元となった辞書の項目
rise
IPA(発音記号)
解説
名詞「rise」の徹底解説
1. 基本情報と概要
▸ 英語・日本語での意味
- 英語: rise (noun)
- 日本語: 上昇、増加、発展、(地形の)上り坂
「rise」は「上がること」「増えること」という場面で使われる、とてもシンプルな名詞です。たとえば「気温の上昇」「経済の伸び」など、何かが増加したり高くなったりする様子を表します。
▸ 品詞と活用形
- 品詞: 名詞 (noun)
- 名詞としての活用形: 不可算名詞として使われる場合もあれば、可算名詞として「a rise」「the rise」と言う場合もあります(「少しの上昇」「上昇の一つ」というニュアンスが必要な時)。
- 動詞形: rise (自動詞: rise – rose – risen)
▸ 他の品詞になったときの例
- 動詞: to rise(上昇する、立ち上がる)
- 形容詞形: 直接の形容詞形はありませんが、派生語として「rising (上昇する)」があります。
▸ CEFRレベル
- B1: 中級レベル
基本的な概念を表す単語ですが、文脈によってはやや抽象的な使い方もあるため、中級レベルにあたります。
2. 語構成と詳細な意味
▸ 語構成
- もともと古英語の “rīsan”(上がる)から派生した単語で、接頭語・接尾語が特別には付いていない単純形です。
▸ よく使われるコロケーションと関連フレーズ(10個)
- a rise in prices(物価の上昇)
- a significant rise(顕著な上昇)
- a steady rise(着実な上昇)
- a sudden rise(急な増加)
- the rise of technology(テクノロジーの台頭)
- on the rise(増加傾向にある)
- a rise in temperature(気温の上昇)
- salary rise(給料の上昇 / 昇給)
- a sharp rise(急激な上昇)
- meteoric rise(めざましい急上昇)
3. 語源とニュアンス
▸ 語源
- 古英語 “rīsan” は「上に向かって動く」「立ち上がる」という意味を持っており、中世を通じて「立ち上がる」「増加する」というニュアンスで使われてきました。
▸ ニュアンス・使用時の注意点
- 「rise」という名詞は、事態が好転する場合や数値が増加する場合にポジティブな文脈でも使われますが、例えば「感染者数の上昇」のように必ずしも良いニュースに限定されるわけではありません。
- 口語でも文章でも広く使われる一般的な語です。ビジネスシーンや報道でも頻出です。
4. 文法的な特徴と構文
可算名詞としての用法
- 「a rise」「the rise」と冠詞付きで使う例:
- “We are seeing a rise in sales this quarter.”
- 「a rise」「the rise」と冠詞付きで使う例:
不可算名詞としての用法
- 数値や抽象的な増加にフォーカスするとき、しばしば無冠詞で使うことがあります:
- “Sales are on the rise.”
- 数値や抽象的な増加にフォーカスするとき、しばしば無冠詞で使うことがあります:
一般的な構文
- “(Something) is on the rise.”
- “There was a (large/significant) rise in (something).”
- “(Something) is on the rise.”
イディオム的表現
- “Give rise to …” : 「…を引き起こす」
- 例: “The new policy gave rise to a lot of discussion.”
- “Give rise to …” : 「…を引き起こす」
5. 実例と例文
▸ 日常会話で使う例文(3例)
- “There has been a rise in the price of coffee lately.”
(最近コーヒーの値段が上がっているんだ。) - “My rent saw a small rise this year, but it’s still affordable.”
(今年家賃がちょっと上がったけど、まだ払える範囲だよ。) - “We need to be careful about the rise in cybercrimes.”
(サイバー犯罪が増えているから注意が必要だね。)
▸ ビジネスで使う例文(3例)
- “We’ve experienced a steady rise in profits over the last quarter.”
(この四半期は利益が着実に伸びています。) - “A sudden rise in material costs has affected our budget planning.”
(素材コストの急上昇が、私たちの予算計画に影響を与えています。) - “We aim to support the rise of small businesses through our new platform.”
(私たちは新しいプラットフォームを通じて、中小企業の台頭を支援することを目指しています。)
▸ 学術的・専門的な場面で使う例文(3例)
- “The study examines the rise in sea levels due to global warming.”
(この研究は地球温暖化による海面上昇を調査しています。) - “Several factors contributed to the rise of urbanization in the 20th century.”
(20世紀における都市化の増大には、いくつかの要因が寄与しています。) - “We are analyzing the rise of new variants in infectious diseases.”
(私たちは感染症における新しい変異株の増加を分析しています。)
6. 類義語・反意語と比較
▸ 類義語
- increase(増加)
- 「量や数が増えること」を表す、最も一般的な語。
- “rise”と同じく「上昇」を指すが、やや形式的に使われることが多い。
- 「量や数が増えること」を表す、最も一般的な語。
- growth(成長、増加)
- 特に経済・人口などが大きくなる場合に用いる。
- 特に経済・人口などが大きくなる場合に用いる。
- upturn(好転、上向き)
- 増加や改善の方向に向かう際、ビジネスや経済でよく使われる。
▸ 反意語
- fall(下降、減少)
- decline(減少、衰退)
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /raɪz/
- 強勢: 1音節の単語なので、語全体をやや強めに発音します。
- アメリカ英語とイギリス英語の違い: 基本的に同じ発音です。 /raɪz/ に大差はありません。
- よくある間違い: “rise” を “rice” (/raɪs/) と混同しないように注意。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “rise” と “rice” はつづりが一文字違いなので注意。
- 動詞と名詞の使い分け: “to rise” (動詞) と “a rise” (名詞) を混同しやすいです。
- 試験での出題傾向: 英検やTOEICなどの読解セクションで、「rise in ~」という表現が指し示す内容を選択させる問題が出ることがあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “rise”は “up” のイメージとともに覚えるとスムーズです。矢印で↑(上向き)を想像すると単語の意味を思い起こしやすいでしょう。
- 動詞 “rise (rose, risen)” とまとめて覚えると、誤用を減らせます。
- “rise” はシンプルで短い単語のため、普段から “増加”“上昇”を意味するときに意識的に使う練習をすると定着しやすいです。
以上が、名詞「rise」の解説になります。上昇や増加を表したいときに覚えておくととても便利な単語です。ぜひ、いろいろな文脈で使ってみてください。
意味のイメージ
意味(1)
〈C〉(…の)上昇《+of+名》
意味(2)
〈C〉(数量・価値・程度などの)増大,増加《+in(of)+名》
意味(3)
〈U〉立身;繁栄
意味(4)
〈C〉(…の)上り坂,上り勾配(こうばい)《+in(of)+名》
意味(5)
〈C〉丘,高台
意味(6)
〈C〉(…の)起源,始まり《+of+名》
意味(7)
《英話》昇給,昇給額(《米》raise)
意味(8)
〈C〉魚がえさを求めて水面に浮き上がること