hardship
1. 基本情報と概要
単語: hardship
品詞: 名詞 (countable, 可算名詞)
意味 (英語): A condition or experience of severe suffering, difficulty, or privation.
意味 (日本語): 深刻な苦難・困窮や苦労を指す言葉です。
「生活が苦しい」「大変な困難を過ごす」など、辛い状況を表します。困難に立ち向かうニュアンスで使われる名詞です。
活用形:
- 単数: hardship
- 複数: hardships
他の品詞:
- “hard” (形容詞)「硬い」「つらい」「厳しい」などの意味
- “hardship” の動詞形は直接的にはありませんが、近い形容詞・副詞で “hard” があります。
CEFR レベルの目安: B2(中上級)
・ニュースや論説文など、少し専門的・抽象的な内容の話でも登場する単語であり、中上級程度のレベルと考えられます。
2. 語構成と詳細な意味
- 語幹: “hard”
- 形容詞・副詞で「硬い」「困難な」などの意味。
- 形容詞・副詞で「硬い」「困難な」などの意味。
- 接尾語: “-ship”
- 英語の名詞化を示す接尾語で、状態・身分・資格などを表す際に使われます。
- hardship は「困難さ・苦境」という状態を指す名詞となっています。
- 英語の名詞化を示す接尾語で、状態・身分・資格などを表す際に使われます。
関連する派生語・類縁語
- hard (形容詞/副詞): 「硬い、難しい」
- hardship allowance: 危険手当や困難な部署への手当
- hardy (形容詞): 「たくましい、頑丈な」 — hard と関連があるが、hardship との直接的な関係性はそこまで強くない
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10個)
- endure hardship(苦難に耐える)
- face hardship(困難に直面する)
- financial hardship(経済的困窮)
- overcome hardship(苦難を乗り越える)
- cause hardship(困難を引き起こす)
- hardship allowance(危険・困難に対する手当)
- emotional hardship(精神的苦痛)
- prolonged hardship(長期にわたる困難)
- relief from hardship(苦難からの救済)
- source of hardship(困難の原因)
3. 語源とニュアンス
- 語源: “hardship” は中英語で使われていた “hardship” (硬い + 状態) から由来すると考えられています。“hard” はゲルマン系の“heard”(硬い、強い)が起源で、“-ship” は状態や地位を表す接尾語です。
- 歴史的な使われ方: 困難や苦難、厳しい状況全般を指す古くからある単語です。軍隊や長い航海、貧困状態などあらゆる状況での「苦しみ」を表現してきました。
- ニュアンス:
- 現代英語では「大きな苦労を伴う状況」という意味を強く持ち、深刻度が高い表現です。特に仕事やお金、病気など「現実的な苦労・苦難」に対してよく使われます。
- 口語でも文章でも使われますが、やや硬め・フォーマル寄りの単語として使われる傾向があります。
- 現代英語では「大きな苦労を伴う状況」という意味を強く持ち、深刻度が高い表現です。特に仕事やお金、病気など「現実的な苦労・苦難」に対してよく使われます。
4. 文法的な特徴と構文
- 可算名詞: hardship は可算名詞です。「一つの苦難」「複数の苦難」という具合に数えられる場合があります。文脈によっては可算/不可算の両方で使われることもありますが、基本的には可算です。
- 例: “He endured many hardships in his youth.”
- 例: “He endured many hardships in his youth.”
- 一般的な構文
- S + V + (hardship) + 前置詞 + N(苦難を経験する、苦難から逃れるなど)
- 例: “She suffered great hardship during the war.”
- S + V + (hardship) + 前置詞 + N(苦難を経験する、苦難から逃れるなど)
- イディオム的な使用
- 特定のイディオムはあまり多くありませんが、“go through (a) hardship” や “face (a) hardship” が口語的な表現です。
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
“I went through a lot of hardship in my college days, but it made me stronger.”
- 「大学時代は沢山の苦難があったけど、それがおかげで強くなったよ。」
“My grandparents often talk about the hardships they faced after the war.”
- 「祖父母は戦後に直面した苦難について、よく話します。」
“Sometimes, a little encouragement can help people overcome their hardships.”
- 「時にはちょっとした励ましで、人は苦難を乗り越えることができるよ。」
(2) ビジネスシーンでの例文
“The company’s new policy may impose financial hardships on some employees.”
- 「その会社の新方針は、一部の従業員に経済的な負担を強いるかもしれません。」
“We must find a way to alleviate the hardship caused by the budget cuts.”
- 「予算削減による苦難を軽減する方法を見つけなければなりません。」
“Employees working in remote locations receive a hardship allowance.”
- 「遠隔地で働く従業員には困難手当が支給されます。」
(3) 学術的・フォーマルな文脈での例文
“Despite significant hardship, the community demonstrated remarkable resilience.”
- 「かなりの困難にもかかわらず、その地域社会は顕著な回復力を示しました。」
“Economic hardship often correlates with higher stress levels among families.”
- 「経済的困窮はしばしば、家族のストレスレベルの上昇と関連しています。」
“Governmental initiatives aim to minimize financial hardship for low-income families.”
- 「政府の施策は、低所得世帯の経済的困難を最小限に抑えることを目指しています。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語
adversity(逆境)
- “adversity” は「逆境」を意味し、困難な状況全般を示す点では似ています。hardship は「苦難そのもの」に焦点がある一方、adversity は「不利な状況や苦境」に重点があります。
struggle(苦闘)
- struggle は動詞・名詞の両方で使われます。hardship は苦難の「状態」を表現し、struggle は苦難に対して努力し戦うイメージが強いです。
difficulty(困難)
- より一般的な意味で使われることが多いです。hardship はより深刻な苦難を表す場合が多いです。
misfortune(不運)
- 「不運」や「不幸」を意味し、偶然の不幸な出来事が多いニュアンス。hardship はもう少し継続的かつ避けられない苦難を指す傾向。
反意語 (厳密には対義語ではないが、相反する概念)
prosperity(繁栄)
- 経済的・全体的に好調で裕福な状態。hardship とは逆のイメージ。
comfort(快適さ/安心)
- 苦労や不安がない快適な状態。hardship とちょうど対照的な概念。
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号 (IPA):
- アメリカ英語: /ˈhɑːrdʃɪp/
- イギリス英語: /ˈhɑːdʃɪp/
アクセントの位置
- “hardship” の第一音節 “hard” に強勢 (ˈ) が置かれます:HAR-dship
アメリカ英語とイギリス英語の違い
- 両方とも “ɑː” の音はやや長めに発音されますが、アメリカ英語では「ハー(r)ドシップ」、イギリス英語でも概ね同じかやや短めに聞こえる程度の違いです。
よくある発音ミス
- “hard” を “hɑːt” と発音してしまうなど、r の発音を抜かしてしまうこと。
- 末尾の “-ship” を “sip” のように弱く発音しすぎる、もしくは “ship” を「シープ」と言ってしまう事例など。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “hardship” の -ship を -ship ではなく “-ship*p*” と書いてしまうなどのミス。
- 同音異義語との混同: 特に目立った同音異義語はありませんが、“hard ship”(硬い船?)と誤解して分けて書かないようにしましょう。
- 試験対策での出題傾向: TOEIC や英検の読解問題などで「困難」や「経済的負担」の文脈として出てくることがあります。意味のニュアンスを正確に把握しておくと、選択問題で有利になります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「hard + ship」で「つらい状態に乗っているイメージ」: 船(ship)の上で困難(hard)を背負っているようにイメージすると覚えやすいかもしれません。
- hard + relationship? と連想してしまう学習者が時々いますが、まとまった形で “hardship” として覚えることが大切です。
- 記憶の工夫: 「hard(厳しい)」「-ship(状態)」→ 「厳しい状態」という直訳イメージで一気に記憶に残しましょう。
以上が hardship の詳細解説になります。困難な状況を表す際にとても便利な名詞ですので、例文を参考に、文脈に合った使い方をぜひ練習してみてください。
〈U〉辛苦,苦難,難儀
〈C〉難事