vain
形容詞「vain」の徹底解説
1. 基本情報と概要
英語表記: vain
品詞: 形容詞 (Adjective)
活用形:
- 比較級: vainer
- 最上級: vainest
- 副詞形: vainly (例: “He spoke vainly of his achievements.”)
意味(英語・日本語)
「うぬぼれが強い、自惚れのある」 (conceited, having excessive pride in one’s appearance or achievements)
- 例: “He is vain about his looks.” (彼は自分の外見を非常にうぬぼれている)
- こういう場面で使われる: 自分自身を過度に誇らしげに思っている人を描写するときの形容詞で、多少ネガティブなニュアンスをもつことが多いです。
- 例: “He is vain about his looks.” (彼は自分の外見を非常にうぬぼれている)
「無駄な、効果のない」 (without success; futile)
- 例: “All his efforts were in vain.” (彼のあらゆる努力は無駄に終わった)
- こういう場面で使われる: 結果が得られなかったり、成功に至らなかったりするときに「空しく」「無駄な」という意味で使います。
- 例: “All his efforts were in vain.” (彼のあらゆる努力は無駄に終わった)
CEFRレベルの目安
- B2(中上級): 日常会話や文章中によく出てくる表現であり、やや抽象的な意味(自己愛や無駄な行為)を表す単語。
- 「B2」は大まかに言うと、英語での複雑な話題に対応できるが、まだ専門用語などは難しいと感じるレベルです。
2. 語構成と詳細な意味
語幹: vain
- 元々はラテン語 “vanus” (空虚な) に由来します。「価値がない」「中身がない」というニュアンスが含まれます。
- 元々はラテン語 “vanus” (空虚な) に由来します。「価値がない」「中身がない」というニュアンスが含まれます。
関連語・派生語:
- vanity (名詞): 「虚栄心、自惚れ」
- vainly (副詞): 「無駄に、虚しく」または「うぬぼれて」
- vanity (名詞): 「虚栄心、自惚れ」
よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10個)
- in vain → 「無駄に」
- a vain attempt → 「無駄な試み」
- a vain effort → 「報われない努力」
- prove vain → 「無駄だと判明する」
- a vain hope → 「かなわぬ希望」
- vain about one’s appearance → 「自分の外見にうぬぼれている」
- vainly try → 「空しく~しようとする」
- in a vain manner → 「うぬぼれた態度で」
- vain attempt at humility → 「見せかけの謙虚さ」
- not in vain → 「無駄ではない、報われる」
- in vain → 「無駄に」
3. 語源とニュアンス
語源: ラテン語 “vanus”(空っぽな、価値がない)に由来し、中世フランス語を経て英語に入ってきたとされています。当初から「実りのない」「空虚な」といった意味が中心でしたが、そこから転じて「実態がなく、自分を大きく見せる」→「うぬぼれが強い」という意味が加わりました。
ニュアンス・使用時の注意点:
- うぬぼれを表す場合、やや批判的・否定的な響きがあります。
- “in vain” の表現は、特に「努力が報われなかった」「無意味だった」という文脈で使われやすいです。
- 口語・文章どちらでも使われますが、「うぬぼれが強い」は人の性格を評価するときにネガティブに働くことが多いので、使用には若干の注意が必要です。
- フォーマル⇔カジュアルどちらでも出てくる言葉ですが、日常会話では「conceited」と言うことも多いです。
- うぬぼれを表す場合、やや批判的・否定的な響きがあります。
4. 文法的な特徴と構文
形容詞としての使用:
- “He is vain.” (彼はうぬぼれている)
- “Her concerns were vain.” (彼女の心配は無駄だった)
- 名詞を修飾するときには前置して使う→ “a vain person” (自惚れの強い人), “vain attempts” (無駄な試み)
- “He is vain.” (彼はうぬぼれている)
イディオム“in vain”について:
- “in vain” は副詞句のように用いられ、「無駄に」「むなしく」という意味をもつ決まり文句です。
- 例: “They tried in vain to negotiate.” (彼らは交渉を試みたが無駄だった)
- “in vain” は副詞句のように用いられ、「無駄に」「むなしく」という意味をもつ決まり文句です。
フォーマル/カジュアル:
- どちらの場面でも使われますが、人を批判するときなどはやや強めに聞こえることもあります。
文法上のポイント:
- 形容詞なので、可算・不可算の区別はありません。
- 比較級・最上級はまれに見られますが、あまり日常的には使われません。
- 形容詞なので、可算・不可算の区別はありません。
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文(3つ)
“Don’t be so vain; it’s not all about you.”
- (そんなにうぬぼれないで。すべてがあなた中心じゃないよ。)
- (そんなにうぬぼれないで。すべてがあなた中心じゃないよ。)
“He tried in vain to fix the faucet by himself.”
- (彼は自分で蛇口を直そうとしたけれど、結局無駄だった。)
- (彼は自分で蛇口を直そうとしたけれど、結局無駄だった。)
“She’s a bit vain about her hairstyle.”
- (彼女は自分の髪型に少しうぬぼれているところがある。)
(2) ビジネスシーンでの例文(3つ)
“All their marketing efforts were in vain due to the sudden change in regulations.”
- (規制の突然の変更により、彼らのマーケティング活動はすべて無駄になってしまった。)
“He appears vain in meetings, always boasting about his achievements.”
- (彼は会議でいつも自分の功績を自慢するので、うぬぼれているように見える。)
“We must ensure our efforts aren’t in vain by conducting thorough market research.”
- (徹底的な市場調査を行うことで、私たちの努力が無駄にならないようにしなければなりません。)
(3) 学術的・フォーマルな文脈での例文(3つ)
“His attempts to prove the hypothesis were ultimately in vain, lacking sufficient empirical data.”
- (彼の仮説を証明しようとする試みは、結局十分な実証データがなかったため無駄に終わった。)
“Such vain pursuits of recognition often overshadow genuine academic contributions.”
- (このような過度な名声の追求は、しばしば真の学術的貢献をかき消してしまう。)
“In analyzing historical patterns, it would be vain to disregard socio-economic factors.”
- (歴史的なパターンを分析する際、社会経済的要因を無視することは徒労であろう。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語(うぬぼれの意味)
- conceited (思い上がった)
- “vain” より「自己評価が高すぎる」ニュアンスが強め。
- “vain” より「自己評価が高すぎる」ニュアンスが強め。
- egotistical (自己中心的)
- 自分の利益・自分の考えが常に最優先であるというイメージ。
- 自分の利益・自分の考えが常に最優先であるというイメージ。
- conceited (思い上がった)
類義語(無駄な意味)
- futile (無益な)
- 堅めの響きで、フォーマル文脈で使われやすい。
- 堅めの響きで、フォーマル文脈で使われやすい。
- fruitless (成果のない)
- 努力や試みが「成果なく終わった」というニュアンスが強い。
- 努力や試みが「成果なく終わった」というニュアンスが強い。
- futile (無益な)
反意語
- humble (謙虚な) ← うぬぼれの反対
- modest (控えめな) ← うぬぼれの反対
- effective / fruitful (効果的な) ← 無駄な(in vain)の反対
- humble (謙虚な) ← うぬぼれの反対
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号(IPA): /veɪn/
- アメリカ英語・イギリス英語ともに大きな違いはなく、同じ /veɪn/ です。
- 第1音節に強勢(アクセント)があります(“VAIN” のように「ヴェイン」)。
- アメリカ英語・イギリス英語ともに大きな違いはなく、同じ /veɪn/ です。
よくある発音の間違い:
- /vaɪn/ (ヴァイン) としがちですが、正しくは“ei”の音 → /veɪn/ (ヴェイン)
- “veil” (/veɪl/) と混同する場合もありますが、lがあるかどうかをしっかり区別しましょう。
- /vaɪn/ (ヴァイン) としがちですが、正しくは“ei”の音 → /veɪn/ (ヴェイン)
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “vain” を “vein” (血管) や “vane” (風向計) と混同しないように注意。
- 同音異義語: vain / vein / vane はすべて “/veɪn/” で発音は同じなので、文脈判断が必要です。
- TOEIC・英検の出題傾向:
- 熟語“in vain”として出題され、主に「努力が報われなかった」などの文章で頻出。
- 語い問題で “vain” / “vein” / “vane” に関する区別を問われたりすることがあります。
- 熟語“in vain”として出題され、主に「努力が報われなかった」などの文章で頻出。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「ヴェイン(vain) = 空っぽで成果がなく、さらに自分を大きく見せているだけ」というイメージ。
- 「ヴェイン」と「Vein(血管)」は綴りが違うのに発音が同じなので、スペルを何度かチェックすると覚えやすいです。
- “in vain” という短いフレーズをさまざまな例文で暗記しておくと、自然と “vain” のニュアンスが身につきます。
以上が形容詞「vain」の詳細解説です。「うぬぼれている」という意味と「無駄な」という意味、どちらもよく使われるので、文脈によって正しく理解・使い分けることが大切です。
虚栄心の強い,うぬぼれの強い,(容姿・能力などを)鼻にかける
むだな,無益な,なんにもならない
むなしい,中身のない,空虚な