元となった辞書の項目
soothe
IPA(発音記号)
解説
以下では、英単語「soothe」について、できるだけ詳しく解説していきます。
1. 基本情報と概要
◼︎単語
- 英語: soothe
- 日本語: なだめる、落ち着かせる、和らげる
◼︎概要(日本語でのやさしい説明)
「soothe」は、「相手の気持ちや痛みを落ち着かせる・和らげる」という意味の動詞です。たとえば、赤ちゃんをあやすときや、相手が心配しているときに安心させるような場面で使われます。また、ストレスや痛みを軽くするイメージでも使われます。
◼︎品詞
- 動詞 (transitive: 他動詞)
◼︎活用形
- 原形: soothe
- 三人称単数現在形: soothes
- 現在分詞/動名詞: soothing
- 過去形: soothed
- 過去分詞: soothed
◼︎他の品詞形
- 形容詞: soothing(なだめるような、落ち着かせるような)
例: A soothing voice (落ち着かせる声) - 名詞(派生形): soother(主に「なだめるもの」という意味ですが、あまり一般的でなく、「おしゃぶり」の意味もあり)
◼︎CEFRレベル目安
- B2(中上級)
- 「落ち着かせる」「和らげる」という抽象的・心理的な概念を扱う単語なので、少し上のレベル、目安としてB2と考えられます。
2. 語構成と詳細な意味
- 「soothe」は接頭語・接尾語を明確に分解しにくい単語で、語幹「soothe」自体がそのまま意味を持ちます。
- 「soothing」は同じ動詞から派生した形容詞で、「落ち着かせる(ような)」「安らげる(ような)」という意味を持ちます。
◼︎関連語
- soothe → soothing (形容詞)
- soothe → soother (名詞)
◼︎よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- soothe pain(痛みを和らげる)
- soothe nerves(神経を落ち着かせる)
- soothe a crying baby(泣いている赤ちゃんをなだめる)
- soothe one’s worries(心配を和らげる)
- soothe tension(緊張をほぐす)
- soothe the mind(心を落ち着かせる)
- soothe ruffled feelings(荒れた感情をなだめる)
- soothing music(心を落ち着かせる音楽)
- soothing lotion(肌を落ち着かせるローション)
- soothe anger(怒りを鎮める)
3. 語源とニュアンス
◼︎語源
- 古英語の「sōthian(真実を示す、正しいと証明する)」などが由来とされ、そこから転じて「安心させる、なだめる」の意味が加わったといわれています。
- 「sooth」には「真実」や「静かな」を意味する古いニュアンスが含まれており、それが「心を落ち着かせる・安らぎを与える」という方向に変化してきました。
◼︎使用上のニュアンス
- だれかの不安や怒り、悲しみ、痛みなどを「やわらげる」「なだめる」「落ち着かせる」というときに使います。
- 文章でも口語でも使われ、少し優しい・穏やかなニュアンスを持ちます。フォーマルからカジュアルまで比較的幅広く使える単語です。
4. 文法的な特徴と構文
- 「soothe」は他動詞 (transitive verb) なので、「soothe + 目的語」の形をとります。
- 例: to soothe someone’s pain, to soothe a crying child
- 例: to soothe someone’s pain, to soothe a crying child
- 形容詞化すると「soothing」で、「安らげるような、穏やかにする〜」という使い方をします。
- 例: soothing music, a soothing voice
- 例: soothing music, a soothing voice
◼︎一般的な構文例
- soothe + 名詞 (目的語)
- “She tried to soothe the toddler with a lullaby.”
- “She tried to soothe the toddler with a lullaby.”
- soothe + 形容詞 + 名詞
- “He used a soothing lotion for sunburn.”
- “He used a soothing lotion for sunburn.”
◼︎イディオム的表現
- はっきりとしたイディオムは少なめですが、しばしば「soothe away + 名詞 (痛み/心配)」のように「~をさっと和らげる」という表現で使われることがあります。
- 例: “Music can sometimes soothe away our worries.”
5. 実例と例文
◼︎日常会話(カジュアルなシーン)
- “I played soft music to soothe my nerves before the test.”
(テストの前に神経を落ち着かせるために静かな音楽をかけた。) - “Could you please hold the baby for a moment and try to soothe her?”
(少しの間赤ちゃんを抱いて、あやしてもらえる?) - “A warm bath usually helps soothe my tired muscles.”
(温かいお風呂はいつも疲れた筋肉を和らげてくれるよ。)
◼︎ビジネスシーン(ややフォーマル)
- “We need to soothe our client’s concerns by offering clear explanations.”
(明確な説明をすることで、顧客の不安を和らげる必要があります。) - “A well-prepared presentation can soothe any anxieties about the new project.”
(十分に準備されたプレゼンは、新プロジェクトに関する不安を和らげるだろう。) - “Her calm demeanor helped soothe the tension in the meeting.”
(彼女の落ち着いた態度が、会議の緊張を和らげるのに役立ちました。)
◼︎学術的・専門的な文脈
- “Recent studies suggest that mindfulness meditation can help soothe psychological stress.”
(最近の研究では、マインドフルネス瞑想が心理的ストレスを和らげるのに有効だと示唆している。) - “The therapist utilized various techniques to soothe the patient’s anxiety.”
(セラピストは患者の不安を和らげるために、さまざまな手法を用いた。) - “Certain chemical compounds in the herbal remedy may soothe inflammation.”
(そのハーブ療法に含まれる特定の化合物が炎症を和らげる可能性がある。)
6. 類義語・反意語と比較
◼︎類義語
- calm (落ち着かせる)
- 「静める」という意味が強く、緊張や混乱を「静かにする」イメージ。
- 「静める」という意味が強く、緊張や混乱を「静かにする」イメージ。
- relieve (取り除く、軽減する)
- 痛み、ストレスなどを「除去・軽減」するニュアンス。
- 痛み、ストレスなどを「除去・軽減」するニュアンス。
- pacify (なだめる)
- 相手の怒りや攻撃的な態度を「静める、鎮める」ニュアンスで、少しフォーマル。
- 相手の怒りや攻撃的な態度を「静める、鎮める」ニュアンスで、少しフォーマル。
- comfort (慰める)
- 悲しんでいる人を「安心・安堵させる」意味合いが強い。
- 悲しんでいる人を「安心・安堵させる」意味合いが強い。
◼︎反意語
- agitate (動揺させる)
- upset (動転させる)
「soothe」は「落ち着かせる」「和らげる」なので、反対は「混乱・不安・怒りを引き起こす」イメージです。
7. 発音とアクセントの特徴
◼︎発音記号(IPA)
- /suːð/
◼︎アクセントの位置
- アクセントは「soothe」の1音節全体にあります(1拍しかないため、最初から強勢が来る形です)。
◼︎アメリカ英語とイギリス英語
- ほぼ同じですが、アメリカ英語では [suːð](スーズ)、イギリス英語でも [suːð](スーズ)のように発音され、違いはほとんどありません。
- ※「th」の有声音(ð)発音に注意。
◼︎よくある発音ミス
- /suːθ/(thを無声音で発音する)になりやすいので、下を軽く歯の間に挟むようにして有声音 [ð] で発音することが大事。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- 「smooth」との混同
- “smooth” (形容詞: 滑らかな) とスペルが似ているため、書き間違いに注意が必要です。
- “smooth” (形容詞: 滑らかな) とスペルが似ているため、書き間違いに注意が必要です。
- 発音の誤り
- /suːð/ を /suːθ/ と無声音にしてしまうミスが多いです。
- /suːð/ を /suːθ/ と無声音にしてしまうミスが多いです。
- TOEIC・英検など
- ビジネスシーンで登場する場合は、クレーム対応で「顧客の不安を和らげる」という文脈や、カスタマーサービスの文脈などで出題される可能性があります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「soothe」は「落ち着かせる」→「smooth (滑らか)」と連想すると覚えやすい。なだめることで相手の心の状態を“平らに、滑らかにする”イメージを持つと記憶しやすいです。
- 「soothe = smooth feelings」と思い浮かべると、つづりと意味の整理に役立ちます。
- 有声の「ð」(th)の発音をゲーム感覚にして、舌先を歯で軽く挟んで声を出す練習を繰り返すのも有効です。
以上が動詞「soothe」の詳細解説です。日常生活でもビジネスでも使いやすい単語の一つなので、ぜひ心を“落ち着かせる”・“なだめる”シーンで活用してみてください。
意味のイメージ
意味(1)
〈人・神経など〉‘を'なだめる,静める
意味(2)
〈痛みなど〉‘を'和らげる