元となった辞書の項目
runaway
IPA(発音記号)
解説
以下では、名詞「runaway」を、できるだけ詳しく解説していきます。
1. 基本情報と概要
意味(英語・日本語)
- 英語: “runaway”
- 日本語: 「家出人」「逃亡者」「制御不能な状態(暴走)」
“runaway” は、主に「(家や拘束状態などから)逃げた人」という意味と、「手に負えなくなった状態」という意味があります。例えば、家出した子どもを指す場合や、列車や車が暴走している様子を示すときにも名詞として使われます。日常的にも、ニュースなどで「走り去った犯人」や「暴走した車」を指して使われることがあります。
品詞・活用形
- 品詞: 名詞 (countable noun: 可算名詞)
- 通常形: runaway (単数形)
- 複数形: runaways
「runaway」は、他に形容詞として「圧倒的な」「制御できなくなった」「予想外に急激な」という意味でも使われます(例: a runaway success = 圧倒的成功)。
CEFRレベルの目安
- B2(中上級)
ある程度複雑な文章やニュースなどにも出てくる単語です。ネイティブとの会話でも登場する可能性が高いので、しっかり覚えておくとよいでしょう。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- run + away
「run」(走る)と「away」(離れて)の組み合わせが基になっています。
もともとの動詞フレーズ “run away” (逃げる)が名詞形になったと言えます。
具体的な意味
- 「家出人」「逃亡者」
家や施設から望まれていない形で立ち去った人全般を指します。 - 「制御不能な状態・暴走」
車や列車が制御不能で走り続けている状況、あるいは「暴走した成功・事象」も含みます。
関連語(派生語や類縁語など)
- 過去の英語形 “runaway” → 現代の形容詞 “runaway”
- 「run away」は動詞句として「逃げ去る・逃亡する」という意味で使います。
- 混同注意: “runway” は「滑走路」で意味が異なります。
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- runaway child(家出した子ども)
- runaway slave(逃亡奴隷)
- runaway bride(逃げた花嫁)
- runaway train(暴走する列車)
- runaway car(暴走する車)
- runaway success(大成功・圧倒的成功)
- runaway victory(圧勝)
- runaway situation(収拾がつかない状況)
- runaway reaction(暴走反応、制御不能な反応)
- runaway hit(大ヒット)
3. 語源とニュアンス
語源
- 中英語から “run away” という動詞フレーズがあり、これが名詞としても機能するようになったのが「runaway」です。
- 家出人や逃亡者というニュアンスのほか、「制御がきかない状態」(特に乗り物の暴走や物事の急激な成功)を指すようになりました。
使用時の注意点
- カジュアルな会話からニュース報道、文学作品まで幅広く使用されます。
- “runaway” は「runway(滑走路)」とスペリングが似ていて混同されやすいですが、全く別の意味なので注意が必要です。
- 感情的な響きとしてはネガティブな要素が強いですが、形容詞としての“runaway success”のようにポジティブな出来事にも使われます。
4. 文法的な特徴と構文
名詞としての使い方
- 可算名詞なので、「a runaway」「the runaway」「two runaways」のように冠詞や複数形で扱います。
- 例: “We caught a runaway this morning.”(今朝、逃亡者を捕まえた)
- 可算名詞なので、「a runaway」「the runaway」「two runaways」のように冠詞や複数形で扱います。
形容詞としての使い方
- 例: “a runaway victory”
- 「圧倒的な」「制御不能の」という意味で、主に名詞を修飾します。
- 例: “a runaway victory”
イディオム・構文例
- “Runaway train of thought” → 「止まらない(収拾のつかない)思考の連鎖」
- “He’s a runaway.” → 「彼は逃亡中だ。」(家出や窃盗など言及する文脈による)
- “Runaway train of thought” → 「止まらない(収拾のつかない)思考の連鎖」
5. 実例と例文
ここでは、日常会話・ビジネス・学術的な文脈での例文をそれぞれ3つずつ紹介します。
日常会話
- “I read a story about a runaway who was found after two weeks.”
(2週間後に見つかった逃亡者についての記事を読んだよ。) - “My cousin was a runaway when she was a teenager, but she came back home safely.”
(いとこはティーンエイジャーの頃家出をしたけど、無事に戻ってきたんだ。) - “There was a news report about a runaway train causing major delays.”
(暴走する列車によって大きな遅れが発生しているというニュースがあったよ。)
ビジネス
- “Our new product turned out to be a runaway success in the market.”
(うちの新製品は市場で大成功を収めたよ。) - “We’re aiming for a runaway victory over our competitors this quarter.”
(今期は競合他社に圧勝することを狙っています。) - “Careful planning helps prevent any runaway expenses.”
(慎重な計画で、歯止めのきかない支出を防ぐことができます。)
学術的・研究的
- “The researchers warned about the runaway effects of climate change.”
(研究者たちは気候変動の制御不能な影響について警鐘を鳴らしました。) - “A runaway reaction in the lab can be extremely dangerous.”
(実験室での暴走反応は非常に危険です。) - “Historians studied the impact of runaway slaves on social movements.”
(歴史家たちは、逃亡奴隷が社会運動に与えた影響を研究した。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- fugitive(逃亡者)
- 「法律や追っ手から逃げている人」という意味が強い。
- 「法律や追っ手から逃げている人」という意味が強い。
- escapee(脱走者)
- 「刑務所や収容所などから逃げた人」。よりフォーマル・法的なニュアンス。
- 「刑務所や収容所などから逃げた人」。よりフォーマル・法的なニュアンス。
- absconder(失踪者、逃亡者)
- 法的・公的文書などで使われるやや硬い表現。
反意語
- stay(とどまること)
- homebody(家にこもりがちな人;対義語とまではいかないが対照的な存在)
“runaway” は「逃亡」「暴走」といった行動のニュアンスがあるため、反意語は「留まる」「落ち着いている」方向の言葉となります。
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号(IPA)
- アメリカ英語: /ˈrʌnəweɪ/
- イギリス英語: /ˈrʌnəweɪ/
どちらもアクセント(強勢)は最初の “run” の部分(第一音節)にきます。
発音の注意
- “runaway” の “run” は [rʌn] と「ラ」寄りの発音で、 “runway(滑走路)” と混同しないように注意しましょう。
- “-away” の部分は [əweɪ](「アウェイ」)と発音し、軽めに流します。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- “runaway” と “runway” の混同
- 意味もスペルも異なるので注意が必要。
- 意味もスペルも異なるので注意が必要。
- スペルミス
- “run-a-way” などと途中でハイフンを入れる必要はありません(ただし古い文献や詩的表現ではあり得ます)。
- “run-a-way” などと途中でハイフンを入れる必要はありません(ただし古い文献や詩的表現ではあり得ます)。
- 同音異義語との区別
- “run away”(動詞フレーズ)と “runaway”(名詞・形容詞)を混同しやすい。文脈で判断すること。
- “run away”(動詞フレーズ)と “runaway”(名詞・形容詞)を混同しやすい。文脈で判断すること。
- 試験対策
- TOEIC や英検では読解問題や文脈において、「逃亡者」や「制御不能な状態」の意味を問われることがあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「run(走る)+ away(離れて)」=「逃げる」というイメージをまず固める。
- 名詞として形が固まった「runaway」は「逃亡者、家出人」または「暴走状態」。
- 文字どおり「走って離れて行くイメージ」が覚えやすさのポイントです。
- “runaway success” や “runaway victory” のように前に名詞を修飾する形容詞的用法も一緒に覚えると発展的な活用ができます。
以上が、名詞「runaway」の詳細解説です。スペルと発音、そして「制御不能」「逃亡者」といったニュアンスの両方をしっかりつかんでいただければ、さまざまな場面で正確に使えるようになるでしょう。ぜひ活用してみてください。
意味のイメージ
意味(1)
逃亡者,脱走者;逃げた馬