selfish
1. 基本情報と概要
単語: selfish
品詞: 形容詞 (adjective)
意味(英語): Being primarily concerned with one’s own interests, desires, or welfare, without regard for others.
意味(日本語): 自分の利益や欲望を最優先し、他人のことを考えない、利己的なという意味です。
「自分勝手だ」というニュアンスを持ち、「他者より自分の得を優先するような場面」で主に使われます。
活用形
- 比較級: more selfish
- 最上級: most selfish
他の品詞形
- 名詞: selfishness(利己主義)
- 副詞: selfishly(利己的に)
CEFRレベルの目安: B1(中級)
B1 は「簡単な文章を理解し、自分の意見をある程度伝えることができる」レベルです。「selfish」は日常会話で自分や他人の性格を表すときなどに使用されるため、中級レベルとして学習に適しています。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 語幹: “self”(自己、自己に関する)
- 接尾語: “-ish”(形容詞を作る接尾語。「~のような、~的な」というニュアンスを与える)
「selfish」は「self」(自己) + 「-ish」(~的な) から成り立ち、「自分本位」や「自分中心」といった意味を作り出します。
関連語や派生語
- self(自己)
- selflessness(無私無欲)
- self-centered(自己中心的な)
- egocentric(自分の考えや価値観だけを中心に考える)
よく使われるコロケーション・関連フレーズ(例:英語 + 日本語訳)
- “selfish behavior” → 「利己的な振る舞い」
- “selfish motives” → 「自分本位な動機」
- “selfish attitude” → 「利己的な態度」
- “a selfish decision” → 「利己的な決定」
- “accuse someone of being selfish” → 「誰かを利己的だと非難する」
- “selfish tendencies” → 「利己的な傾向」
- “stop being selfish” → 「利己的になるのをやめる」
- “considered selfish” → 「利己的だとみなされる」
- “purely selfish reasons” → 「純粋に自分の利益だけを考えた理由」
- “selfish streak” → 「利己的な一面」
3. 語源とニュアンス
語源
「selfish」は、15世紀ごろから使われていた “self” に形容詞化の接尾語 “-ish” が付いた語です。歴史的にも「自己中心的」「自分のことしか考えない」という否定的ニュアンスを持って使われてきました。
ニュアンスと使用上の注意
- 他人の気持ちを考えずに行動するマイナスイメージです。
- 日常会話でしばしば用いられる言葉ですが、攻撃的・批判的な響きがあるため、使い方には注意が必要です。
- カジュアルな会話で使われることが多いですが、フォーマルな文章でも人の態度や性格を的確に表すときに使用されます。
4. 文法的な特徴と構文
- 形容詞のため、名詞を修飾する形で用います。
例)He is a selfish man.(彼は利己的な人だ) - 補語として主語を説明する場合にも使われます。
例)He is selfish.(彼は利己的だ)
一般的な構文・イディオム
- “(be) selfish about 物事” : 「~について利己的である」
例)He’s selfish about sharing his belongings. - “accuse someone of being selfish” : 「誰かを利己的だと非難する」
可算・不可算
形容詞なので可算・不可算の区別はありませんが、名詞形の “selfishness” は不可算名詞として扱われます。
5. 実例と例文
日常会話
- “Stop being so selfish, and let me have a turn!”
(そんなに自分勝手にならないで、私にもやらせてよ!) - “It was selfish of me to eat the last slice of pizza without asking.”
(最後のピザを断りもなく食べてしまって、わたしは利己的だったよね。) - “I can’t stand his selfish attitude anymore.”
(彼の利己的な態度にはもう我慢できない。)
ビジネス
- “Making a purely selfish decision might damage team morale.”
(純粋に自分だけを優先した決定は、チームの士気を損なうかもしれません。) - “She was accused of being selfish during the negotiation.”
(彼女は交渉の場で利己的だと非難されました。) - “The manager warned us not to adopt a selfish approach to problem-solving.”
(マネージャーは、問題解決において利己的な考え方をしないよう注意しました。)
学術的・フォーマル
- “Selfish behavior is often examined in psychological studies.”
(利己的な行動は心理学の研究でよく検討されます。) - “Economic theories sometimes assume individuals act out of selfish motives.”
(経済学の理論では、しばしば個人は自己の利益のために行動すると仮定されます。) - “Research suggests that a selfish mindset can have long-term negative effects on cooperation.”
(研究によると、利己的な思考は長期的に協力関係に悪影響を及ぼす場合があるようです。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- self-centered(自己中心的な)
- 「自分が中心であると思い込んでいる」ニュアンスが強い。
- 「自分が中心であると思い込んでいる」ニュアンスが強い。
- egocentric(自己中心的な、自己を基準に考える)
- 学術的・少し硬めの表現。
- 学術的・少し硬めの表現。
- narcissistic(自己愛的な)
- 自分を愛しすぎる、自己陶酔的な意味が強い。
- 自分を愛しすぎる、自己陶酔的な意味が強い。
- inconsiderate(他人への配慮がない)
- 「相手を思いやらない」行動に焦点がある。
- 「相手を思いやらない」行動に焦点がある。
反意語 (Antonyms)
- selfless(無私無欲の、自己を犠牲にする)
- altruistic(利他主義の)
- generous(寛大な、気前の良い)
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA(国際音声記号): /ˈsɛl.fɪʃ/
- アクセントは “self” の「sel」の部分に強勢が置かれ、“ish” の部分は弱く発音されます。
- アメリカ英語とイギリス英語の大きな違いはほぼありませんが、母音の発音に若干の差異がある場合があります。
- よくある間違いとして、「セルフィッシュ」と発音する人がいますが、正しくは “セlフィッシュ” というように “sel” の母音をはっきりと発音します。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: 「selfish」の “f” が2つになって “sellfish”(× 海産物のようなスペル)と書き間違えるケースが稀にあります。
- 同音異義語との混同: とくに “shellfish”(甲殻類)とはつづりや発音が似ていますが、意味がまったく異なります。
- TOEICや英検などでの出題傾向: 性格を表す形容詞として「自分勝手」「利己的」といった表現を問う問題で出る可能性があります。文章の前後関係を読むと、「他人を考えない」という文脈で選択する場面が多いです。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “shellfish” と似ている → 「カニやエビのような”貝” (shellfish)」と混同しそうですが、「自己 (self)」をそっくり入れ替えて考えると「self + ish」が正しいと覚えるとミスが減ります。
- 語根”self”という身近な単語 + 形容詞化の接尾語”ish”の組み合わせ → 「自己的な=selfish」と直感的に覚えられるでしょう。
- 「セルフィー(selfie)を撮る」の “self” から連想して、「自分しか見ていない」イメージを持つと記憶に定着しやすいです。
以上が、形容詞“selfish”の詳細解説です。この単語を使うときは、相手に対して批判的な印象を与える可能性が高いので、文脈と状況に注意しながら使ってみてください。
(人・言動などが)利己的な,自分本位の