元となった辞書の項目
pick
IPA(発音記号)
解説
名詞 “pick” の徹底解説
1. 基本情報と概要
英語の語義:
“pick” (noun)
- 「選択・選抜されたもの」
- 「つまようじやギターピックなど、何かを“突く”ための道具」
- 「(スポーツなどの)ドラフトで選ばれた人や権利」
日本語の語義:
- 「選ばれたもの、選択」
- 「つまようじ、ギターなどの弦を弾くピック、あるいはアイスピックのような道具」
- 「ドラフトなどで選ばれた選手やその権利」
「pick」は、名詞としては「選択されたもの」「道具」といった意味合いを持っています。例えば「ギターピック」というときの“ピック”はよく使われます。カジュアルな場面からビジネスやスポーツの専門用語としても使われ、広い文脈で見かける単語です。
- 品詞:名詞 (noun)
- CEFRレベルの目安:B1(中級)
- A1(超初心者)からすると少し広い意味で使われはじめ、スポーツや趣味でも応用が利くためB1(中級)あたりになります。
活用形
「pick」は名詞なので複数形はpicksです。
- 単数形:a pick
- 複数形:picks
他の品詞になった例
- 動詞 “to pick”: 「選ぶ」「摘む」「拾う」
- 例: I will pick a card from the deck.(カードを一枚引きます)
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- pick は、歴史的には動詞として「突く」「摘む」等の意味を持っていました。その動詞から派生して「道具」や「選択」を表す名詞形となったと考えられています。
- 接頭語・接尾語は特に含まれず、単独の語幹 “pick” からなる単語です。
関連する派生語・類縁語
- pickup (名詞/形容詞/動詞): 「拾い上げること」「小型トラック」「拾い上げの」「迎えに行く」など多義
- picky (形容詞): 「好き嫌いの激しい」「こだわりのある」
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- guitar pick(ギターピック)
- ice pick(アイスピック)
- toothpick(つまようじ)
- first pick(最初に選ばれる、第一選択)
- second round pick(ドラフトの第二巡指名)
- pick of the day(その日のおすすめ)
- pick of the bunch(集まりの中で最高の選択)
- draft pick(ドラフトで選ばれた選手)
- top pick(最高の選択、トップで選ばれたもの)
- hair pick(アフロなどの髪をとかす道具)
3. 語源とニュアンス
語源:
- 古英語の “pycan”(突く、刺す)がもとの動詞とされ、それが中英語を経て “pick” に変化し、最終的に「何かをつつく道具」「選ばれたもの(を指し示す行為)」という名詞形にも派生したと考えられています。
ニュアンスと使用上の注意:
- 口語/カジュアル: 「選択」「選んだもの」の意味で日常会話やスポーツニュースなどでよく使われます。
- フォーマル/文章: ビジネス文書では「first pick」「top pick」のような形で使われることもありますが、よりフォーマル表現を好む際は “choice” を使う場合もあります。
- スポーツ文脈の場合、ドラフトやチーム編成のシーンで “pick” は頻出するため、そこでは専門用語として定着しています。
4. 文法的な特徴と構文
- 可算名詞 (countable noun): 「a pick」「several picks」のように数えられます。
主な使用構文:
- “(someone’s) pick” = 「(誰かの)選択」
- “make one’s pick” = 「選ぶ」
- “I have the first pick.” = 「最初の選ぶ権利がある」
- “(someone’s) pick” = 「(誰かの)選択」
イディオム例:
- “take your pick” = 「好きなのを選んで」
- 例: Take your pick of these desserts.(このデザートの中から好きなのを選んで)
- 例: Take your pick of these desserts.(このデザートの中から好きなのを選んで)
- “pick of the litter” = 「一番良いものを選ぶ、最良の選択」
- “take your pick” = 「好きなのを選んで」
“pick” は口語表現でもフォーマルな文章でも比較的使いやすい名詞ですが、ビジネスや学術的には「choice」等に置き換えることもあります。
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
- “This is my pick for the best pizza place in town.”
- (これが、この街で一番おいしいピザ屋だと思うよ。)
- (これが、この街で一番おいしいピザ屋だと思うよ。)
- “Do you have a guitar pick I can borrow?”
- (ギターピックを貸してもらえない?)
- (ギターピックを貸してもらえない?)
- “He always carries a toothpick after meals.”
- (彼は食事の後、いつもつまようじを持ち歩いている。)
(2) ビジネスシーンでの例文
- “Our top pick for the new manager position has accepted the offer.”
- (新しいマネージャー候補の最有力候補がオファーを受け入れました。)
- (新しいマネージャー候補の最有力候補がオファーを受け入れました。)
- “Your first pick should be based on the job requirements.”
- (最初に選ぶべき候補は、職務要件に基づいて検討してください。)
- (最初に選ぶべき候補は、職務要件に基づいて検討してください。)
- “We need to finalize our pick for the supplier by Friday.”
- (金曜日までに仕入先を決定する必要があります。)
(3) 学術・専門的文脈での例文
- “In this research, the pick of data sources was crucial.”
- (この研究ではデータソースの選定が非常に重要でした。)
- (この研究ではデータソースの選定が非常に重要でした。)
- “The team’s first-round draft pick significantly improved their performance.”
- (チームのドラフト1巡目指名選手はチームの成績を大きく向上させた。)
- (チームのドラフト1巡目指名選手はチームの成績を大きく向上させた。)
- “Using the right pick tool for excavation can minimize damage to surrounding artifacts.”
- (発掘に適したピックツールを使用することで、周囲の遺物に対するダメージを最小限に抑えられます。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- “choice”(選択、選ぶもの)
- 「pick」と同様、「選ばれたもの」という意味を持ちますが、フォーマルさや抽象度がやや高いイメージです。
- 「pick」と同様、「選ばれたもの」という意味を持ちますが、フォーマルさや抽象度がやや高いイメージです。
- “selection”(選択、選ばれたもの)
- 「選択結果」というニュアンスが強く、少しフォーマルな響きがあります。
- 「選択結果」というニュアンスが強く、少しフォーマルな響きがあります。
- “option”(選択肢)
- 選択肢そのものを表すときに使われます。
反意語
名詞の“pick”に対する直接的な反意語としては定着したものがあまりありません。文脈によって「“discard”(捨てるもの)」等が反意語的に使われることはありますが、厳密に「pick」の反意語ではありません。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /pɪk/
- アメリカ英語 (AE): [pík] (ピック)
- イギリス英語 (BE): [pɪk] (やや短めに「ピク」に近い発音)
- アメリカ英語 (AE): [pík] (ピック)
- アクセント(強勢): 短い単音節語なので、強勢は一箇所だけで “pick” 自体に置かれます。
- よくある間違いとして “peak” (/piːk/) や “peek” (/piːk/) と混同されることがありますが、母音の音が微妙に違うので注意が必要です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: 「pik」「pickk」などと綴ってしまうことがあります。
- 同音異義語との混同:
- “peak”(頂上・最高潮)
- “peek”(ちらっと見る)
- “pique”(感情を害する)
この4つは発音が似ているため混同しがちです。
- “peak”(頂上・最高潮)
- 資格試験での出題傾向: TOIECや英検などでは「pick (動詞)」として「選ぶ」「拾い上げる」という問題で出題されることが多いですが、名詞としての “pick” も「ドラフト」「選んだもの」という文脈で出ることがあります。文脈を読む力が問われます。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「“pick”=“つまむ” というイメージ」と覚えると、ギターピックを“つまんで弾く”道具や、ドラフトで“選ばれた”人をイメージしやすいでしょう。
- “pick” は「ちょこっと取り出す」イメージがベース。「好きなものをちょこっと選ぶ」「ちょこっと当てて(つついて)使う道具」など、感覚的に理解すると覚えやすいです。
- 同音異義語との区別として、“i” が短い音で「ピッ」と切れ味がいいのが “pick” と覚えておきましょう。
以上が、名詞 “pick” に関する詳しい解説です。スポーツのドラフト指名、“ギターピック”、日常会話での「これにする!」といった「選択」に至るまでも幅広く使える便利な単語なので、ぜひ活用してみてください。
意味のイメージ
意味(1)
〈U〉(…の)選択(choice),(…を)選ぶこと(権利)《+of+名》
意味(2)
〈C〉(…から)選択された人(物);《the~》(…から)選ばれた最上の人(物)《+of+名》