元となった辞書の項目
misunderstanding
IPA(発音記号)
解説
以下では、英単語“misunderstanding”について、できるだけ詳しく解説していきます。
1. 基本情報と概要
英単語: misunderstanding
品詞: 名詞 (noun)
意味(英語): A failure to understand something correctly
意味(日本語): 「誤解」「勘違い」「理解不足」
「正しく理解できていない状態」や「相手の意図を取り違えること」を指します。日常会話からビジネスまで幅広く使われる単語です。使うときは、「ちょっとしたいざこざやすれ違いが生じてしまった」というニュアンスを伝える場合が多いです。
活用形(名詞)
- 単数形:misunderstanding
- 複数形:misunderstandings
他の品詞形(関連単語)
- 動詞: misunderstand (例: I misunderstood you. / 私はあなたの話を誤解していました)
- 形容詞: misunderstood (例: He feels misunderstood. / 彼は誤解されていると感じている)
CEFRレベルの目安: B2(中上級)
→ 語彙レベルとしてはそこまで難しくはありませんが、やや込み入った状況を説明するときなどに使われるため、中上級者向けといえます。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 接頭語 (prefix): “mis-” 「誤った、間違って」
- 語幹 (root): “understand” 「理解する」
- 接尾語 (suffix): “-ing” 名詞形を作る典型的な語尾
“mis-”は否定的・誤りの意味を持ち、「理解する (understand)」に「-ing」 がつくことで「誤解・間違った理解」という意味の名詞になります。
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- have a misunderstanding
- (日本語訳) 誤解がある / 誤解を抱える
- (日本語訳) 誤解がある / 誤解を抱える
- clear up a misunderstanding
- (日本語訳) 誤解を解く
- (日本語訳) 誤解を解く
- a slight misunderstanding
- (日本語訳) ちょっとした誤解
- (日本語訳) ちょっとした誤解
- a serious misunderstanding
- (日本語訳) 深刻な誤解
- (日本語訳) 深刻な誤解
- a common misunderstanding
- (日本語訳) よくある誤解
- (日本語訳) よくある誤解
- lead to a misunderstanding
- (日本語訳) 誤解を招く
- (日本語訳) 誤解を招く
- arise from a misunderstanding
- (日本語訳) 誤解から生じる
- (日本語訳) 誤解から生じる
- avoid misunderstanding
- (日本語訳) 誤解を避ける
- (日本語訳) 誤解を避ける
- due to a misunderstanding
- (日本語訳) 誤解が原因で
- (日本語訳) 誤解が原因で
- cause a misunderstanding
- (日本語訳) 誤解を引き起こす
3. 語源とニュアンス
語源
- 「mis- (間違い)」という接頭語は古英語由来で、「正しくない」「誤った」という意味をもたらします。
- “understand” は古英語「understandan」(下に置いてしっかり捉える、というニュアンス)を起源にしており、全体で「誤った理解」「誤解」という意味になりました。
ニュアンス・使用時の注意点
- 相手との認識のズレや、言葉の行き違いから生じる「誤解」を指すため、そこまで攻撃的な響きはありません。
- ビジネスメールなどフォーマルな場面でもよく使いますが、カジュアルな日常会話でも頻繁に登場します。
- 「misinterpretation(誤訳・誤釈)」よりは広い意味で、相手の意図そのものを間違えて受け取ってしまった状態を表しやすい単語です。
4. 文法的な特徴と構文
可算名詞 / 不可算名詞
- 一般的には可算名詞 (a misunderstanding / misunderstandings) として使われます。
- ただし、文脈によって漠然と「誤解がある」状況を語るときに “There was some misunderstanding.” のように不可算的に使われることもあります。
- 一般的には可算名詞 (a misunderstanding / misunderstandings) として使われます。
頻出構文
- “It was a misunderstanding.”(それは誤解でした)
- “There seems to be a misunderstanding.”(誤解があるようです)
- “We had a misunderstanding yesterday.”(昨日誤解がありました)
- “It was a misunderstanding.”(それは誤解でした)
イディオムに近い表現
- 「clear up a misunderstanding」:誤解を解く
- 「air out any misunderstanding」:誤解をすべて解消する
- 「clear up a misunderstanding」:誤解を解く
フォーマル / カジュアル
- フォーマル:ビジネスメールや交渉で “I apologize for any misunderstanding.” のように謝罪するとき。
- カジュアル:友達や家族の間で “It’s just a misunderstanding!”(それはただの誤解だよ)と気軽に使う。
- フォーマル:ビジネスメールや交渉で “I apologize for any misunderstanding.” のように謝罪するとき。
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
- “I think there was a misunderstanding about who would pick up Jane from the station.”
- (日本語訳)ジェーンを駅まで迎えに行くのは誰か、誤解があったみたい。
- (日本語訳)ジェーンを駅まで迎えに行くのは誰か、誤解があったみたい。
- “It’s just a misunderstanding, don’t worry about it.”
- (日本語訳)ちょっとした誤解だから、気にしないで。
- (日本語訳)ちょっとした誤解だから、気にしないで。
- “We should talk this out to avoid any misunderstanding.”
- (日本語訳)誤解を避けるために、ちゃんと話をしよう。
(2) ビジネスシーンでの例文
- “I apologize for the misunderstanding in the contract details.”
- (日本語訳)契約内容について誤解が生じてしまい、申し訳ありません。
- (日本語訳)契約内容について誤解が生じてしまい、申し訳ありません。
- “Let’s clarify the timeline to prevent any further misunderstanding.”
- (日本語訳)これ以上の誤解がないよう、スケジュールをはっきりさせましょう。
- (日本語訳)これ以上の誤解がないよう、スケジュールをはっきりさせましょう。
- “There appears to be a misunderstanding about the project scope.”
- (日本語訳)プロジェクトの範囲について誤解があるようです。
(3) 学術・フォーマルな文脈での例文
- “A misunderstanding of historical contexts can lead to inaccurate conclusions.”
- (日本語訳)歴史的背景を誤解すると、不正確な結論を導く可能性があります。
- (日本語訳)歴史的背景を誤解すると、不正確な結論を導く可能性があります。
- “This study aims to correct a common misunderstanding in linguistic theory.”
- (日本語訳)この研究は言語学理論におけるよくある誤解を正すことを目的としています。
- (日本語訳)この研究は言語学理論におけるよくある誤解を正すことを目的としています。
- “We must address any cultural misunderstanding before proceeding with fieldwork.”
- (日本語訳)フィールドワークを進める前に、文化的な誤解を解消しなければなりません。
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- confusion(混乱)
- 「頭の中がごちゃごちゃして理解できない状態」に焦点がある。
- 「頭の中がごちゃごちゃして理解できない状態」に焦点がある。
- misinterpretation(誤訳・誤釈)
- 「解釈を誤る」というニュアンスで、特定の発言や文章の読み違いなど限定的な意味が強い。
- 「解釈を誤る」というニュアンスで、特定の発言や文章の読み違いなど限定的な意味が強い。
- misconception(思い違い)
- 「概念自体を誤ってとらえている」という、知識や信念レベルの誤りを示す。
- 「概念自体を誤ってとらえている」という、知識や信念レベルの誤りを示す。
- confusion(混乱)
反意語 (Antonyms)
- understanding(理解)
- まさに「正しい理解」を示す単語。
- まさに「正しい理解」を示す単語。
- clarity(明確さ)
- 「不明点がなく、はっきりしている状態」を表す。
- understanding(理解)
7. 発音とアクセントの特徴
- アメリカ英語 (IPA): /ˌmɪs.ʌn.dɚˈstæn.dɪŋ/
- イギリス英語 (IPA): /ˌmɪs.ʌn.dəˈstæn.dɪŋ/
強勢(アクセント)は “stand” の部分に来ます。
- 例: mis-un-der-STAND-ing
よくある発音の間違い
- “mis-” が「ミス」ではなく「ミスゥ」のような短めの[ɪ]音にする
- “under” の弱音化(アンダーではなく「ンダー」に近いイメージ)
- “-ing” の最後の -ng の鼻音をしっかり出す
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペリングミス: mis-understanding とハイフンを入れてしまうミスなど。正しくは一続きで “misunderstanding”。
- 動詞 “misunderstand” との混同: 動詞の場合、時制によって “misunderstood” になる。名詞形は “misunderstanding”。
- “misinterpretation” や “misconception” との誤用: “misunderstanding” は相手とのコミュニケーション上の勘違いに幅広く使われます。細かい違いを押さえると表現力が上がります。
- 試験対策: TOEICや英検でも読解問題やリスニングなどで、“avoid misunderstanding” や “due to a misunderstanding” といったフレーズで出題されることがあります。文脈から「何が問題なのか」を把握するようにしましょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “mis-” は「間違っている」の意味: 同じ接頭語 “mis-” をもつ “mistake”, “mislead”, “misbehave” などと関連づけると、覚えやすくなります。
- “understand” が「理解する」で “misunderstand” が「誤解する」。そこに “-ing” がついて名詞形になっている、と構造をしっかり意識するとスムーズに覚えられます。
- 「誤解」というネガティブな感情的イメージではなく、「すれ違い」や「行き違い」というニュアンスで捉えると、ポジティブに使える場合(ちょっとした気まずさ)もあることがわかりやすいです。
以上が、英単語“misunderstanding”の詳細な解説です。会話でも文章でもよく登場する便利な単語なので、ぜひ使いこなして誤解のないコミュニケーションを目指しましょう。
意味のイメージ
意味(1)
(…を)誤解すること《+of+名》