storyteller
以下では、英単語「storyteller」について、学習者にもわかりやすい形で、できるだけ詳しく解説します。
1. 基本情報と概要
単語: storyteller
品詞: 名詞 (countable noun: 可算名詞)
意味(英語): A person who tells stories, often in a creative or engaging way.
意味(日本語): 物語を語る人、話し手。特に創造的で魅力的に物語を語る人を指します。「上手に物語を語る人」というニュアンスで使われます。
たとえば、自分の体験談や昔話、創作物語など、いろんな種類のストーリーを人に伝えるのが得意な人を指す際に使います。
活用形
- 単数形: storyteller
- 複数形: storytellers
- 所有格: storyteller’s (単数所有), storytellers’ (複数所有)
「storyteller」は他の品詞になりませんが、たとえば「storytelling」として「物語を語る行為・技術」を名詞として使うことがあります。
CEFRレベルの目安
- B2(中上級): 「story」という単語自体はA2〜B1レベルでよく出てきますが、「storyteller」という名詞は少し文脈で使いこなす必要があり、中上級レベルの語彙として見なせるでしょう。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- story(物語) + teller(話し手)
「teller」は「tell(語る)」に「-er」がついて「〜する人」という意味を表す接尾辞です。同じ形で「teacher(教える人)」「printer(印刷する人/機械)」などがあります。
派生語や関連語
- storytelling (n.): 物語を語る行為や技術
- to tell a story (v.): 物語を語る
- historian (n.): 歴史学者 (語源的には “story” と関連のある
history
から)
よく使われるコロケーション(関連表現10選)
- gifted storyteller(才能あふれる物語の語り手)
- master storyteller(熟練した物語の語り手)
- traditional storyteller(伝統的な語り部)
- professional storyteller(プロのストーリーテラー)
- modern storyteller(現代的な語り手)
- oral storyteller(口承で語る語り手)
- traveling storyteller(各地を旅する語り部)
- folk storyteller(民話を語る語り手)
- captivating storyteller(人を惹きつける話し手)
- imaginative storyteller(想像力豊かな語り手)
3. 語源とニュアンス
語源
- story: 中期英語の “storie” から来ており、古フランス語 “estorie” 、さらにラテン語 “historia” (歴史、物語を意味する)にさかのぼります。
- teller: 古英語の “tellan” (to count, to relate, to narrate) に「-er」の人を指す接尾語がつき、「語る人」を表します。
昔から「物語を語る」文化は口承で伝わってきた歴史があるため、「storyteller」という言葉には、伝統や芸術面を意識させるニュアンスが含まれます。カジュアルな口語シーンでも使える一方、小説や創作の世界などフォーマルな文脈でも「巧みな語り部」として肯定的に用いられます。
4. 文法的な特徴と構文
- 可算名詞: a storyteller / the storyteller / storytellers など、基本的に数えられます。
- 文法的には、「storyteller」が他動詞・自動詞になることはありません。あくまで「物語を語る人」という名詞です。
一般的な構文例
- “He is a wonderful storyteller.”
- “They hired a professional storyteller for the event.”
いずれも文の主語や補語として使われることが多い名詞です。
5. 実例と例文
日常会話での例文
- “My grandfather is a great storyteller; he always has a new tale for us.”
(私のおじいちゃんはすごく上手な語り手で、いつも新しい話を聞かせてくれるんだ。) - “She’s such a good storyteller that I hardly noticed the time passing.”
(彼女は本当に話をするのが上手だから、時間が経つのをほとんど感じなかったよ。) - “I love listening to talented storytellers at cultural festivals.”
(文化祭で才能ある語り手の話を聴くのが大好きなんだ。)
ビジネスシーンでの例文
- “Our CEO is an excellent storyteller, making presentations both informative and engaging.”
(私たちのCEOは素晴らしい語り手で、プレゼンをわかりやすく面白い内容にしてくれます。) - “In marketing, being a skilled storyteller can make your brand stand out.”
(マーケティングでは、優れたストーリーテラーになることが自社ブランドを際立たせることにつながります。) - “We hired a professional storyteller to help us craft a powerful corporate narrative.”
(私たちは力強い企業の物語を作るためにプロのストーリーテラーを雇いました。)
学術・文芸的な文脈での例文
- “Classic authors like Homer were considered master storytellers of their era.”
(ホメロスのような古典作家は、その時代における名高いストーリーテラーと見なされていました。) - “The seminar on digital storytelling featured leading storytellers in the industry.”
(デジタルストーリーテリングに関するセミナーには、その業界の第一線で活躍するストーリーテラーたちが登壇しました。) - “Many scholars analyze how a storyteller’s voice influences the interpretation of the narrative.”
(多くの研究者は、語り手の声質や語り方が物語の解釈にどのように影響するかを研究しています。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語(Synonyms)
- narrator(ナレーター): 物語を語る人。ただし、文脈によっては朗読者・解説者も含む。
- raconteur(話上手): やや文語的で「話術に長けた人」というニュアンスが強い。
- bard(吟遊詩人): 中世に各地を巡り詩や物語を語った詩人。歴史的かつ文芸的な響きを含む。
“storyteller” は「物語」に重きを置いて語る人に焦点があるのに対し、 “raconteur” はどちらかというと雑談や面白い話を巧みに語る人を指すニュアンスがあります。
反意語(Antonyms)
- 直接的な反意語は存在しませんが、「listener(聞き手)」が役割としては対極にある存在として考えられます。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA(米音): /ˈstɔːr.iˌtɛl.ɚ/
- IPA(英音): /ˈstɔː.riˌtel.ə/
どちらも最初の “stór-” に強勢が来ます。「ストーリー・テラー」のように区切り、「ストーリィ・テラー」と発音してしまうとやや不自然になるかもしれません。
アメリカ英語では「ラー(ɚ)」の音がしっかり響き、イギリス英語では「テラ(əl)」に近い柔らかい響きがあります。
よくある間違いとして、母音を短く発音して「ストリテラー」となったり、「ストーリテラー」と区切らずに発音してしまう例があります。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “story-teller” や “storeyteller” と誤ってハイフンを入れたり、余計な “e” を入れたりしないように注意してください。正式には一語で “storyteller” が一般的です。
- 同音異義語との混同: “store” や “teller (銀行の窓口係)” などとはピンと結びつけないようにしましょう。
- 試験対策: TOEIC や英検などのビジネスや日常英語では頻出単語ではありませんが、スピーキングの場面で「ストーリーを語る」といった文脈で使えると表現力が高まります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「story + teller」という構成なので、「物語を話す人」という意味そのままにイメージしやすいはずです。
- 「ストーリーを語る → ストーリーテラー」と直訳感覚で思い出せると良いでしょう。
- 小説、プレゼン、口頭発表など「誰かに物語を伝える」情景をイメージすると記憶定着に役立ちます。
まとめ
「storyteller」は、「物語を語る人」「魅力的に話を伝える人」を指す名詞です。日常会話からビジネス、文学に至るまでさまざまな場面で使われ、「物語」や「口承文化」としての響きも持っています。スペルや発音のポイントに注意しつつ、「story(物語)+teller(語る人)」という単語構成を踏まえると、すんなり覚えやすいでしょう。ぜひ文章や会話で活用してみてください。
物語をする人,物語作家
(特に子供の)うそつき(liar)