最終更新日:2025/09/12

〈他〉に挑む / に異議を申し立てる

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元となった辞書の項目

challenge

動詞

〈他〉に挑む / に異議を申し立てる

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ベティは私にテニスの試合を挑んだ。

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解説

以下では、動詞“challenge”について、できるだけ詳しく解説します。


1. 基本情報と概要

意味(英語/日本語)


  • 英語: “to question or to demand proof,” “to invite someone to compete,” “to dare someone to do something difficult”

  • 日本語: 「疑義を唱える」「競争を申し込む」「困難なことをやってみるよう促す」というような意味です。

    例えば「何かが本当に正しいのか問いただす」とか、「試合や勝負を挑む」、あるいは「誰かに困難な課題に取り組ませる・挑戦させる」といった場面で使われます。

品詞


  • 動詞 (Verb)

活用形


  • 原形: challenge

  • 三人称単数現在形: challenges

  • 現在分詞/動名詞: challenging

  • 過去形/過去分詞: challenged

他の品詞


  • 名詞: challenge (例: “It is a big challenge for me.”)

CEFRレベルの目安


  • B2(中上級): 学習経験がある程度進んだ段階で理解・運用が可能な語です。


2. 語構成と詳細な意味

語構成


  • 「challenge」は、もともとフランス語由来 (旧フランス語: “chalenge”) で、ラテン語の“calumnia”とも関連があるとされています。

  • 接頭語や接尾語で構成されているわけではなく、主に1つの語として機能します。

詳細な意味


  1. 競技や試合を「挑む」

    例: “I challenge you to a game of chess.”(チェスで勝負しようよ)

  2. 相手や事柄に対して「疑問や異議を唱える」

    例: “He challenged the correctness of the data.”(彼はそのデータの正確性を疑問視した)

  3. 人に困難な課題や行動などを「やってみて」と促す・けしかける

    例: “She challenged him to try a marathon.”(彼女は彼にマラソンに挑戦するよう促した)

よく使われるコロケーションと関連フレーズ(10選)


  1. challenge someone to a duel

    (誰かに決闘を申し込む)

  2. challenge someone’s authority

    (誰かの権威に疑義を唱える)

  3. challenge an assumption

    (仮定を疑う)

  4. challenge the status quo

    (現状に疑問を呈する)

  5. challenge a theory

    (理論を批判・疑問視する)

  6. face a challenge

    (困難に直面する/挑戦に立ち向かう)

  7. pose a challenge

    (困難をもたらす)

  8. challenge yourself

    (自分に挑戦する)

  9. reject a challenge

    (挑戦を断る)

  10. take on a challenge

    (挑戦を引き受ける)


3. 語源とニュアンス

語源


  • 中世期のフランス語“chalenge”や、ラテン語“calumnia”(=中傷、告訴)にさかのぼります。もともとは「法的に誰かを訴える」「正当性を問いただす」という意味がありました。

ニュアンス・使用時の注意点


  • 「challenge」は「相手を刺激する」「勇気を奮い立たせる」というプラスのニュアンスを持つ一方、「疑議を唱える」「戦いを挑む」といったやや力強い響きも持ちます。

  • フォーマル・カジュアルどちらでも使われますが、ビジネス文脈や議論など、比較的フォーマルな場でもよく登場します。

  • 会話でも「挑戦する」「難問をつきつける」といったときに自然に使えます。


4. 文法的な特徴と構文


  1. 他動詞としての使い方


    • “challenge + 人 + to + 行為/名詞” → 「人に~するよう挑む」

      例: “They challenged me to climb the mountain.”

    • 直接目的語の後にto不定詞が続くのが特徴です。


  2. 他動詞としての別パターン


    • “challenge + 物/事” → 「~を疑問視する」「~に異議を唱える」の意味

      例: “He challenged the decision made by the committee.”


  3. 名詞用法との区別


    • “face a challenge”のように、動詞ではなく名詞として使われることも多いので、文章の文脈で判断します。


  4. フォーマル/カジュアル


    • フォーマル: 論文やビジネス文書で「疑問を呈する」「異議を申し立てる」といった意味で用いられる

    • カジュアル: 日常会話で「試合・ゲームで勝負を挑む」「新しいことに挑戦する」で用いられる



5. 実例と例文

日常会話 (カジュアル) の例文


  1. “I challenge you to a basketball match this weekend!”


    • 今週末バスケの勝負をしようぜ!


  2. “Whenever I feel bored, I try to challenge myself with a new hobby.”


    • 退屈を感じたときは、何か新しい趣味に挑戦してみることにしてるんだ。


  3. “She challenged his claim that she was wrong.”


    • 彼女は「自分が間違っている」という彼の主張に異議を唱えた。


ビジネスシーンの例文


  1. “We decided to challenge the competition by introducing a new product line.”


    • 我々は新製品ラインを投入して競合に挑むことにした。


  2. “He challenged the final decision during the meeting, asking for more data.”


    • 会議で最終決定に対して彼は異議を唱え、さらなるデータを求めた。


  3. “Our goal is to challenge ourselves to exceed last year’s sales figures.”


    • 昨年の売上を上回るよう自分たちに挑戦するのが目標です。


学術的・フォーマルな文脈の例文


  1. “This study challenges the conventional understanding of climate change.”


    • この研究は、気候変動に関する従来の理解に疑問を投げかけている。


  2. “Many philosophers have challenged this theory for its lack of empirical evidence.”


    • 多くの哲学者は、この理論が実証的な根拠を欠いているとして異議を唱えてきた。


  3. “The author challenges the reader to reconsider the underlying assumptions in societal norms.”


    • 著者は社会の規範にある前提を読者に再考するよう促している。



6. 類義語・反意語と比較

類義語(Synonyms)


  1. confront(立ち向かう)


    • “confront”は主に「面と向かって対処する」ニュアンス。


  2. dare(あえて~する、挑発する)


    • 「やれるものならやってみろ」と挑発するような強い口調で使うことが多い。


  3. question(疑問を抱く、問いただす)


    • 「疑問に思う」「正しさを問う」という点で似ているが、「challenge」のほうがやや力強い響きがある。


  4. dispute(論争する)


    • “dispute”は「言い争いをする」「反論する」ニュアンスが強い。


  5. test(試す)


    • “test”は「実際に試してみる」ことに重点があり、必ずしも対立や刺激を含むわけではない。


反意語(Antonyms)


  1. accept(受け入れる)

  2. agree(同意する)

  3. comply(従う)

“challenge”は何かに対して異議を唱えたり、困難に挑んだりする動詞であるのに対し、反意語は「受容・従う・合意する」など、抵抗せずに受け入れる方向を示します。


7. 発音とアクセントの特徴


  • 発音記号(IPA): /ˈtʃæl.ɪndʒ/


    • アクセント(強勢)は第一音節 “chal-” に置かれます。


  • アメリカ英語とイギリス英語ともに大きな違いはありませんが、アメリカ英語では /ˈtʃæl.ɪndʒ/、イギリス英語でもほぼ同じ発音です。

  • よくある間違い: “challEge”とスペルを間違えたり、/tʃə-/ と発音してしまったりすること。第一音節は /tʃæl-/ です。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  1. スペルミス


    • “challange”と書いてしまう間違いがよくあります。正しくは“challenge”です。


  2. 発音ミス


    • “chal(チャル)”の部分を “chal(シャル)”や “chel(チェル)”などと発音してしまうことがあるので注意。


  3. “challenge”と“charge”の混同


    • どちらも“ch”で始まりますが、意味が大きく異なります。


  4. 試験対策(TOEIC/英検など)


    • 語彙問題や読解問題で、ビジネス文脈で「競合に挑む」「主張やデータに異議を唱える」などの用例が出ることがあります。文脈から「その人が何をしているのか」を正確に読み取ることが大切です。



9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • “chal-lenge”の“chal”は「チェル」ではなく「チャル」。アクセントが重要です。

  • 「チャレンジ(challenge)」とカタカナでよく言われるとおり、「挑戦する」と覚えておけば簡単に意味と発音が結びつきます。

  • 語源的には「異議を唱える」要素があると意識することで、「ただ挑戦するだけでなく、何かに対して疑問を抱いて問い正す」という使い方も自然に理解できます。

  • “challenge”のイメージ: 思い切って立ち向かう・問う・挑むという「前向きな対立」を含んでいる。


以上が、動詞“challenge”の詳細な解説です。ビジネスや日常、学術的な場面でも登場する頻度の高い動詞ですので、ぜひ押さえておきましょう。

意味のイメージ
challenge
意味(1)

…‘に'異議を申し立てる

意味(2)

〈物事が〉〈人〉'を'奮起させる,〈興味など〉'を'呼び起こす

意味(3)

〈番兵・守衛などが〉…‘に'“だれか"と呼び掛ける

意味(4)

〈陪審員・裁判官〉'を'忌避する

和英選択問題 / 準上級英単語(CEFR-J B2)

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