元となった辞書の項目
sigh
IPA(発音記号)
解説
名詞 “sigh” を徹底解説
1. 基本情報と概要
英語・日本語の意味
- 英語: sigh
- 日本語: ため息
「sigh」は「ため息(をつく行為)」を指す名詞です。ちょっとした落胆や安堵、疲れなど、さまざまな感情を吐き出すときに漏れる呼気のことです。とても日常的に使われる単語で、「ふう」と息をつくようなシーンで登場します。
- 品詞: 名詞 (countable または uncountable)
- 活用形:
- 複数形:sighs
- 複数形:sighs
- 他の品詞形:
- 動詞 (to sigh; ため息をつく)
- 例:I sighed in relief.(安心してため息をついた)
CEFRレベルの目安
- B1(中級): 日常的な場面でよく出てくる単語であり、感情表現に関わるため、比較的早い段階から触れておきたい単語です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- sigh は単独で成立している語で、明確な接頭語や接尾語はありません。
詳細な意味
- 感情表現としての“ため息”
人が悲しみ、いらだち、落ち込み、疲労感、あるいは安堵などを表すときの呼気(息)のこと。文脈によって肯定的にも否定的にも使われます。
関連語や派生語
- sighing (形容詞的・動名詞的に): ため息をついている状態
- sighful (形容詞; 文語的・稀): ため息の多い、ため息を誘う(あまり一般的ではありません)
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- a deep sigh(深いため息)
- a heavy sigh(重いため息)
- a long sigh(長いため息)
- a weary sigh(疲れたため息)
- a resigned sigh(諦めのため息)
- a contented sigh(満足げなため息)
- a sigh of relief(ほっとしたため息)
- utter a sigh(ため息をもらす)
- hold back a sigh(ため息をこらえる)
- let out a sigh(ため息を吐く)
3. 語源とニュアンス
語源
- 「sigh」は古英語の “sīcan” などにさかのぼると言われ、中英語を経て現在の形になりました。もともと呼気を漏らす音や行為を表しており、悲哀や嘆きなどの感情を示す言葉として使われてきました。
微妙なニュアンスや感情的響き
- 「sigh」は多くの場合、「疲れ」や「あきらめ」「落胆」、または「安心」などの感情を静かに吐き出すニュアンスを持ちます。
- 気持ちを口に出さずとも「ふうっ」という呼気で感情を表すため、しんみりしたやや控えめな表現というイメージがあります。
- 口語でも文章でも広く使われ、カジュアル/フォーマルを問わず描写としてよく登場します。
4. 文法的な特徴と構文
名詞としての特徴
- 基本的には可算名詞として扱われることが多いです。
例: “He gave a long sigh.”(彼は長いため息をついた) - 状況によっては不可算的にも使われる場面がありますが、一般的には「a sigh」「sighs」として複数形で使うことがよくあります。
一般的な構文やイディオム
- “with a sigh”: ため息をつきながら
例: “She closed the book with a sigh.”(彼女はため息をついて本を閉じた) - “breathe a sigh of relief”: 安堵のため息をつく(直訳:安堵のため息を呼吸する)
- “heave a sigh”: 大きなため息をつく
5. 実例と例文
日常会話での例文(3例)
- “I heard her let out a sigh after she read the text message.”
(彼女がメッセージを読んだ後、ため息をつくのが聞こえた。) - “He gave a sigh when dinner was finally ready.”
(夕食がやっとできあがったとき、彼はため息をついた。) - “I couldn’t help but let out a sigh when I saw the long queue.”
(長い列を見たとき、思わずため息をもらしてしまった。)
ビジネスシーンでの例文(3例)
- “After reviewing the complicated report, my manager emitted a weary sigh.”
(複雑なレポートを確認した後、上司は疲れたようなため息をついた。) - “A sigh spread through the team when they realized the deadline had been moved up.”
(締め切りが繰り上がったとわかったとき、チームにはため息が広がった。) - “She answered the call with a sigh, anticipating more work.”
(彼女はまた仕事が増えることを予期して、ため息をつきながら電話に出た。)
学術的な文脈での例文(3例)
- “In the study of nonverbal communication, the sigh is often analyzed as a stress-related gesture.”
(非言語コミュニケーションの研究において、ため息はストレスに関連する動作としてよく分析される。) - “A subtle sigh can indicate emotional release or cognitive fatigue, according to recent research findings.”
(最近の研究によると、わずかなため息は感情の解放や認知的疲労を示すことがある。) - “Physiologically, a sigh helps regulate breathing patterns, as noted by respiratory scientists.”
(生理学的には、ため息は呼吸パターンを調整するのに役立つと呼吸学の専門家たちは指摘している。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- “exhalation”(呼気)
- 「息を吐く行為」という意味だが、「ため息」という強い感情が必ずしも伴わない。
- 「息を吐く行為」という意味だが、「ため息」という強い感情が必ずしも伴わない。
- “groan”(うめき/うめく)
- もっと苦痛や大きな不満を表す音。ため息よりもネガティブな響きが強い。
- もっと苦痛や大きな不満を表す音。ため息よりもネガティブな響きが強い。
- “moan”(うめき/うめく)
- 苦しみや嘆きの表現で、ため息より湿っぽいニュアンス。
反意語
- 明確な「反意語」はありませんが、感情の吐息に対して “gasp”(息をのむ)は逆の吸気に焦点があるという対比が見られます。
- “gasp” は驚きや息切れなどで「はっ」と吸う動作です。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /saɪ/
- アメリカ英語 (GA)・イギリス英語 (RP) ともに大きく変わりません。
- アメリカ英語 (GA)・イギリス英語 (RP) ともに大きく変わりません。
- アクセント: 単音節語なので明確な強勢はありませんが、「サイ」に近い発音。
- よくある間違い: “sign” (/saɪn/) と混同しないこと。スペルの g の有無に注意してください。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “sign”(看板・合図) と書き間違えないこと。
- 同音異義語との混同: ただし “sign” は /saɪn/ と終わりの音がわずかに違い、綴りも違います。
- 試験対策: TOEICや英検では、感情表現やストーリー展開の描写で出てくることがあるので、文脈から正しく意味を把握できるようにしましょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- イメージで覚える: 「S」の形が息を吐く風の流れのようにイメージできるかもしれません。
- 音で覚える: /saɪ/ は「サイ」と単純なので、「サイ…」とつぶやくような「ため息」を連想すると記憶しやすいです。
- ショートストーリー: 「試験が終わって『サイ…(sigh)』とため息をつく」イメージを持つと、スペリングと発音が結びつきやすくなります。
以上が、名詞 “sigh” の詳細解説です。疲れているときや落胆しているときなどに自然と出る「ため息」を表す、とても便利な単語なので、ぜひ会話や文章表現に取り入れてみてください。
意味のイメージ
意味(1)
ため息