元となった辞書の項目
upward
解説
1. 基本情報と概要
単語: upward
品詞: 形容詞(および副詞としても使われる場合があります)
英語での意味: moving or directed toward a higher place or position.
日本語での意味: 「上方に向かう」「上向きの」。
「物事が下から上へ移動する、または状態・数字などが上昇するニュアンスを表すときに使われます。たとえば “an upward trend” で『上昇傾向』を意味したりします。」
活用形: 形容詞なので基本的に変化形はありません。
- 副詞形: “upward” または “upwards”(上に向かって、上方へ)
他の品詞形:
- 「up」は前置詞・副詞として使われる(例: “go up”)
- 「upper」は比較級を思わせる形容詞で「(位置や階層が)上の」という意味
CEFRレベル: B2(中上級)
「ある程度英語に慣れた人なら理解できる表現ですが、上昇や上向きの状況を述べる際に覚えておくと便利です。」
2. 語構成と詳細な意味
- 語幹: “up” = 上 (方向)
- 接尾辞: “-ward(s)” = ~の方向へ
“up+ward” で「上への方向」という意味を強調しています。
関連する派生語・類縁語
- downward: 下方の
- forward: 前方の
- backward: 後方の
- onward: (特定の地点から)さらに先へ
よく使われるコロケーション(10個)
- upward trend(上昇傾向)
- upward movement(上方への動き)
- upward slope(上り坂)
- upward glance(上方を見ること、ちらっと上を見る)
- upward shift(上向きへの変化・移行)
- upward pressure(上方への圧力、価格・給料などを押し上げる圧力)
- upward spiral(上向きの連鎖的上昇)
- move upward(上方に動く)
- push upward(上方に押し上げる)
- look upward(上の方を見る)
3. 語源とニュアンス
- 語源: 古英語の “up” と “-weard” (toward)。中世英語のころから「上方へ向かう」という意味で使われてきました。
ニュアンス:
- 「上方」を意識するニュアンスを持ち、上昇や向上をポジティブに捉える場面でよく使われます。
- 価格や数字が上がる文脈、あるいは比喩的に「偉くなっていく」「レベルが上がる」などを表すときにも用いられます。
- 「上方」を意識するニュアンスを持ち、上昇や向上をポジティブに捉える場面でよく使われます。
使用時の注意点:
- 口語でも文語でも比較的幅広く使えますが、“upraise” “uplift” などと混同しないように注意してください。
- フォーマルすぎるわけではないので、ビジネスシーンでもカジュアルな会話でも使えます。
- 口語でも文語でも比較的幅広く使えますが、“upraise” “uplift” などと混同しないように注意してください。
4. 文法的な特徴と構文
- 形容詞としての使い方
- 修飾する名詞の前に置いて「上向きの~」を示す。
- 例: “an upward trend” (上昇傾向)
- 修飾する名詞の前に置いて「上向きの~」を示す。
- 副詞としての使い方
- “He looked upward.”(彼は上の方を見た)
- “The road goes upward from here.”(道はここから上に向かって続いている)
- “He looked upward.”(彼は上の方を見た)
- 可算名詞・不可算名詞との関わり:
- 形容詞なので、名詞の可算・不可算に関係なく修飾可能。
- 形容詞なので、名詞の可算・不可算に関係なく修飾可能。
- イディオムや構文
- “upward of + 数字” = 〜以上(例: “upward of 10,000 people” = 1万人以上)
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
- “I noticed an upward curve in the road, so I slowed down.”
(道が上向きに曲がっているのに気づいたから、速度を落としたよ。) - “My mood has been on an upward trend since I started exercising.”
(運動を始めてから気分が上向きになっているよ。) - “Could you lift those boxes upward to the top shelf?”
(その箱を上の棚に持ち上げてもらえますか?)
(2) ビジネスでの例文
- “We are seeing an upward trend in sales this quarter.”
(今期の売上は上昇傾向にあります。) - “The data suggests an upward shift in consumer confidence.”
(データによると、消費者の信頼感が上向きに変化しているようです。) - “Prices have been moving upward due to increased demand.”
(需要の増加により、価格が上昇しています。)
(3) 学術的な文脈での例文
- “The upward migration of species is influenced by temperature changes.”
(生物種の上方への移動は、気温の変化の影響を受けています。) - “This study examines the upward mobility in socioeconomic status.”
(本研究では、社会経済的地位の上昇(上方への移行)を検証します。) - “We observe an upward pressure on wages in this labor market model.”
(この労働市場モデルでは、賃金に上昇圧力がかかっているのが観察されます。)
6. 類義語・反意語と比較
- 類義語:
- rising(上昇中の)
- 例: “rising temperature” = 上がりつつある温度
- “upward” よりも、ある程度の継続的・進行的な「上がっている途中」を強調するときに使われます。
- 例: “rising temperature” = 上がりつつある温度
- ascending(上昇する)
- 例: “ascending order” = 昇順
- 数学的・論理的に「下から上へ並ぶ」というニュアンスが強いです。
- 例: “ascending order” = 昇順
- rising(上昇中の)
- 反意語:
- downward(下方に向かう、下向きの)
- descending(下降する)
- downward(下方に向かう、下向きの)
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号:
- 米: /ˈʌpwərd/
- 英: /ˈʌpwəd/
- 米: /ˈʌpwərd/
- アクセント(強勢)の位置: 最初の “up” の部分(/ˈʌp/)に強勢がきます。
- アメリカ英語とイギリス英語の違い: イギリス英語では語尾の “-ward” が /wəd/ と発音されることが多いですが、アメリカ英語では /wərd/ のように “r” をはっきり発音します。
- よくある発音の間違い: “ʌp” が「アプ」ではなく、若干口を開いて「ア」に近い音になるところがポイントです。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “upward” と “upwards” の混同。「s」が付くアドバージョン(副詞)を使うときに注意。
- 同音異義語との混同: 似た発音の単語はあまりないが、慣用的に “onward” や “forward” などと紛らわしいことがある。
- 試験対策でのポイント: 文中で「上向きのトレンド」を説明する問題やグラフの記述問題などで出題されることがある。TOEICなどではグラフや表を説明する際に “an upward trend” が頻出。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “up” は「上」、 “-ward” は「~の方向」。組み合わせて「上の方向」。
- “sword”(剣)をイメージしながら “-ward” を覚える人もいる(剣が前を向く → forward、剣を上に構える → upward などと連想できる)。
- 書き取りの際は “up + ward” と区切って考えると、スペリングミスを防ぎやすいでしょう。
- 「上昇」や「上の方向」のビジュアルを頭に浮かべながら、会話や文脈で具体的に使うと覚えやすいです。
以上が、形容詞 “upward” の詳細な解説です。上向き・上昇というイメージをしっかり押さえておきましょう。
意味のイメージ
意味(1)
上向きの,上昇する