元となった辞書の項目
desperately
解説
以下では、副詞「desperately」について、9つの観点から詳しく解説します。
1. 基本情報と概要
意味(英語・日本語)
- 英語: “desperately” = in a way that shows despair, urgency, or extreme need.
- 日本語: 「絶望的なほどに」「必死に」「死にものぐるいで」などの意味で使われます。
例:「もう後がない」というような切迫感を伴い、「どうにかしてこれをやり遂げないといけない」という強い必死さや極限状態を表現する際に使われる単語です。
品詞と活用例
- 品詞: 副詞 (adverb)
- 「desperately」は「desperate (形容詞)」から派生した副詞です。形容詞に -ly がついて副詞化した形です。
- 形容詞: desperate (例: “desperate situation” = 絶望的な状況)
- 名詞: desperation (例: “feeling of desperation” = 絶望感)
- 形容詞: desperate (例: “desperate situation” = 絶望的な状況)
CEFRレベル目安
- B2(中上級): 日常会話だけでなく、ニュースや文学作品でも登場し、緊迫した場面を表すため、少し上級寄りの語彙です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 語幹: “desperat-” (形容詞 “desperate” から)
- 接尾語: “-ly” (形容詞を副詞に変える基本的な接尾語)
“desperate” は、「絶望(despair)」から派生しており、「もうギリギリの状態」というニュアンスを持ちます。
関連語や派生語
- desperate (形容詞): 絶望的な、必死の
- desperation (名詞): 絶望、やけくそ、必死さ
コロケーション(共起表現)10選
- desperately need … (必死に~を必要としている)
- desperately want … (死ぬほど…が欲しい/望む)
- desperately hope … (必死に…を望む)
- desperately try … (必死に…を試みる)
- desperately search for … (必死に…を探す)
- desperately call for help (必死に助けを求める)
- desperately ill (重篤なほど病気で)
- desperately poor (極度に貧しい)
- desperately in love (燃えるように恋している)
- desperately cling to … (必死に…にしがみつく)
3. 語源とニュアンス
語源
- ラテン語の “dēspērāre” (=希望を失う) が語源となり、「絶望的状態から来る必死さ」を表現します。中世フランス語や古期英語を経て “desperate” となり、さらに副詞形で “desperately” が生まれました。
ニュアンス
- 「心底追い詰められている状態」「後がなく必死になっている状況」を強調する言葉です。
- 感情的にも非常に強い表現なので、場面によってはドラマチックに響く場合もあります。
- 口語でも文語でも使われますが、「desperately」は日常会話で「めちゃくちゃ~したい」という砕けた言い方でもよく使われます。
4. 文法的な特徴と構文
- 副詞の位置: 動詞の前、文全体を修飾する位置などで用いられます。
例: “I desperately want to see you.” (私は必死であなたに会いたい) - フォーマル・カジュアルのどちらでも使用可能。ただし文脈次第で深刻な響きを伴う場合が多いです。
- 他動詞や自動詞に関わるというよりは、「動詞をどのように行うか」「どの程度か」を修飾するため、文全体の緊迫感を強める作用があります。
5. 実例と例文
日常会話での例文
- “I desperately need a cup of coffee right now.”
(今すぐコーヒーが死ぬほど飲みたいよ。) - “She looked desperately for her lost keys all morning.”
(彼女は朝ずっと、なくした鍵を必死に探していた。) - “He’s desperately trying to finish his project before the deadline.”
(彼は締め切り前にプロジェクトを終わらせようと必死に頑張っている。)
ビジネスシーンでの例文
- “The company is desperately seeking a solution to the budget crisis.”
(その会社は予算危機の解決策をどうしても探し出そうとしている。) - “We desperately need more staff to handle the increased workload.”
(増えた業務量に対応するため、我々はどうしてもスタッフを増やす必要がある。) - “They are desperately trying to meet the client’s strict demands.”
(彼らはクライアントの厳しい要求にどうにか応えようとしている。)
学術的な文脈での例文
- “Scientists are desperately researching new methods to combat climate change.”
(科学者たちは気候変動に対処する新たな方法を必死に研究している。) - “Medical teams are desperately working to find a cure for rare diseases.”
(医療チームは希少疾患の治療法を必死に探している。) - “Economists are desperately analyzing the market to predict any further downturn.”
(経済学者たちはさらなる景気後退を予測するために必死に市場を分析している。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- “urgently” (切迫して)
- 「時間がない」「早急に」という切迫感が強調される。
- 「時間がない」「早急に」という切迫感が強調される。
- “frantically” (半狂乱になって)
- より感情的、焦りやパニック状態のニュアンス。
- より感情的、焦りやパニック状態のニュアンス。
- “gravely” (重大に)
- 深刻さを表すが、ややフォーマルで冷静な響き。
- 深刻さを表すが、ややフォーマルで冷静な響き。
- “seriously” (真剣に)
- 必死さや深刻さはあるが「絶望的」というニュアンスは弱い。
反意語
- “calmly” (落ち着いて)
- “lightly” (気軽に)
- “casually” (何気なく)
「desperately」は非常に強い緊迫感を表し、これらの反意語は緊迫感がなく落ち着いた状態を示します。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /ˈdes.pər.ət.li/
- アクセント: “des” の部分に強勢があります(DES-per-ate-ly)。
- アメリカ英語とイギリス英語で大きな違いはありませんが、アメリカ英語では “pər” がやや弱めに発音される傾向があります。
- よくある間違い: 「des-pa-rate-ly」と区切りたくなる(“a” を強く伸ばす)場合がありますが、実際は “des-per-ate-ly” のように「per」を弱く発音します。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “desparately” や “desparetly” と書いてしまうミスが多いです。
- 形容詞の “desperate” と混同して、文の中で副詞として使うのを忘れないよう注意が必要です。
- 同音異義語とはあまりないですが、「disparate(全く異なる)」との混同には注意。つづりも発音も異なりますが、文字が似ています。
- TOEICや英検などの試験では、文意から「必死」「強い願望」が伝わる表現を選ぶ問題や、上級レベルの文章で登場することがあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「もうこれが最後のチャンス!」と感じるようなギリギリなイメージを結びつけると覚えやすいです。
- 「desperate(デスパレート)な状態」で「残された可能性がほぼない」→「後がない」と思うほど必死 → “desperately”。
- 「-ly」は副詞を表す一般的な接尾語なので、形容詞“desperate”に“-ly”をつけると「必死に」という意味合いになる、と理解しておくと記憶しやすくなります。
以上が、副詞「desperately」の詳細解説となります。何かを必死で求めたり、行動したりする場面で、状況の深刻さや切迫感を強く表現したい時に使われる重要な単語です。
意味のイメージ
意味(1)
必死に,是が非でも,喉から手が出るほど.やけくそになって.やぶれかぶれに
意味(2)
ひどく,猛烈に