元となった辞書の項目
mischief
IPA(発音記号)
解説
名詞「mischief」の詳細解説
1. 基本情報と概要
英語: mischief
日本語: いたずら、やんちゃな悪さ、軽い悪ふざけ
品詞: 名詞 (不可算名詞として扱われることが多い)
意味(やさしい日本語で):
「mischief」は、子どもや動物などのちょっとした悪ふざけやイタズラを指す言葉です。多くの場合、深刻な被害や悪意はなく、むしろ“可愛らしいやんちゃ”のニュアンスがあります。「どんなイタズラや悪さをしているのかな」というときに使われる表現です。
活用形:
- 不可算名詞のため、単数形・複数形としての形は変わりません。
- ただし、「人が行う一つひとつのイタズラ」を強調したい場合は “a piece of mischief” と表現されることもあります。
他の品詞形:
- 形容詞: mischievous (いたずらっぽい、やんちゃな)
- 副詞: mischievously (いたずらっぽく)
- 名詞: mischief-maker (イタズラをする人、騒ぎを起こす張本人)
CEFRレベル: B2 (中上級)
- B2 (中上級): 日常会話から少し高度な議論でも扱われるような単語です。ネイティブスピーカーや子どものやんちゃ話をするときなど、聞き取りや表現として自然に登場する単語になってきます。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 語源: 古フランス語の “meschief” に由来するとされ、“mes-” (悪い、不正の) と “chief” (終わり・結果) の要素を含んでおり、元々は「悪い結果」に近いニュアンスがありました。
- mischief 全体としては「(さほど深い悪意がない)悪ふざけ」という意味で使われます。
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- get into mischief
- 日本語訳: イタズラを始める、やんちゃをしでかす
- 日本語訳: イタズラを始める、やんちゃをしでかす
- be up to mischief
- 日本語訳: 悪巧みをしている、イタズラを企んでいる
- 日本語訳: 悪巧みをしている、イタズラを企んでいる
- cause mischief
- 日本語訳: 悪さをする、トラブルを引き起こす
- 日本語訳: 悪さをする、トラブルを引き起こす
- do mischief
- 日本語訳: いたずらを行う
- 日本語訳: いたずらを行う
- make mischief
- 日本語訳: イタズラや悪さを引き起こす/巻き起こす
- 日本語訳: イタズラや悪さを引き起こす/巻き起こす
- full of mischief
- 日本語訳: イタズラ心でいっぱいの
- 日本語訳: イタズラ心でいっぱいの
- keep out of mischief
- 日本語訳: イタズラをしないようにする
- 日本語訳: イタズラをしないようにする
- an air of mischief
- 日本語訳: いたずら心のある雰囲気
- 日本語訳: いたずら心のある雰囲気
- mischievous grin/smile
- 日本語訳: いたずらっぽい笑み
- 日本語訳: いたずらっぽい笑み
- mischief in one’s eyes
- 日本語訳: 目にイタズラっぽさが表れている
- 日本語訳: 目にイタズラっぽさが表れている
3. 語源とニュアンス
- 語源: 上述の通り、古フランス語で「悪い結果」を意味する “meschief” から派生しました。古英語や中英語でも同様に「害」「損害」を指すニュアンスがありましたが、徐々に「軽いイタズラ」の意味として定着しました。
- ニュアンス: 「mischief」は基本的に深刻な悪意や犯罪行為ではなく、子どもやペットの小さなイタズラを表すことが多いです。そのため、口語や日常会話でよく使われる単語ですが、フォーマルでも多少なじみはあります(報告書や分析などで “minor mischief” として警察用語的に使われるケースもまれにあります)。
- 使用時の注意点: いたずらや悪ふざけという印象を含むため、本当に深刻な被害を伴うケースにはあまり使われません。カジュアルな場面が多いですが、「harm」や「damage」のようなニュアンスに含まれる場合もある点に注意が必要です(文脈によっては「損害」の意味合いを帯びることもあります)。
4. 文法的な特徴と構文
- 文法分類:
- 不可算名詞として扱われます。
- プラスで「a piece of mischief」など、一つの行為として切り出す表現も可能です。
- 不可算名詞として扱われます。
- 一般的な構文例:
- “[Someone] is (always) getting into mischief.”
- (誰かが)いつもいたずらをしている
- (誰かが)いつもいたずらをしている
- “[Someone] was up to mischief again.”
- (誰かが)またイタズラを企んでいた
- (誰かが)またイタズラを企んでいた
- “He meant no real harm, just a bit of mischief.”
- 彼に本気の悪意はなく、ただちょっとしたイタズラに過ぎなかった
- 彼に本気の悪意はなく、ただちょっとしたイタズラに過ぎなかった
- “[Someone] is (always) getting into mischief.”
- フォーマル/カジュアル:
- 子どもやペットのいたずらを説明するときはカジュアルな場面でよく使われます。
- ビジネスの文脈で「不正行為(dishonesty)」や「軽い犯罪」を婉曲に述べる際にも使われる場合がありますが、非常にソフトな表現になります。
- 子どもやペットのいたずらを説明するときはカジュアルな場面でよく使われます。
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
- “My cat is always getting into mischief when I’m not looking.”
- 私が見ていないと、うちの猫はいつもイタズラをしているんだ。
- 私が見ていないと、うちの猫はいつもイタズラをしているんだ。
- “Stop that mischief right now, or you’ll break something!”
- そんなイタズラはやめなさい、何か壊しちゃうわよ!
- そんなイタズラはやめなさい、何か壊しちゃうわよ!
- “He looks so innocent, but there’s definitely some mischief in his eyes.”
- 彼はすごく無邪気そうに見えるけど、目には確かにイタズラ心があるよ。
- 彼はすごく無邪気そうに見えるけど、目には確かにイタズラ心があるよ。
(2) ビジネスシーンでの例文
- “We suspect a bit of mischief in the financial report, so we need to investigate further.”
- 財務報告書にちょっとした不正(イタズラ)があると疑われるので、さらに調査が必要です。
- 財務報告書にちょっとした不正(イタズラ)があると疑われるので、さらに調査が必要です。
- “To avoid any mischief, please keep sensitive data encrypted.”
- いかなる不正行為も防ぐため、機密データは暗号化しておいてください。
- いかなる不正行為も防ぐため、機密データは暗号化しておいてください。
- “The interns might cause mischief if they are left unsupervised.”
- インターンたちを放っておくと、何かイタズラをしでかすかもしれません。
- インターンたちを放っておくと、何かイタズラをしでかすかもしれません。
(3) 学術的な文脈での例文
- “In developmental psychology, a child’s mischief can be seen as a sign of healthy curiosity.”
- 発達心理学において、子どものイタズラは健全な好奇心の表れとみなすこともできます。
- 発達心理学において、子どものイタズラは健全な好奇心の表れとみなすこともできます。
- “Historical texts often describe tricksters who engage in mischief to challenge social norms.”
- 歴史文献では、社会の規範に挑戦するためにイタズラを仕掛けるトリックスターたちがよく描かれています。
- 歴史文献では、社会の規範に挑戦するためにイタズラを仕掛けるトリックスターたちがよく描かれています。
- “Certain fairy tales revolve around creatures known for their mischief, illustrating moral lessons.”
- いくつかの童話はイタズラ好きで知られる生き物を中心に話が展開し、道徳的教訓が描かれています。
- いくつかの童話はイタズラ好きで知られる生き物を中心に話が展開し、道徳的教訓が描かれています。
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- prank (いたずら、悪ふざけ)
- 「mischief」よりも具体的なイタズラ行為を表す場合に使われやすい。
- 「mischief」よりも具体的なイタズラ行為を表す場合に使われやすい。
- naughtiness (わんぱくさ、いたずらっぽさ)
- 子どもが言うことを聞かないというニュアンスが入りやすい。
- 子どもが言うことを聞かないというニュアンスが入りやすい。
- wrongdoing (悪事、不正)
- 「mischief」よりも重めで、法や倫理を破るというニュアンスが強い。
- 「mischief」よりも重めで、法や倫理を破るというニュアンスが強い。
- devilment (いたずら、悪さ)
- “devil”が元で、ややコミカルまたは強めのイタズラを表す。
- “devil”が元で、ややコミカルまたは強めのイタズラを表す。
- monkey business (怪しい行為、馬鹿げた行為)
- 日常会話で用いられる、カジュアルでふざけた行為を指す表現。
反意語 (Antonyms)
- obedience (従順)
- good behavior (良い行い)
- compliance (遵守)
「mischief」は軽い「いたずら」を表すのに対し、これらは規律やルールを守る態度を表します。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA表記: /ˈmɪstʃɪf/
- アクセント: 最初の音節 “mis” に強勢が置かれます。
- アメリカ英語: [ミスチフ] に近い発音
- イギリス英語: [ミスチフ] で大きな違いはありませんが、若干 “t” をややはっきり発音する人もいます。
- アメリカ英語: [ミスチフ] に近い発音
- よくある発音ミス: “mis-cheef” と “i” を長めに伸ばして /ˈmɪs.tʃiːf/ と発音してしまうことが多いので注意。実際は /ˈmɪstʃɪf/ で “-chif” と短く発音します。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “mischief” の “ie” の位置を逆にして “mischeif” と書いてしまうミスが多いので注意してください。
- 同音異義語との混同: 類似した音を持つ単語はありませんが、“mischievous” (形容詞) と混同し、「mischevious」などと誤って書いてしまうケースがあります。
- 試験対策:
- TOEICや英検などで、語い問題の選択肢で “mischief” と “criminal damage” のような語を区別させる出題がまれに見られます。文脈でイタズラ程度か深刻な被害かを見分ける必要があります。
- TOEICや英検などで、語い問題の選択肢で “mischief” と “criminal damage” のような語を区別させる出題がまれに見られます。文脈でイタズラ程度か深刻な被害かを見分ける必要があります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 語源からのイメージ: “mes-” (悪い) + “chief” (結果) = 「悪い終わり」と覚えると、元々は「悪いこと」「損害」を意味していたとわかります。その後「ちょっとした悪さ」「悪戯」のイメージに変わったというストーリーで記憶しやすくなります。
- スペリングのコツ: “misch” と “ief” の2パーツに分けて覚えるとよいです。
- 勉強テクニック: “mischief” → 「ミスチフ」と短く区切って発音を意識し、イメージとしては “ミスチフ=ちょっといたずら” と感覚で記憶するとよいでしょう。
以上が名詞「mischief」の詳細解説です。日常会話や物語・子どもの描写などで頻繁に登場する単語なので、ぜひ覚えておきましょう。
意味のイメージ
意味(1)
〈U〉いたずら,わるさ
意味(2)
〈U〉いたずら心,茶目っ気
意味(3)
〈U〉(人・動物による)害,危害,損害
意味(4)
〈C〉《話》いたずらっ子,わんぱく小僧