(物・心などに)〈言葉・文字など〉‘を'記す,彫る,刻む,書く《+『名+on(in)+名』》 / (言葉・文字などを)〈物・心など〉‘に'記す,彫る,刻む,書く《+『名+with+名』〈言葉・文字など〉》 / (人に)〈著作・写真など〉‘を'署名して贈る(献呈する)《+『名+to(for)+名〈人〉』》
inscribe
(物・心などに)〈言葉・文字など〉‘を'記す,彫る,刻む,書く《+『名+on(in)+名』》 / (言葉・文字などを)〈物・心など〉‘に'記す,彫る,刻む,書く《+『名+with+名』〈言葉・文字など〉》 / (人に)〈著作・写真など〉‘を'署名して贈る(献呈する)《+『名+to(for)+名〈人〉』》
動詞 “inscribe” の詳細解説
1. 基本情報と概要
英単語: inscribe
品詞: 動詞 (他動詞)
意味(英語): to write or carve (words or symbols) on something, especially as a formal or permanent record.
意味(日本語): (文字や記号などを)刻む、書き込む、記すこと。特に恒久的なものとして、ある表面に文字を彫ったり書き記したりするニュアンスがあります。
「inscribe」は、例えば記念碑に名前を刻んだり、本の扉にサインや献辞を書き入れたりするときに使います。フォーマルなニュアンスがあり、何か大切なものを「深く刻む、記録する」というイメージです。
活用形
- 原形: inscribe
- 三人称単数形: inscribes
- 現在進行形: inscribing
- 過去形: inscribed
- 過去分詞形: inscribed
他の品詞形
- 名詞形: inscription(文字や記号を刻むこと、刻まれた文字・記号)
- 形容詞形: inscribed (「刻まれた」という状態を表す形容詞として使われることがある)
CEFRレベルの目安
- B2(中上級): 日常会話以上のレベルで、書いたり刻んだりするシーンについて説明するときに使える単語です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- in-(接頭辞): 「中へ、内側に」という意味がある場合が多い
- scribe(語幹): 「書く」(ラテン語起源の “scribere”)
このように、「中に書き込む」というイメージから「刻み込む、記す」という意味が生まれたと考えると覚えやすいです。
派生語や類縁語
- inscription(名詞): 刻まれた文字、碑文
- scribe(名詞): (古代や中世の)書記、筆写者
- describe(動詞): 述べる、描写する ※de-(下に)+ scribe(書く)
- prescribe(動詞): 処方する、指示する ※pre-(前もって)+ scribe
よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個)
- inscribe a name(名前を刻む)
- inscribe a message(メッセージを刻む)
- inscribe in stone(石に刻む)
- inscribe on a monument(記念碑に刻む)
- inscribe on a plaque(銘板に刻む)
- inscribe a book(本に献辞などを書き込む)
- be inscribed with...(~が刻まれている)
- inscribed circle(内接円:幾何学用語)
- inscribed polygon(内接多角形:幾何学用語)
- inscribe one's dedication(献辞や献呈文を記す)
3. 語源とニュアンス
語源
ラテン語の “inscribere” (in-「中に」 + scribere「書く」) に由来します。古代ローマの時代から、記念碑や石版に文字を彫り込んで記録を残す行為に使われてきました。
ニュアンス・使用時の注意点
- かなりフォーマルな響きで、公式な記念のために「刻む」・「書く」ときによく使われます。
- カジュアルな口語よりも、式典や記念行事など、やや改まった場面で用いられることが多いです。
4. 文法的な特徴と構文
- 「inscribe」は基本的に他動詞です。
- 対象物(何を刻むか)と、場所・表面(どこに刻むか)を伴う文型が多いです。
一般的な構文例
- inscribe + 目的語 + on/in + 場所
例: “They inscribed the names on the memorial.” - inscribe + 目的語 + with + 文言(刻む文字)
例: “He inscribed the plaque with a heartfelt message.”
イディオム
- 特別なイディオムはそれほど多くありませんが、 “inscribe something on one's heart/mind” のように「心/記憶に刻む」という表現で使われる場合があります(比喩的表現)。
5. 実例と例文
日常会話での例文(3つ)
- “I want to inscribe our wedding date on the inside of the ring.”
(結婚指輪の内側に私たちの結婚記念日を刻みたいんだ。) - “Could you inscribe my name on this bracelet?”
(このブレスレットに私の名前を刻んでもらえますか?) - “She decided to inscribe a short message in the birthday card.”
(彼女はバースデーカードに短いメッセージを書き込むことにしました。)
ビジネスシーンでの例文(3つ)
- “We plan to inscribe the company’s core values on the plaque at the entrance.”
(私たちは会社の中核的価値観をエントランスの銘板に刻む予定です。) - “The award trophy was inscribed with the recipient’s name and date.”
(その表彰トロフィーには受賞者名と日付が刻まれていました。) - “They inscribed the mission statement on a large wooden board in the lobby.”
(彼らはミッションステートメントをロビーの大きな木の板に刻んだのです。)
学術的・フォーマルな文脈での例文(3つ)
- “The ancient tablet was inscribed with cryptic symbols that scholars are still trying to decipher.”
(その古代の石板は学者がまだ解読中の謎めいた記号で刻まれていた。) - “In geometry, an inscribed circle is one that touches all sides of the polygon.”
(幾何学では、内接円とは多角形のすべての辺に接する円のことを指します。) - “His name was inscribed in the annals of history for his groundbreaking discovery.”
(彼の名はその画期的な発見により歴史の史料に刻まれた。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- “engrave” (刻む)
- 物理的に彫刻刀や機械などを使って刻むニュアンスが強い。
- 物理的に彫刻刀や機械などを使って刻むニュアンスが強い。
- “etch” (エッチングする、刻み込む)
- 酸などで表面を腐食させて模様や文字などを刻む。やや専門的な語感。
- 酸などで表面を腐食させて模様や文字などを刻む。やや専門的な語感。
- “carve” (彫る)
- 木や石などを彫刻する行為。少し広範に使われる。
- 木や石などを彫刻する行為。少し広範に使われる。
反意語
- 明確な反意語はありませんが、文脈によっては “erase” (消す) や “obliterate” (痕跡をなくす) が対比されることがあります。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /ɪnˈskraɪb/
- アメリカ英語もイギリス英語もほぼ同じ発音です。
- アクセントは「in-SCRIBE」の部分、後ろの “scribe” に強勢があります。
- スペルとの違いで注意すべきは、子音の連続 “scr” の発音。 /sk/ と /r/ をしっかり分けて発音するとよいでしょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “inscribe” を “inscipre” などと書き間違うことがあるので注意。
- “describe” と混同しがち: “describe” は「(形容詞的に)描写する」という意味です。語幹は同じ “scribe” のためつづりも似ていますが、意味は異なるので注意してください。
- ベースとなる試験での出題: TOEICや英検、大学入試英語などで出てくる場合は、語幹の “scribe” から derived される単語の理解を問われる問題に登場することがあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「イン(in)に(中に)スクリブル(scribble=書く)」のように分解してイメージすると覚えやすいです。
- 「記念碑や石など、硬いものにも文字を“しっかり刻む”」という場面を思い浮かべると、単語の意味が定着しやすいでしょう。
- 似た言葉で “describe” や “subscribe” など書く関連の単語グループをセットで覚えると、ラテン語系の派生語をまとめて学ぶ手がかりになります。
以上が、“inscribe” の詳細な解説です。刻む・書き込むという場面でしっかり使い分けられるように、ぜひ身につけてください。
(言葉・文字などを)〈物・心など〉‘に'記す,彫る,刻む,書く《+名+with+名〈言葉・文字など〉》
(人に)〈著作・写真など〉‘を'署名して贈る(献呈する)《+名+to(for)+名〈人〉》
(物・心などに)〈言葉・文字など〉‘を'記す,彫る,刻む,書く《+名+on(in)+名》