元となった辞書の項目
science fiction
IPA(発音記号)
解説
名詞 science fiction
の詳細解説
1. 基本情報と概要
英語での意味
“Science fiction” は、未来の科学や技術、宇宙旅行、タイムトラベル、異星人との遭遇など、実際にはまだ実現していない、もしくは現実から離れた科学的・技術的要素をテーマとする物語や作品ジャンルを指します。
日本語での意味
「サイエンス・フィクション」は、まだ確認されていない技術や空想上の科学的設定をもとにした小説や映画などの作品を指します。たとえば、宇宙人やワープ技術など、科学が発展した近未来の世界観が舞台となることが多いです。
こういうシーンや背景を舞台にして、現実にはない不思議な科学技術や超常現象を描いた物語ジャンルを楽しむときに使われます。
品詞
- 名詞 (noun)
活用形
- 名詞のため、動詞のように語形変化はありませんが、部分的な表現として “science fiction” が “sci-fi (サイファイ)” という短縮形で使われることがあります。
他の品詞形
- 名詞 “science fiction” そのものは他の品詞に変化しませんが、形容詞的に使う場合は “science-fiction” のようにハイフンを入れて使われることがあります(例: science-fiction writer = サイエンス・フィクション作家)。
CEFRレベルの目安
- B1(中級)
馴染みのあるジャンル名であり、日常会話でも出てくるため比較的一般的ですが、学校英語で必ずしも最初に習う単語ではないので、中級レベルとしています。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- “science”(科学) + “fiction”(虚構、創作)
- science → ギリシャ語
scire
(知る)を語源とするラテン語scientia
(知識)から - fiction → ラテン語 “fictio” (作り事、創作)から
- science → ギリシャ語
2つの名詞を組み合わせた複合名詞で、科学的要素を含んだ創作物という意味が凝縮されています。
派生語や類縁語
- “sci-fi” (口語的な略)
- “scientific” (形容詞:科学的な)
コロケーション(関連フレーズ)10選
- “science fiction novel” → サイエンス・フィクション小説
- “science fiction movie” → サイエンス・フィクション映画
- “science fiction genre” → サイエンス・フィクションというジャンル
- “science fiction fan” → サイエンス・フィクションファン
- “classic science fiction” → 古典的なサイエンス・フィクション
- “modern science fiction” → 現代のサイエンス・フィクション
- “award-winning science fiction” → 受賞作となったサイエンス・フィクション
- “science fiction writer/author” → サイエンス・フィクション作家
- “science fiction setting” → サイエンス・フィクションの舞台設定
- “science-fiction themed conventions” → サイエンス・フィクションをテーマにした大会(イベント)
3. 語源とニュアンス
語源
- “science fiction” は 1920年代ごろから使われ始めたとされています。それ以前には “scientific romance” などの呼び方がありましたが、20世紀に入り、宇宙や科学技術の発展へ関心が高まるにつれ、このジャンル名が定着していきました。
ニュアンスと使用時の注意
- “science fiction” はリアルな未来というよりも、現実の科学的知識にある程度の想像や空想を加え、現実からやや逸脱した世界を扱うというニュアンスがあります。
- ビジネス文書や学術論文では、専門用語として使われる場合もありますが、どちらかというとエンターテインメントの文脈で使われることが多いです。
使用されるシーン
- カジュアルな会話で「SF好きなんだよね」や「このSF映画、観た?」などの場面
- 文章や雑誌・評論・インタビューなど、少しフォーマルでも使われるジャンル名としての言及
4. 文法的な特徴と構文
- “science fiction” は可算名詞として使われることが多いですが、ジャンル名として使われる場合には不可算名詞の用法のようにも扱われます(たとえば “Science fiction is an interesting genre.” のように単体扱いで使う)。
- ただし作品・作品群を指す場合は“a science fiction”や“some science fictions”のように可算名詞として扱うこともあります。実際には “a science fiction novel” のように具体的なメディアを表す名詞が後続するケースが一般的です。
- フォーマル・カジュアル両方で使われますが、文学評論や研究ではフォーマルな響きで用いられることが多いです。
5. 実例と例文
日常会話 (カジュアルな場面)
- “I love watching science fiction movies on weekends.”
(週末にSF映画を見るのが大好きなんだ。) - “Have you read any good science fiction lately?”
(最近、面白いSF小説を読んだ?) - “My friend is really into science fiction and always recommends new books.”
(私の友達はSFにすごくハマっていて、いつも新しい本を勧めてくれるよ。)
ビジネス (少しフォーマルな場面)
- “Our company is sponsoring a science fiction convention to promote new VR technology.”
(私たちの会社は、新しいVR技術をPRするためにSF大会のスポンサーをしています。) - “The marketing team studied science fiction trends to inspire product design.”
(マーケティングチームは商品デザインのアイデアを得るためにSFのトレンドを調査しました。) - “He gave a presentation on how science fiction influences consumer expectations.”
(彼はSFが消費者の期待にどのように影響を与えるかについてプレゼンを行いました。)
学術的文脈 (アカデミックな場面)
- “This paper examines the social impact of early science fiction literature.”
(本論文は初期のSF文学が社会に与えた影響を検証する。) - “Contemporary science fiction reflects pressing ethical concerns about artificial intelligence.”
(現代のSFは人工知能に関する差し迫った倫理的懸念を反映している。) - “Researchers utilize science fiction themes to envision future technological advancements.”
(研究者たちは近未来の技術革新を思い描くためにSFのテーマを活用している。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- “speculative fiction”(思弁的フィクション)
- SFに加え、ファンタジーやホラーなど広義の空想文学を含む表現。
- SFに加え、ファンタジーやホラーなど広義の空想文学を含む表現。
- “fantasy”(ファンタジー)
- 科学的要素よりも魔法や神話的存在に焦点を当てるところが異なる。
- 科学的要素よりも魔法や神話的存在に焦点を当てるところが異なる。
- “dystopian fiction”(ディストピア小説)
- 近未来の社会を舞台とし、しばしばSF要素を含むが、特に暗い未来を描く作品を指す。
- 近未来の社会を舞台とし、しばしばSF要素を含むが、特に暗い未来を描く作品を指す。
反意語
- ジャンルとしての明確な反意語はあまりありませんが、現実を忠実に描写する
realistic fiction
(リアリズム小説)とは対比して語られます。
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号 (IPA)
- 米: /ˈsaɪ.əns ˈfɪk.ʃən/
- 英: /ˈsaɪ.əns ˈfɪk.ʃən/
アクセントの位置
- “science” は “sci-” の部分(sci にストレス)
- “fiction” は “fic-” の部分(fic にストレス)
アメリカ英語とイギリス英語の違い
- 大きな違いはありませんが、鼻母音や“T”の発音などで微妙な差が出ることはあります。
- どちらも “サイエンス・フィクション” と発音して問題ありません。
よくある発音ミス
- “fiction” を “フィクスチョン” のように “s” を入れてしまう誤り。
- “science” の “s” が続くので、濁り過ぎないよう注意が必要です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペリングミス: “sience” や “ficiton” といった入力間違い。
- 同音異義: 似た音の英単語は少ないものの、“scientific” と混同してしまいがち。
- 資格試験での出題: TOEICや英検で直接の出題機会は多くないですが、「ジャンル名を尋ねる設問」などで登場する可能性はあります。長文読解ではSFを題材とした文章が出たりするので意味を理解しておくと便利です。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “science” + “fiction” → 科学をベースにした空想物語、と連想して覚える。
- 映画館などで「SF映画」と称されるジャンルの英語表記が “science fiction” → 「サイエンス・フィクション」
- 覚える際には自分の好きなSF映画や小説のタイトルと関連づけると印象に残りやすいです。
以上が “science fiction” の詳細な解説です。空想の科学や技術をテーマにした世界観を味わうジャンルとして覚えておくと、英語でも会話や文章でスムーズに活用できます。ぜひ、例文や関連フレーズも参考にしてみてください。
意味のイメージ
意味(1)
空想科学小説(《略》SF,sf)