元となった辞書の項目
whole
IPA(発音記号)
解説
1. 基本情報と概要
単語: whole
品詞: 名詞 (または形容詞としても使われます)
意味(英語): the entirety or total amount of something; the full or complete thing.
意味(日本語): 「全体」「総体」「全て」という意味を表す名詞です。何かを部分に分けず、「全部まとめたもの」を指します。形容詞の場合は「全体の」「丸ごとの」の意味になります。
「whole」は、日常会話で「全体」や「まるごと」という意味合いを強調したいときに使われる単語です。部分的ではなく、すべてをまとめた印象やニュアンスがあります。
- 活用形: 名詞のため、直接的な活用(動詞のように三単現や過去形など)はありません。
- 他の品詞としての形
- 形容詞: whole (例: a whole apple → まるごとのりんご)
- 副詞形: wholly (意味: 完全に、全く)
- 形容詞: whole (例: a whole apple → まるごとのりんご)
CEFRレベルの目安: B2(中上級)
- A1(超初心者)やA2(初級)でも「whole」はよく目にする単語ですが、名詞として「全体」を論じる文脈になると少し高度な表現になるので、B1〜B2あたりでしっかり使いこなせるとよいでしょう。
2. 語構成と詳細な意味
- 語幹:
whole
- 古英語の
hāl
(健康、完全)に由来。
- 古英語の
- 接頭語・接尾語: 明確な接頭語・接尾語は含まれませんが、派生語として副詞
wholly
があります。
関連語や派生語
- wholesome (形容詞) : 健康的な、健全な
- wholeness (名詞) : 完全(さ)、統一(性)
コロケーション(共起表現)10選
- the whole thing → 「全体、全部」
- for the whole day → 「まる一日」
- on the whole → 「全体としては、おおむね」
- whole range → 「全範囲」
- in its entirety / as a whole → 「全体として、そっくりそのまま」
- the whole story → 「話の全容、経緯のすべて」
- the whole truth → 「真実のすべて」
- make a whole → 「一つのまとまりを作る」
- to consider something as a whole → 「全体として何かを考える」
- out of the whole → 「全体の中から」
3. 語源とニュアンス
語源: 古英語の hāl
(健康、完全)→ 中英語の hole
→ 現代英語の whole
。
この「健康」「全体」という概念が派生して、「欠けていない」「全部そろった」という状態を表すようになりました。
ニュアンス・使用時の注意点
- 「部分的でなく、全体である」という強調が必要な時に使われます。不足がなく完全であるイメージです。
- フォーマルにもカジュアルにも使えますが、より書き言葉(formal)では
as a whole
やin its entirety
などが好まれます。 - 口語でも「the whole thing」「the whole situation」としばしば使われます。
4. 文法的な特徴と構文
名詞としての使い方
- 「(the) whole of …」という形で、名詞をさらに後ろに続ける構文がよく使われます。
- 例: the whole of the afternoon (午後全体)
代表的なイディオムや構文
- on the whole = 「全般的に見て」「概して」
- as a whole = 「全体として」
- in whole or in part = 「全体または一部で」
可算・不可算
- 「whole」は「全体」という概念で単数扱いの名詞として使われることが多いですが、文脈上、定冠詞「the」や「the whole of …」と一緒に使われることが一般的です。
- 形容詞の「whole」は可算名詞を修飾でき、「a whole day」のように「まる一日」という表現が可能!
5. 実例と例文
日常会話での例文
- “I ate the whole cake by myself!”
- 「私、一人でケーキをまるごと全部食べちゃった!」
- 「私、一人でケーキをまるごと全部食べちゃった!」
- “Let’s watch the whole series this weekend.”
- 「今週末にシリーズ全部を見ようよ。」
- 「今週末にシリーズ全部を見ようよ。」
- “He explained the whole situation pretty clearly.”
- 「彼は状況の全体をとてもわかりやすく説明してくれたよ。」
ビジネスシーンでの例文
- “We need to consider the project as a whole before making any changes.”
- 「何か変更を加える前に、プロジェクト全体を考慮する必要があります。」
- 「何か変更を加える前に、プロジェクト全体を考慮する必要があります。」
- “The whole team must collaborate to meet the deadline.”
- 「締め切りに間に合うためには、チーム全体が協力しなくてはなりません。」
- 「締め切りに間に合うためには、チーム全体が協力しなくてはなりません。」
- “Could you summarize the whole proposal in a few paragraphs?”
- 「提案書の全体を、数段落に要約してもらえますか?」
学術的な文脈での例文
- “The study examines the economy as a whole to determine long-term trends.”
- 「その研究は経済を全体として調査し、長期的な傾向を見極めようとしている。」
- 「その研究は経済を全体として調査し、長期的な傾向を見極めようとしている。」
- “We must analyze the whole data set, not just a small sample.”
- 「小さなサンプルだけでなく、データ全体を分析しなければなりません。」
- 「小さなサンプルだけでなく、データ全体を分析しなければなりません。」
- “When taken as a whole, these findings suggest a significant shift in behavior.”
- 「全体として見たとき、これらの発見は行動に大きな変化が起きていることを示唆している。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- entirety (名詞: 全体)
- 「the entirety of the document」= 「その文書全体」
- 「whole」と同じく「全体のすべて」という意味だが、よりフォーマル。
- 「the entirety of the document」= 「その文書全体」
- total (名詞: 合計、全体)
- 「the total of 50 items」= 「50アイテムの合計」
- 数値や金額などの合計を表すニュアンスが強い。
- 「the total of 50 items」= 「50アイテムの合計」
- all (代名詞・形容詞: 全部)
- “All of them” = 「彼ら全員」
- 「あらゆる部分を含む」という点で似ているが、文法的には代名詞・形容詞での用法が中心。
- “All of them” = 「彼ら全員」
反意語
- part (名詞: 一部)
- 全体の一部を指し、「whole」とは反対の意味を持つ。
- 全体の一部を指し、「whole」とは反対の意味を持つ。
- fraction (名詞: 分数、ほんの一部分)
- 「a fraction of the cost」= 「費用の一部」
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /hoʊl/(米音), /həʊl/(英音)
- アクセント: 一音節の単語なので、特に強勢位置はありません。
- よくある間違い: “hole” (/hoʊl/; 「穴」) と同音ですが、スペリングが “whole”(頭にwがつく) になっています。wは発音しないので注意しましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: 「whol」「wholl」などと間違えやすい。アドバイスとしては、最初の“w”が音にならないことに慣れる必要があります。
- 同音異義語との混同: “hole”(穴)と同音なので意味の取り違えに注意。
- 試験対策: TOEICや英検などでも「the whole thing」や「on the whole」などの慣用表現を理解しているか問われる場合がある。特にリスニングで“hole”との区別が難しいので気をつけましょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「whole」は「穴(hole)」と音が同じなのに、頭に“w”がつく面白い単語。形が似ているからこそ要注意。
- “wholesome”(健康的な)も“whole”に“some”が付いた形で、「全体として健康的なイメージ」と関連づけて覚えると記憶に残りやすいです。
- 「ホール(コンサートホールなど)」とも音が近く覚えやすいかもしれませんが、実は英語で “hall” /hɔːl/(ホール) とは別の音なので注意。
- 勉強テクニックとして、例文を声に出して繰り返し、「the whole + 名詞」をまるごとフレーズで覚えるとスムーズに使えるようになります。
以上が、名詞「whole」の詳細な解説です。ぜひフレーズやイディオムと併せて覚えてみてください。
意味のイメージ
意味(1)
〈U〉《the ~》(…の)全部,全体,全量《+of+名》
意味(2)
〈C〉完全なもの,統一体