canal
名詞 “canal” の詳細解説
1. 基本情報と概要
英語: canal
日本語: 運河、用水路、(体内の)管 など
品詞: 名詞 (countable noun: 可算名詞)
英語の canal
は「船や水の流れを通すために人工的に作られた水路」を指します。また「体内の管」(例: ear canal = 外耳道、birth canal = 産道)を表すこともあります。
日本語の「運河」や「用水路」がイメージされるように、人工的に作られた水の通り道というニュアンスです。日常会話から歴史・地理・解剖学など幅広く使われます。
活用形
- 名詞: canal (単数形), canals (複数形)
他の品詞例
- ほぼ名詞としてのみ使われますが、ごくまれに動詞(「運河をつくる」など)として使われる場合もあります(しかし、非常に限定的で日常的ではありません)。
CEFRレベルの目安
- B1(中級): 地理や一般的な話題で登場する可能性がある単語です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 語源/語幹: ラテン語 “canalis”(管、溝、防水路)
接頭語や接尾語がつく形はあまり一般的ではありません。そのまま “canal” として使われることがほとんどです。
関連語(派生語・類縁語)
- channel(チャンネル): 本来は「水路」や「海峡」という意味もあり、テレビチャンネルにも派生
- duct(ダクト): 「導管」や「気管」などの意味で、体内の管も指す
コロケーションや関連フレーズ(10個)
- “canal system” – 運河網
- “irrigation canal” – 灌漑用水路
- “Panama Canal” – パナマ運河
- “Suez Canal” – スエズ運河
- “ear canal” – 外耳道(耳の中の管)
- “birth canal” – 産道
- “root canal” – 根管治療(歯の治療)
- “canal boat” – 運河用のボート
- “towpath along the canal” – 運河沿いの牽引用の道
- “canal lock” – 運河の閘門(こうもん)
3. 語源とニュアンス
語源:
ラテン語の “canalis” (管や水路) がフランス語を経て英語に取り入れられました。歴史的には水上輸送が重要だったため、ヨーロッパ各地で “canal” が多用され、産業革命期にさらに普及しました。
ニュアンス・使用上の注意:
- 「人工の水路」を強調する際に使われるため、「自然の川や水路」とは区別されます。
- 体の部位として使う場合は、生物学・医学用語となり、やや専門的な響きになります。
- カジュアルな会話でも地名や観光スポットとして登場することがありますが、地理的・歴史的な文脈でよりフォーマルに使われることが多いです。
4. 文法的な特徴と構文
- 可算名詞 (countable noun) なので、複数形 “canals” を使う場合は “many canals” のように数を表せます。
- 文中で “[場所] has a canal.” や “[場所] is connected by canals.” のように使われます。
一般的な構文例
- “[主語] + built + a canal + [場所/期間]”
- 例: “They built a canal through the city hundreds of years ago.”
- “[主語] + is famous for + [canal名]”
- 例: “Venice is famous for its canals.”
イディオムや慣用句として独特のものはあまりありませんが、よくある表現として “to dig a canal” (運河を掘る) などがあります。
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
- “I love taking a boat ride along the canal in the summer.”
(夏になると、その運河沿いでボートに乗るのが大好きなんだ。) - “Do you know if there’s a canal path we can walk on around here?”
(このあたりに、運河沿いを歩ける道があるって知ってる?) - “They’re renovating the old canal to attract more tourists.”
(古い運河を改修して、観光客を呼び込もうとしているんだ。)
(2) ビジネスシーンでの例文
- “Our company is involved in maintaining several canals across the region.”
(当社は地域一帯の複数の運河の維持管理に携わっています。) - “The project aims to build a new canal to improve trade routes.”
(貿易ルートの改善のために新しい運河を建設するのが、このプロジェクトの目的です。) - “They invested heavily in canal infrastructure to boost tourism.”
(観光振興のために運河インフラに多額の投資を行いました。)
(3) 学術的・専門的な文脈での例文
- “The Panama Canal significantly altered global shipping patterns after its inauguration.”
(パナマ運河は開通後、世界の海運の形態を大きく変えました。) - “Studies of the ear canal structure provide insights into human hearing evolution.”
(外耳道の構造に関する研究は、人間の聴覚の進化を理解する手がかりを与えてくれます。) - “Root canal treatment has advanced with modern dental technology.”
(現代の歯科医療技術によって、根管治療は進歩を遂げています。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- channel(チャンネル/水路)
- “channel” は自然の海峡や水路だけでなく、通信チャネルなど抽象的な概念にも使われる。
- “channel” は自然の海峡や水路だけでなく、通信チャネルなど抽象的な概念にも使われる。
- waterway(水路)
- より広義で、自然の川・運河・航路を含む。
- より広義で、自然の川・運河・航路を含む。
- duct(管)
- 主に体内や建物の空調など人工的な「管」に使われる。
- 主に体内や建物の空調など人工的な「管」に使われる。
反意語
“canal” の直接的な反意語はあまりありませんが、「陸路」のように対比させる場合には “land route” が挙げられます。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA (国際音声記号)
- イギリス英語: /kəˈnæl/
- アメリカ英語: /kəˈnæl/
- イギリス英語: /kəˈnæl/
- 強勢 (アクセント) は後ろの “-nal” の部分に置かれ、“kə-NAL” のように発音します。
- イギリス英語でもアメリカ英語でもほぼ同じ発音です。
よくある間違いとして、“channel” と混同して “CHA-nəl” と言ってしまうことがあるため注意しましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “cannal” や “cannel” などと書いてしまうこと。綴りは “a” → “n” → “a” → “l” です。
- 発音: 前半は弱く “kə-”、後半は強い “-næl”。
- 同音異義語との混同: “canal” は “kernel”(ケネル/コア)などとは発音も意味も異なるので注意。
- 試験対策 (TOEIC・英検など): 地理や世界史などの文脈で登場することがあるので、パナマ運河やスエズ運河に関連して覚えておくとよいでしょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「缶(can)」に「道(al)」があるイメージで、パイプを連想すると覚えやすいかもしれません。
- “canal” は見た目も “can”+“al” で、管状のものというイメージを結びつけると記憶に定着しやすくなります。
- 世界史や地理の有名な例(Panama Canal、Suez Canal)と関連付けると、単語の背景知識も合わせて覚えられて便利です。
以上が、名詞 “canal” の詳細解説です。人工の水路や体内の管など、日常から専門分野まで幅広い場面で使われる便利な単語です。ぜひ世界史や地理と関連づけながら覚えてみてください。
(食道・気菅などの)導菅
(火星の苗面に見える)運河状の地形
運河