ
5. 実例と例文
日常会話 (カジュアル)
- “I try to keep some detachment when talking about sensitive topics.”
- 「デリケートな話題をする時は、できるだけ冷静さを保つようにしているんだ。」
- “Her detachment helped her avoid getting into pointless arguments.”
- 「彼女は冷静さを保っていたおかげで、無駄な口論に巻き込まれずにすんだ。」
- “Sometimes, a little detachment is the best way to stay calm.”
- 「時には、ちょっと距離を置くことが落ち着く一番の方法なんだ。」
ビジネスシーン (フォーマル)
- “Our manager's detachment allows her to make unbiased decisions.”
- 「マネージャーは距離を保つことで、公平な判断を下すことができています。」
- “A small detachment of employees was assigned to the overseas branch.”
- 「少数のスタッフが海外支店に派遣されました。」
- “His professional detachment keeps the negotiations objective.”
- 「彼のプロらしい客観性のおかげで交渉が公正に進みます。」
学術的・専門的 (少し硬め)
- “Emotional detachment is crucial in therapy to maintain clarity of thought.”
- 「思考を明確に保つためには、セラピーにおいて感情的に距離を置くことが重要です。」
- “The study examines the role of detachment in leadership decision-making.”
- 「本研究はリーダーシップにおける意思決定での客観性(デタッチメント)の役割を検証しています。」
- “A detachment of academic researchers traveled abroad to collect field data.”
- 「研究者の分遣隊が現地調査のために海外へ派遣されました。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- objectivity (客観性)
- 感情を交えず事実に基づいて判断する点が共通。ただし “objectivity” は科学的・分析的なニュアンスが強い。
- 感情を交えず事実に基づいて判断する点が共通。ただし “objectivity” は科学的・分析的なニュアンスが強い。
- aloofness (よそよそしさ)
- “detachment” よりも人間関係や感情面での「距離感」「よそよそしさ」を強調。
- “detachment” よりも人間関係や感情面での「距離感」「よそよそしさ」を強調。
- disinterest (無関心)
- 客観的というよりもむしろ「興味がない」ニュアンスが強く、ややネガティブ。
- 客観的というよりもむしろ「興味がない」ニュアンスが強く、ややネガティブ。
- distance (距離)
- 物理的/心理的に距離がある状態を指すが、抽象的には “detachment” に近い。
反意語
- involvement (関与、参加)
- attachment (愛着、執着)
- engagement (積極的な関与)
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号(IPA)
- アメリカ英語: /dɪˈtætʃ.mənt/
- イギリス英語: /dɪˈtætʃ.mənt/
アクセントの位置
- 「tátch」の部分に強勢が置かれます (de-TÁCH-ment)。
よくある発音の間違い
- “dea-tachment” (ディアタッチメント) と余計な母音を入れてしまう。
- 語末の “-ment” を強く読みすぎる (メンツ と発音しないよう注意)。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルのミスとして “detachment” を “detatchment” のように “a” と “t” を入れ替えてしまう間違いが多い。
- “objectivity” と混同しないように注意。 “detachment” は「感情的に巻き込まれない」状態も含む、ややニュアンスが広い。
- TOEIC や英検などでは、「客観性」「軍事用語としての派遣部隊」というそれぞれの文脈で出題される可能性がある。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「de-」= 離れる、「attach」= くっつく、「-ment」= 状態 → 「くっついた状態から離れている」。
- 「Detach = 離す + -ment = 状態 → 分離された状態」とイメージすると理解しやすい。
- 「心ここにあらず」をカタカナで「デタッチメント」と押さえておくと、感情的に一歩引くイメージが湧きやすい。
学習や単語暗記の際には、文脈ごとに「冷静さを保つ」というシーンや「部隊を派遣する」という軍事的なイメージとセットで覚えておくと定着しやすいでしょう。
以上が、名詞 “detachment” の詳細解説です。客観性や分離を示す重要な語ですので、文脈に応じて適切に使えるようになると表現の幅が広がります。ぜひ参考にしてください。
〈U〉(…から…を)分離すること,取り外すこと《+of+名+from+名》
〈U〉超然としていること
〈U〉私心(偏見)のないこと
〈C〉(特別の任務を帯びた)分遣隊,特派部隊