最終更新日:2025/10/17

〈U〉〈C〉立腹, かんしゃく / 〈C〉気質,気性 / 気分,きげん / 〈U〉(心の)落ち着き,平静 / (鉄・金属などの)硬度

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元となった辞書の項目

temper

名詞

〈U〉〈C〉立腹, かんしゃく / 〈C〉気質,気性 / 気分,きげん / 〈U〉(心の)落ち着き,平静 / (鉄・金属などの)硬度

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彼女は気性が激しいです。

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解説

以下では、英単語「temper」を、学習者にわかりやすいように丁寧かつ詳細に解説します。


1. 基本情報と概要

英単語

temper

品詞

名詞 (noun)

意味 (英語・日本語)


  • 「temper」(noun):
    1) 気分や気性 (someone’s mood or disposition)

    2) 平常心、落ち着き (emotional calmness or balance)

    3) 鍛えられた硬さや強度 (特に金属などの性質に対して)

日本語でのやさしい説明

1) 人の「気分」や「気持ちの状態」を表す言葉です。たとえば「怒りっぽい」「いつも穏やかで冷静」など、人の性格や気分を示すときに使われます。

2) 物理的な文脈(特に金属)の「硬さ」や「強度」を示すときにも使われます(ただしこちらは専門的・技術的な文脈よりです)。

「temper」を聞いたときには、主に「怒りっぽい」イメージがあるかもしれませんが、本来は「気性」や「平常心」といった幅広いニュアンスです。

活用形

名詞なので基本的には活用形は変化しませんが、動詞形の “temper” や形容詞形の “tempered” などがあります。


  • 動詞 “to temper” (〜を和らげる、〜を加減する)

  • 形容詞 “tempered” (〜な気性の、鍛えられた)

CEFRレベルの目安

B2 (中上級)

英字新聞や小説などにも登場することが多く、ニュアンス理解が必要な単語です。A2・B1レベルでも学習されることがありますが、使いこなしはB2以上のレベルが望ましいでしょう。


2. 語構成と詳細な意味

語構成


  • 語幹 “temper” はラテン語の “temperare”(穏やかにする、調整する)が由来とされています。

  • 接頭語・接尾語としてはあまり顕著なものがなく、もっぱら “temper” 一語で機能します。

派生語や類縁語


  • temperate (形容詞): 節度のある、温暖な (気候について)

  • temperament (名詞): 気質、性分

  • temperature (名詞): 温度 (一見似ていますが語源は “temperare” が元)

よく使われるコロケーション(共起表現)・関連フレーズ


  1. lose one’s temper(怒りを失う→怒る)

  2. keep one’s temper(平静を保つ)

  3. quick temper(短気、怒りやすい性格)

  4. good temper / bad temper(機嫌が良い・悪い)

  5. a fit of temper(一時的な激しい怒り)

  6. control one’s temper(怒りを抑える)

  7. test one’s temper(〜の気性を試す)

  8. even temper(穏やかな性格、気質)

  9. throw a temper tantrum(かんしゃくを起こす)

  10. out of temper(機嫌が悪い)


3. 語源とニュアンス

語源


  • ラテン語 “temperare” = 「混ぜ合わせる」「加減する」「抑える」に由来。

  • 英語での初期の用法では「物質の混合比の調整」や「金属の硬度の調整」を示していました。

  • 現代では、人の「気分」「気性」を表す意味が中心的に使われるようになりました。

ニュアンスと使用上の注意


  • 「怒りっぽい」というネガティブな感情面を表すときにしばしば使われますが、必ずしも「怒り」に限らない「気性」「平常心」を意味する場合もあります。

  • 口語・文章どちらでも使われますが、「lose one’s temper」「keep one’s temper」のような表現は日常会話でも頻出です。

  • 場合によってはフォーマルにも使われます(例:文章で「He has a calm temper.」など)。しかし、カジュアルに “He lost his temper.” のようにも使えます。


4. 文法的な特徴と構文

文法上のポイント


  • 名詞として扱われる場合は可算/不可算ともに使われることがありますが、具体的な「怒りの爆発」を指すときには可算的に “He had a bad temper” や “He lost his temper” のように用いられます。

  • 「She has a sweet temper.」のように、その人の気質を特性として述べる場合は不可算的にも扱えます。

一般的な構文やイディオム


  1. lose one’s temper(怒りを爆発させる)

  2. keep one’s temper(平静さを保つ)

  3. be in a bad/good temper(機嫌が悪い/良い)


5. 実例と例文

以下では、日常会話・ビジネス・学術的な文脈に分けて例文を示します。

日常会話 (3例)


  1. “I try not to lose my temper when I’m stuck in traffic.”


    • 「交通渋滞にハマっても、なるべく怒らないようにしてるんだ。」


  2. “She has a quick temper, so be careful what you say around her.”


    • 「彼女は怒りっぽいから、話す内容には気をつけてね。」


  3. “My dad kept his temper even though we were being noisy.”


    • 「私たちがうるさくしていたのに、父は怒らずに落ち着いていました。」


ビジネス (3例)


  1. “He lost his temper during the meeting and raised his voice.”


    • 「彼は会議中に怒りを爆発させて声を荒らげました。」


  2. “It’s important to maintain a calm temper when dealing with difficult clients.”


    • 「困難な顧客に対応するときは、落ち着いた気性を保つことが大切です。」


  3. “The manager is known for his even temper in stressful situations.”


    • 「そのマネージャーはストレスがかかる状況でも穏やかな気性で知られています。」


学術的/専門的 (3例)


  1. “The blacksmith carefully set the temper of the steel for maximum durability.”


    • 「鍛冶屋は最大の耐久性を得るため、鋼の硬度を慎重に調整しました。」


  2. “His genetic predisposition may influence his temper and behavioral responses.”


    • 「彼の遺伝的な素質は、彼の気性や行動反応に影響を与えるかもしれません。」


  3. “Proper tempering of alloys is crucial in aerospace engineering.”


    • 「合金の適切な焼き入れ(硬度調整)は航空宇宙工学において極めて重要です。」



6. 類義語・反意語と比較

類義語


  1. disposition(気質)


    • 一般的な心の持ち方や性格を広く示す。


  2. mood(気分)


    • 一時的な感情の状態を指すことが多い。


  3. character(性格)


    • 人の根本的な人格を広く包括している。


これらに対して “temper” は、怒りやすさ、平静さなど、その時々の気分の起伏を示す意味合いが強いです。

反意語


  • calmness(落ち着き) … “temper” が怒りやすい気性を指すときは対照的。

  • peace of mind(安らぎ) … 「落ち着き」として “temper” が荒れている場合の対比になる。


7. 発音とアクセントの特徴

発音記号 (IPA)


  • アメリカ英語: /ˈtɛm.pɚ/

  • イギリス英語: /ˈtɛm.pə/

アクセントの位置


  • 頭の “tem” の部分に強勢が置かれます (“TEM-per”).

よくある発音の間違い


  • 末尾を [pur] と発音せずに、/ˈtɛm.pər/ の “pər” / “pə” の部分をやや曖昧にすることがあるので注意。

  • “tempura” (天ぷら) と混同して余計な音を入れないようにしましょう。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  1. スペルミス: “temper” を “tempar” や “tempur” と書き間違える。

  2. 同音異義語: 特に “temporary” (一時的な)と混同することは少ないですが、スペルが似ているので注意。

  3. 試験対策:


    • TOEICや英検のリーディングで “lose one’s temper” や “keep one’s temper” の熟語が登場する場合があります。

    • 文脈で「怒る」(lose one’s temper) と「平静を保つ」(keep one’s temper) の対比を書かせる問題が出ることもあるので覚えておきましょう。



9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • 「テンパる」という日本語の俗語も、「イライラして落ち着かない、焦る」などのニュアンスを持っていますが、英語の “temper” との関連をイメージすると覚えやすいです。

  • 「鍛冶屋が金属を“鍛える(temper)”と同じように、気性を‘鍛える’→落ち着きを保つ」というストーリーでイメージするのもおすすめです。

  • “lose one’s temper” (キレる) と “keep one’s temper” (落ち着く) をペアで覚えれば、怒りの表現について即座に思い出せます。


以上が、名詞「temper」の詳細な解説です。気分や気性、または金属の硬度調整の意味など、多面的に使われる単語ですので、様々な文例や表現パターンを通して習得してください。

意味のイメージ
temper
意味(1)

〈C〉〈U〉立腹,かんしゃく(rage)

意味(2)

〈C〉気質,気性(disposition);気分,きげん

意味(3)

〈U〉(心の)落ち着き,平静,冷静(composure)

意味(4)

〈u〉(鉄・金属などの)硬度

和英選択問題 / 中級英単語(CEFR-J B1)

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