holy
1. 基本情報と概要
単語: holy
品詞: 形容詞 (adjective)
意味(英語): sacred; set apart or dedicated to God or a religious purpose
意味(日本語): 「神聖な」「聖なる」「宗教的に特別に尊ばれる」など
「holy」は宗教や信仰に関係ある文脈で「神聖な」「清らかな」といったニュアンスで使われます。カジュアルな表現では驚きや感嘆を表すときの「Holy cow!(なんてこった!)」のような感嘆詞的フレーズにもよく出てきます。
- 活用形: 形容詞なので大きく変化はしませんが、比較級は “holier”、最上級は “holiest” となります。
- 原級: holy
- 比較級: holier
- 最上級: holiest
- 原級: holy
- 他の品詞形:
- 名詞: holiness(神聖、高潔など)
- 副詞: holily(まれに使われる形)
- 名詞: holiness(神聖、高潔など)
CEFRレベル: B2(中上級)
ある程度英語に慣れ、文章を使って意見を述べられる人が学ぶ単語ですが、宗教的な文脈で頻繁に登場するため、新聞や映画、文芸作品でも目にする機会があります。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 語幹: “hol-”
- 接尾語: “-y”(形容詞を作る接尾語)
“holy” は古英語由来の形容詞で、もとは “wholeness” や “health” と同じ語幹に遡るとされ、「完全性」「完全に清らかな」というニュアンスが含まれています。
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10個)
- holy water(聖水)
- holy man(聖人、聖職者)
- holy land(聖地)
- holy day(聖なる日・祝祭日)
- holy scriptures(聖典)
- holy spirit(聖霊)
- holy matrimony(聖なる結婚式、教会での結婚)
- holy war(聖戦)
- holy cow!(「なんてこった!」などの驚き表現)
- Holy See(ローマ教皇庁)
3. 語源とニュアンス
語源: 「holy」は古英語の “hālig” にさかのぼり、「完全で傷のない」「神聖な」という意味が含まれていました。同じ語源から “whole(完全な)” も派生しています。
歴史的にはキリスト教や他の宗教文献で「神聖」「聖なる存在」を指すのに広く使われてきました。
ニュアンス・使用時の注意
- 宗教的・厳かな文脈: 真面目に「敬うべき」「神聖な」という意味で使われる。
- カジュアル/口語的感嘆: 「Holy cow!」「Holy moly!」など、驚きや強調を表すスラング的フレーズとしても用いられる。
- フォーマルとカジュアルの違い: 宗教的・文学的文脈ではフォーマル、それ以外の感嘆表現ではカジュアル。使う場面に合わせて注意が必要。
4. 文法的な特徴と構文
- 形容詞: 単純に「holy + 名詞」の形で「神聖な〜」「聖なる〜」と修飾する。
- 例: “holy ground” (神聖な土地), “holy shrine” (聖域)
- 例: “holy ground” (神聖な土地), “holy shrine” (聖域)
- 比較級・最上級:
- 比較級: “holier”
- 最上級: “holiest”
- 例: “He thinks he is holier than everyone else.” (彼は自分が他の誰よりも清らかだと思っている。)
- 比較級: “holier”
- 可算名詞ではない: 形容詞のため数えられず、単体で使う場合は 「the holy」 のように名詞的に使われる場合もあるが、非常に文語的・宗教的表現。
イディオムや定型表現
- holy cow / holy moly / holy smoke!: 「なんてこった!」「すごい!」などの驚きの感嘆。主に口語表現。
5. 実例と例文
①日常会話(カジュアル)
- “Holy cow! I totally forgot my keys at home.”
(なんてこった!家に鍵を置き忘れちゃった。) - “That place is considered holy by many locals.”
(あの場所は多くの地元の人から神聖だと思われているよ。) - “He only eats meals blessed by a holy man.”
(彼は聖職者が祝福した食事しか食べないんだ。)
②ビジネスシーン
- “The marketing team often refers to our new product as the ‘holy grail’ of innovation.”
(マーケティングチームは新製品をイノベーションの「至高の存在」と呼ぶことが多いです。) - “We’re trying to find the holy solution to decrease our production costs.”
(私たちは生産コストを下げるための完璧な解決策を模索しています。) - “Our company respects employees’ religious beliefs and allows time off for holy days.”
(当社は従業員の宗教的信念を尊重し、聖なる日には休暇を取ることを認めています。)
③学術的・専門的文脈
- “Studies of holy scriptures can shed light on the cultural values of ancient civilizations.”
(聖典の研究は古代文明の文化的価値観を解明する手がかりとなります。) - “The concept of a holy war appears in the histories of various religious traditions.”
(聖戦の概念はさまざまな宗教の歴史に登場します。) - “Anthropologists have examined how societies treat holy relics as symbols of shared identity.”
(人類学者たちは、社会がいかに聖遺物を共同体のシンボルとして扱うかを研究しています。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語(Synonyms)
- sacred(神聖な)
- 宗教上神聖なものから、とても大切に扱うべきものまで幅広く使う。
- 宗教上神聖なものから、とても大切に扱うべきものまで幅広く使う。
- divine(神の、神聖な)
- 「神の力による」というニュアンスが強い。
- 「神の力による」というニュアンスが強い。
- blessed(祝福された)
- 神の祝福を受けている、あるいは幸福なというニュアンス。
- 神の祝福を受けている、あるいは幸福なというニュアンス。
- hallowed(神聖な、聖別された)
- 詩的・フォーマルな響きが強い。
反意語(Antonyms)
- profane(不敬な、世俗の)
- 宗教的尊厳を欠くネガティブな意味で用いられる。
ニュアンスの違い: 「holy」は敬意や清らかさが前面に出る一方、「sacred」は「捧げられた・侵してはならない」観念が含まれやすいです。口語表現でも「holy」という単語はしばしば強い感嘆を表すフレーズとして使われる点が特徴です。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /ˈhoʊ.li/ (アメリカ英語), /ˈhəʊ.li/ (イギリス英語)
- アクセント: 第1音節 “ho” に強勢が置かれる。
- アメリカ英語とイギリス英語の違い:
- アメリカ英語: hoʊ (ホウ)
- イギリス英語: həʊ (ホウ/ハウに近い)
- アメリカ英語: hoʊ (ホウ)
- よくある間違い: “holy” を “holly” (ヒイラギ) と綴ってしまうスペルミスに注意。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “holy” と “holly”(ヒイラギの木)を混同しないようにする。
- 同音異義語との混同: “wholly” (完全に) と発音が似ているが、意味が異なる。
- カジュアルな感嘆の用法: “holy cow!” などは非常に口語的。公式な文書やフォーマルな状況では避ける。
- TOEIC・英検などの試験対策: 宗教や文化に関する文章に登場することがある。感嘆句としても出題される可能性があるので、両方の用法を押さえておくとよい。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “holy” は “whole”(完全な)と同じ語源から来ているため、「清らかに欠けがない状態」をイメージすると覚えやすいです。
- “holy cow!” という有名な感嘆フレーズから単語を思い出すのも手。キャッチーな表現でTDL(手短に、大きな驚き)とインプットすると記憶に残りやすいです。
- スペルを覚える際は「o」が1つ、「l」は1つ、「ただし “holly” はヒイラギ」と区別しておくと混乱を防げます。
以上が形容詞 “holy” の詳細な解説です。宗教的な厳粛さを表す一方で、意外にも日常会話では驚きを込めたスラング的フレーズとしてもしばしば登場しますので、場面に応じた使い方を意識してみてください。
神聖な,神にささげられた
信仰のある,神に身をささげた
《俗》ひどい,はなはだしい