元となった辞書の項目
reach
IPA(発音記号)
解説
以下では、動詞 “reach” について、英語学習者向けの観点でできるだけ詳しく解説します。
1. 基本情報と概要
意味(英語・日本語)
- 【英語】: to arrive at; to get to a particular place or situation; to extend your hand or arm to touch or take something
- 【日本語】: 「到達する」「着く」「届く」「手を伸ばして取る」などの意味を持ちます。
- たとえば、目的地に「到着する」ことや、人や物などに「手が届く」状態を表現するときによく使われます。「目標に達する」というニュアンスでも使われるため、目標や成果を得るときにもよく使われる単語です。
品詞
- 動詞 (Verb)
- 自動詞 (例: I finally reached. のように文脈から場所などが明らかな場合)
- 他動詞 (例: I reached the station.)
- 自動詞 (例: I finally reached. のように文脈から場所などが明らかな場合)
活用形
- 原形: reach
- 三人称単数現在形: reaches
- 現在分詞/動名詞: reaching
- 過去形: reached
- 過去分詞: reached
他の品詞になった場合の例
- 名詞 “reach” : “within (one’s) reach”「手が届く範囲」, “out of reach”「手の届かない範囲」
- 形容詞 “reachable” : 「到達可能な」
CEFRレベル目安: B1(中級)
- B1(中級) : 日常会話で頻出し、目的地に着く、成果を得るなどシンプルな会話でも使われ、広範囲に応用が効く単語。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
“reach” ははっきりした接頭語・接尾語があるわけではありません。古英語の語源(rǣcan)に由来し、「伸ばす、差し出す」という意味をもった言葉から発展しています。
よく使われる関連表現・派生語など
- “reachable” (形容詞) : 到達可能な
- “overreach” (動詞) : 欲を出し過ぎる、無理をする
- “outreach” (多義的に名詞・動詞) : 奉仕活動(名詞) / 上回る(動詞) など
コロケーション(共起表現)10個
- reach an agreement(合意に達する)
- reach a conclusion(結論に達する)
- reach a decision(決定に至る)
- reach for the stars(高い目標を掲げる)
- reach out to someone(誰かに連絡を取る/手を差し伸べる)
- reach your goal(目標を達成する)
- reach a milestone(重要な節目を迎える)
- reach the breaking point(限界に達する)
- reach a compromise(妥協点に達する)
- within one’s reach(手が届く範囲で/実現可能な)
3. 語源とニュアンス
語源
- 古英語の “rǣcan” (「伸ばす」「差し出す」という意味) から派生。
- 最初は「手を伸ばす」物理的な動作を中心に使われていましたが、時代とともに「到達する」「実現する」といった抽象的な意味にも広がりました。
ニュアンス・使用上の注意
- 「物理的に到達する」(例: reach the top shelf) と「状況的・抽象的な目標に到達する」(例: reach your goal) の両面をもつ。
- 口語・フォーマルどちらでも幅広く使われる。ビジネスで「reach a conclusion」「reach a decision」のように正式な文脈でもよく使われる。
4. 文法的な特徴と構文
他動詞としての使い方
- 目的語(到達場所・目標など)を直接とる。
- 例: “I reached the station just in time.”
- 目的語(到達場所・目標など)を直接とる。
自動詞としての使い方
- 文脈によっては省略可能(目的語を明示しない)。
- 例: “We kept walking until we finally reached.”
- 文脈によっては省略可能(目的語を明示しない)。
イディオム・一般的な構文
- “reach out (to someone)” : 手を差し伸べる/連絡を取る
- “reach for something” : 何かに手を伸ばす
- “reach out (to someone)” : 手を差し伸べる/連絡を取る
使用シーン
- フォーマルな場面: “We have reached an agreement on the contract.”
- カジュアルな場面: “Did you reach home safely?”
- フォーマルな場面: “We have reached an agreement on the contract.”
5. 実例と例文
(A) 日常会話での例文
- “I can’t reach the top shelf. Could you help me, please?”
- (一番上の棚に手が届かないの。手伝ってくれる?)
- (一番上の棚に手が届かないの。手伝ってくれる?)
- “When you reach the park, call me.”
- (公園に着いたら電話してね。)
- (公園に着いたら電話してね。)
- “I’m trying to reach for the remote, but it’s too far!”
- (リモコンを取ろうとしてるんだけど、遠すぎるよ!)
(B) ビジネスでの例文
- “Let’s reach a final decision by the end of the week.”
- (今週末までに最終決定に到達しましょう。)
- (今週末までに最終決定に到達しましょう。)
- “We need to reach out to more potential clients.”
- (もっと潜在顧客にアプローチする必要があります。)
- (もっと潜在顧客にアプローチする必要があります。)
- “After several meetings, we reached an agreement on the budget.”
- (何度かの会議を経て、予算について合意に達しました。)
(C) 学術的な文脈での例文
- “His research helps us reach a deeper understanding of climate change.”
- (彼の研究は、気候変動についてより深い理解に到達する助けとなります。)
- (彼の研究は、気候変動についてより深い理解に到達する助けとなります。)
- “Our study reached the conclusion that diet significantly affects health.”
- (私たちの研究は、食事が健康に大きく影響を与えるという結論に達しました。)
- (私たちの研究は、食事が健康に大きく影響を与えるという結論に達しました。)
- “By analyzing the data, we can reach a robust hypothesis.”
- (データを分析することで、堅固な仮説を導き出すことができます。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- arrive(到着する)
- 物理的な場所に着くことを指す。抽象的な「目標に達する」という文脈では「arrive at a decision」などもあるが、“reach”の方がより広いイメージ。
- 物理的な場所に着くことを指す。抽象的な「目標に達する」という文脈では「arrive at a decision」などもあるが、“reach”の方がより広いイメージ。
- get to(到達する)
- もっとカジュアルな表現。日常会話で“get to the station”のように使う。
- もっとカジュアルな表現。日常会話で“get to the station”のように使う。
- attain(達成する)
- “reach”よりフォーマルなニュアンスで、特に目標達成に焦点がある。
- “reach”よりフォーマルなニュアンスで、特に目標達成に焦点がある。
- accomplish(成し遂げる)
- 「成果・目標を達成する」という意味。日本語では「成し遂げる」「完遂する」。
- 「成果・目標を達成する」という意味。日本語では「成し遂げる」「完遂する」。
反意語
- depart(出発する)、leave(去る)
- “reach”が「到着する」の意味を持つのに対し、これらは「出発する」「離れる」を意味する。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /riːtʃ/
- アメリカ英語(米): [ríːtʃ] / イギリス英語(英): [rɪ́ːtʃ](長音に注意)
- アメリカ英語(米): [ríːtʃ] / イギリス英語(英): [rɪ́ːtʃ](長音に注意)
- 強勢(アクセント): 単音節なので特に単語内でのアクセントは変わらず、要は「少し長い “ee” の音+“ch”」を意識するとよいです。
- よくある間違い: “reach” /riːtʃ/ の “ch” を /ʃ/ (シ) として発音してしまうなど(正しくは「リーチ」)。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペリングミス: “reache” と余計に e を付けてしまう、あるいは “rich” と混同するなど。
- 同音異義語との混同: “reech” という単語は存在せず、また “rich” (裕福な) と音が似ているようで実は子音が違うので注意。
- 試験対策(TOEIC・英検など): ビジネス会話で「reach out to new clients」や「reach a consensus」のような熟語表現が出題されやすい。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「リーチ」を「のびをして何かをつかむイメージ」で覚えるとよいです。
- “reach” は「手を伸ばして何かを取る」動作→そこから “到達する/達成する” というイメージにつなげやすいです。
- 意味の幅を広げると、“reach a goal/conclusion/decision” のように「~に到達する」という表現をまとめて覚えると便利です。
以上が、動詞 “reach” の詳細な解説となります。日常会話からビジネス、学術的な場面まで幅広く使うことができる、とても便利な単語です。ぜひ、いろいろな表現をまとめて覚えてみてください。
意味のイメージ
意味(1)
〈U〉《時にa~》(…に)手を伸ばすこと《+for+名》
意味(2)
〈U〉(手・声などの)届く範囲《+fo+名》
意味(3)
〈U〉(力・理解などの)及ぶ範囲
意味(4)
〈C〉(川の曲がり目の間の)直線流域