最終更新日:2025/12/06

『ふさわしくない』,不適当な,誤った / 無作法な(indecent);下品な,なだらな

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元となった辞書の項目

improper

IPA(発音記号)
形容詞

『ふさわしくない』,不適当な,誤った / 無作法な(indecent);下品な,なだらな

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彼の行動は正式なイベントにふさわしくなかった。

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解説

1. 基本情報と概要

単語: improper

品詞: 形容詞 (adjective)

意味(英語):

・Not suitable or correct according to accepted standards

・Inappropriate, unsuitable, or incorrect in a given context

意味(日本語):

・「不適切な」「正しくない」「ふさわしくない」という意味です。

「特定の場面やルールに合わない、受け入れられない」というニュアンスで使われます。

活用形:

形容詞なので、形そのものの変化はありませんが、副詞形 “improperly”、名詞形 “improperness” があります。

他の品詞を例にすると:


  • 副詞: improperly (不適切に)

    例: “He was improperly dressed.”(彼は不適切な服装をしていた)

  • 名詞: improperness (不適切さ)

    例: “The improperness of his behavior caused problems.”(彼の行動の不適切さが問題を起こした)

CEFR レベル: B2(中上級)

「improper」は、日常生活でも使われますが、多少フォーマルな文脈で聞かれることが多い単語です。B2(中上級)レベルの語彙として位置づけられます。


2. 語構成と詳細な意味

語構成:


  • 接頭語 “im-”: 「~でない、不~」を意味する否定の接頭語

  • 語幹 “proper”: 「適切な、正しい」

接頭語 “im-” がつくことで、「適切でない、正しくない」という意味になります。

関連語/派生語:


  • improperly (副詞): 不適切に

  • improperness (名詞): 不適切さ

  • proper (形容詞): 適切な、正しい

よく使われるコロケーション(共起表現)10選:


  1. improper conduct(不適切な行為)

  2. improper behavior(不適切な振る舞い)

  3. improper usage(不適切な使用)

  4. improper disposal(不適切な処分)

  5. improper language(不適切な言葉遣い)

  6. improper attire(不適切な服装)

  7. improper handling(不適切な取り扱い)

  8. improper relationship(不適切な関係)

  9. improper balance(不適切なバランス)

  10. improper gesture(不適切なしぐさ)


3. 語源とニュアンス

語源:


  • ラテン語 “improprius” に由来し、フランス語 “impropre” などを経て英語に入りました。

  • “im-”(否定) + “proprius”(自分のもの、適切な) を組み合わせた形です。

ニュアンス・注意点:


  • 「常識や規範などに合っていない」ニュアンスを強くもつため、公的・フォーマルな場面や、「道徳的・社会的に不適切」と注意したい場合に良く使われます。

  • 口語でも使われますが、多くはビジネスや法的文書など、比較的フォーマルなシーンで耳にすることが多いです。

  • 「不道徳」や「非常識」に近いトーンで使われることもあるため、使用時には相手への批判や否定的印象を与える言葉だという点にも注意が必要です。


4. 文法的な特徴と構文

文法ポイント:


  • “improper” は形容詞なので、名詞を修飾するときに使われます。

    例: “improper conduct”(不適切な行動)

  • 副詞形は “improperly” となります。

    例: “He behaved improperly.”(彼は不適切な行動をとった)

一般的な構文・イディオムの例:


  • “It is improper to …”

    例: “It is improper to leave without saying goodbye.”

    (挨拶せずに去るのは不作法です)

  • “be regarded as improper”

    例: “Such jokes are regarded as improper in a formal setting.”

    (そのようなジョークはフォーマルな場では不適切とみなされます)

使用シーン:


  • フォーマルな文書、法律や規則に関する文献

  • ビジネスでの報告書、メールなど

  • 場面によっては日常会話でも用いられますが、比較的厳かなまたは注意を促す文脈で使われやすいです。


5. 実例と例文

日常会話での例文(3つ)


  1. “I think it’s improper to ask personal questions like that.”

    (ああいった個人的な質問をするのは不適切だと思うよ。)


  2. “Wearing jeans to this wedding would be considered improper.”

    (この結婚式にジーンズで出席するのは不適切だとみなされるでしょう。)


  3. “It might be improper to openly criticize him in front of everyone.”

    (みんなの前で彼をあからさまに批判するのは不適切かもしれないね。)


ビジネスシーンでの例文(3つ)


  1. “Any improper use of company data will result in disciplinary action.”

    (会社のデータを不適切に使用した場合、懲戒処分につながります。)


  2. “Failure to follow protocol is considered improper behavior in our organization.”

    (手順を守らないことは、当社では不適切な行為とみなされます。)


  3. “Please refrain from making improper remarks during the meeting.”

    (会議中に不適切な発言は慎んでください。)


学術的な・フォーマルな場面の例文(3つ)


  1. “The use of improper methodology may compromise the validity of the research.”

    (不適切な手法の使用は研究の妥当性を損なう可能性があります。)


  2. “Publishing sensitive information without consent is deemed improper by ethical standards.”

    (同意なく機密情報を公開することは、倫理基準上不適切と見なされます。)


  3. “An improper citation can lead to issues of academic dishonesty.”

    (不適切な引用は学術的不正行為に関する問題を引き起こす可能性があります。)



6. 類義語・反意語と比較

類義語


  1. inappropriate(不適切な)


    • 「状況・文脈に合わない」というニュアンスが強く、“improper” とほぼ同義。


  2. unsuitable(不向きな、合わない)


    • 周囲の条件に合っていないというニュアンスで、「スキルが合わない」「服装が合わない」など。


  3. incorrect(誤った)


    • 「正解ではない」という意味が前面に出た表現。


  4. wrong(間違った)


    • 会話では最も一般的だが、カジュアル度合いが高い。


  5. unfitting(似つかわしくない)


    • 場合や立場に合わないニュアンス。


反意語


  1. proper(適切な)

  2. appropriate(適切な)

  3. suitable(ふさわしい)

  4. correct(正しい)

  5. acceptable(受け入れられる)


7. 発音とアクセントの特徴

発音記号 (IPA):


  • イギリス英語: /ɪmˈprɒp.ər/

  • アメリカ英語: /ɪmˈprɑː.pɚ/

アクセント(ストレス)の位置:


  • “im-PRO-per” の “PRO” の部分に強勢があります。

よくある発音の間違い:


  • “inproper”のように「インプロパー」と聞こえることがあるが、正しくは ”improper” (イムプロパー)。

  • また、後半の母音を「パー」/pər/、「パー」/pɚ/ (米) としっかり発音する点に注意。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  1. スペルミス: “inproper” と書いてしまう間違いが多い。“m” を抜かさないように注意。

  2. 同音異義語との混同: 他の “im-” 始まりの語 (impossible, impatient など) と混同することがある。

  3. フォーマル/カジュアルの使い分け: “improper” はややフォーマル色が強いので、カジュアルな文脈では “inappropriate” や “wrong” の方が使われることも。

  4. 試験対策: TOEIC や英検などでは、文書の中で「不適切な行為や使用」といった表現を説明するときに出題されることがあります。文章題で見かけたら「ルールに反している、間違っている」という意味を思い出しましょう。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • 「proper(適切な)」に「im-(否定)」がついて “improper” となる、と覚えましょう。

    ・“impossible” や “immoral” と同じ要領で、「im + 形容詞 = 否定、反対の意味」。

  • 「正しくない」や「可笑しな(場違いな)」状況を思い浮かべるとイメージしやすいです。

  • 実際の会話・文章では、法律や道徳、マナーを話題にするときに出てきやすいし、外れてしまっている感じを表す単語として頭に残しておくと覚えやすいでしょう。

以上が “improper” の詳細な解説です。日常で使う場合は「不適切だよ」という強い否定が含まれるので、状況や相手への配慮を忘れずに使ってみてください。

意味のイメージ
improper
意味(1)

無作法な(indecent);下品な,なだらな

意味(2)

ふさわしくない,不適当な,誤った

和英選択問題 / 中級英単語(CEFR-J B1)

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