元となった辞書の項目
forbidden
IPA(発音記号)
解説
以下では、形容詞 forbidden
を深く掘り下げて解説します。
1. 基本情報と概要
単語: forbidden
品詞: 形容詞 (adjective)
意味(英語): not allowed; prohibited.
意味(日本語): 許されていない、禁止されている、禁断の
「forbidden」とは「禁止されている」「許されていない」というニュアンスの形容詞です。たとえば「立ち入り禁止(入り口に入ってはいけない)」や「飲食禁止(飲食をしてはいけない)」といった状況で使われます。「することが許されない」という強い制限を示すときに便利な単語です。
活用形
- 原形(動詞
forbid
): forbid /fərˈbɪd/ - 過去形: forbade /fərˈbeɪd/, forbad /fərˈbæd/(使われる頻度は forbade のほうが高い)
- 過去分詞: forbidden /fərˈbɪdn/
- 形容詞形: forbidden
- 名詞形(例): forbiddance(非常にまれ)
- 動詞形: to forbid
他の品詞になったときの例
- 動詞: forbid(禁じる)
例: They forbid us from entering.(彼らは私たちが入ることを禁じた) - 名詞: forbiddance(標準的ではありませんが辞書にはあり、意: 禁止)
- 過去分詞形容詞: forbidden(禁止された)
CEFR レベルの目安
B2(中上級): 一般的なニュースや論説記事などでも登場し、使いこなすには中上級以上の英語力が欲しい単語です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- for-: 古英語などで「否定」や「離れて」を強調する接頭語としての役割がある場合がある(現在の用法でははっきりした区別が難しい)。
- bid: 元々は「命じる」「告げる」を意味する語根 (動詞
bid
の意も関連)。 - -en: 過去分詞を作る要素。
このように「forbid(禁じる)」を過去分詞形にして形容詞化したのが「forbidden」です。
関連・派生語
- forbid (動詞): 禁じる
- forbidding (形容詞): 近寄りがたい、威圧的な(人や表情に対して使うことが多い)
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- forbidden area
- 禁止区域
- 禁止区域
- strictly forbidden
- 厳しく禁止されている
- 厳しく禁止されている
- forbidden zone
- 禁止ゾーン
- 禁止ゾーン
- forbidden fruit
- 禁断の果実・タブーとされるもの
- 禁断の果実・タブーとされるもの
- forbidden by law
- 法律によって禁止されている
- 法律によって禁止されている
- forbidden to enter
- 入ることが禁止されている
- 入ることが禁止されている
- establishment of a forbidden zone
- 禁止区域の設置
- 禁止区域の設置
- deemed forbidden
- 禁止と見なされる
- 禁止と見なされる
- no forbidden substances
- 禁止物質なし
- 禁止物質なし
- forbidden knowledge
- 禁断の知識
3. 語源とニュアンス
語源
- 古英語の
forbeodan
(「for-」+「beodan(命じる)」)に由来します。「命じる」という語根に「離れて・反対」を表す接頭語がついたイメージです。
ニュアンス・使用時の注意
- 「forbidden」は、公式・半公式の立場からカチッとした感じで「禁じられている」ことを表します。
- 口語というよりは、注意書きやルール、法律に関する文書など、ややかしこまったニュアンスがあります。
- 会話の中でも「This is forbidden.(それは禁止されてるよ)」のように使われる場合があり、冗談めかして使うことも可能です。
4. 文法的な特徴と構文
- 「forbidden」は形容詞ですが、過去分詞の形そのものでもあるため受動性を感じさせる表現です。
- 使用シーン: フォーマル寄り(標識や規則、学校や会社のルールなど)、文書、日常会話(きちんと「禁止」を伝えたいとき)
一般的な構文・イディオム
- It is forbidden to + 動詞原形
例: It is forbidden to smoke here. (ここで喫煙することは禁止されています) - be forbidden from + 動名詞(~ing)
例: You are forbidden from entering this room. (この部屋に入ることは禁止されている)
5. 実例と例文
以下では、日常会話・ビジネス・学術的文脈の3つに分けて、それぞれ3つずつ例文を提示します。
日常会話
Smoking is forbidden in my house.
(うちの家ではタバコを吸うのは禁止なんだ。)It’s forbidden to feed the animals in the park.
(公園の動物にエサをあげるのは禁止されているよ。)We wanted to go inside, but it was clearly marked as a forbidden area.
(中に入りたかったけど、はっきりと立ち入り禁止って書いてあったよ。)
ビジネス
Bringing personal devices into the lab is strictly forbidden.
(ラボへの私物デバイスの持ち込みは厳しく禁止されています。)According to the company policy, disclosing customer data is forbidden.
(会社の方針によれば、顧客データを開示することは禁止されている。)Any form of bribery is forbidden under our corporate guidelines.
(わいろの類は、当社のガイドラインでは一切禁止されています。)
学術的文脈
In many experimental protocols, the use of certain chemicals is forbidden due to safety concerns.
(多くの実験手順で、安全上の理由から特定の薬品の使用は禁止されています。)Publishing unethical research data is generally considered forbidden in academic circles.
(非倫理的な研究データの公開は、学術界では通常、禁止と見なされます。)Access to the original manuscripts was initially forbidden until the proper security measures were in place.
(適切なセキュリティ対策が整うまで、原本へのアクセスは当初は禁止されていました。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- banned (禁止された)
- 「法律・公式なルールによって強制的に禁止される」イメージ。
- 「法律・公式なルールによって強制的に禁止される」イメージ。
- prohibited (禁止された)
- 「法律・ルールレベルでの厳しい禁止」。よりフォーマル。
- 「法律・ルールレベルでの厳しい禁止」。よりフォーマル。
- disallowed (認められない)
- 「許可されていない」という少し柔らかめの表現。
- 「許可されていない」という少し柔らかめの表現。
- not permitted (許可されていない)
- 「許可を与えられていない」というコンテキスト。
反意語 (Antonyms)
- allowed (許可される)
- permitted (許される)
- authorized (公認された)
「forbidden」は「無条件に禁止されている」イメージが強く、類義語と比べるとややフォーマル度が高いと考えるとよいでしょう。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /fərˈbɪdn/
- アメリカ英語 /fərˈbɪdn/
- イギリス英語 /fəˈbɪdn/
- アメリカ英語 /fərˈbɪdn/
- ストレス(アクセント)は「bi」の音節 (for-BID-den) に置かれます。
- 「d」の後の「-den」は「ドゥン」に近い曖昧母音っぽい発音になることが多いです。
- 「forbidden」と「forbid」の発音を混同する学習者が多いので注意しましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: 「forbiden」と「d」を一つしか書かないミスが起きやすいです。正しくは「禁じられた」の過去分詞形 → “forbid” + “den” = “forbidden”。
- 動詞形との混同: forbid (動詞) と forbidden (形容詞/過去分詞)を混同しないよう注意してください。
- 試験対策: TOEICや英検などで「規則」「ルール」「法律」をテーマにした長文読解や規則説明問題で出題されることがあります。
- 同音異綴語との混同: 特に目立った同音異義語はありませんが、
forbidden
とforgotten
(忘れられた) はつづりの形が似ているため、混乱に気をつけましょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「forbid → forbade → forbidden」と3段活用を何度も声に出して言ってみましょう。
- 「僕の家は“禁煙の砦(fort)”ね→ forbid」といったダジャレや語呂合わせを作るのも面白いかもしれません。
- 禁止を示す標識(赤い円に斜線)や「立ち入り禁止テープ」をイメージすると「forbidden」の意味を思い出しやすいです。
以上が、形容詞 forbidden
の詳細な解説です。「禁止されている」という意味合いをしっかり把握し、正しいシーンで使いこなしてみてください。
意味のイメージ
意味(1)
forbidの過去分詞
意味(2)
禁じられた,禁制の