元となった辞書の項目
faraway
IPA(発音記号)
解説
以下では、形容詞「faraway」について、できるだけ詳しく解説します。
1. 基本情報と概要
単語: faraway
品詞: 形容詞 (adjective)
- 英語の意味: distant, remote, or dreamy
- 日本語の意味: 「遠く離れた」「はるかな」「ぼんやりとした(夢見るような)」といったニュアンスを持つ形容詞です。
例:「遠く離れた国」や「ぼんやりとした表情」のように使われます。「物理的に遠い場所」を表すだけでなく、「上の空のような表情・夢見心地な状態」を表すときにも使われる表現です。
活用形
- 通常は比較級や最上級を「faraway」自体で作りません。
物理的な「より遠い/もっと遠く」のように比較を表したいときは、farther away
やfurther away
といった熟語を使うのが一般的です。
他の品詞への転換例
- 「faraway」は基本的には形容詞のみで使用され、他の品詞形は特にありません。
- 「far away」は「far (副詞) + away (副詞)」の形で用いられることもありますが、こちらは形容詞ではなく「離れている様子」を表す副詞句になります。
CEFRレベルの目安
- B2(中上級): 日常会話や文章の中で、「遠くの/遠く離れた」という抽象的な感覚を表す語としてはやや上級寄りの単語です。とはいえ、文学や物語、詩などでわりとよく目にします。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- far + away
- far = 遠い
- away = 離れた場所・離れている状態
「faraway」は、文字通り「遠く離れた状態」を強調して表す形容詞になっています。
- far = 遠い
派生語や類縁語
- 「farther」(形容詞・副詞) … 物理的な距離の比較を表す
- 「further」(形容詞・副詞) … 距離だけでなく、範囲の拡大など多義的に用いられる
- 「far-off」(形容詞) … 「遠方の」「遠く離れた」という意味で似た表現
よく使われるコロケーション(10例)
- faraway place → 遠く離れた場所
- faraway land → 遠い国/土地
- faraway look → ぼんやりとした表情、上の空の顔
- faraway eyes → 物思いにふけった目
- a faraway horizon → はるか遠くの地平線
- a faraway corner of the world → 世界の片隅(遠く離れた場所)
- faraway country → 遠い国
- from a faraway past → 遠い昔から
- a faraway memory → 遠い記憶
- that faraway feeling → 夢見心地な感覚/遠い世界にいるような感覚
3. 語源とニュアンス
語源
- 「faraway」は、「far(遠く)」+「away(離れて)」が組み合わさり、「はるか遠くにある」というイメージを強調します。比較的古くから文学的な表現にも多用され、詩や物語で「ファンタジックな遠い世界」や「ぼんやりとした心象風景」を表すのにもしばしば登場します。
ニュアンス・使用時の注意点
- 物理的に大きな距離を感じる「遠い」の意味と、気持ちがどこか別の場所に行ってしまっているような「上の空/うわの空」のニュアンスがあります。
- 口語的なシーンから比較的文芸的なシーンまで幅広く使われますが、ときに詩的、ロマンチックなニュアンスを含むことも多いです。
- カジュアルな会話でも通じますが、文書や小説・詩などで特にイメージを豊かに表現するときに使われやすい単語でもあります。
4. 文法的な特徴と構文
形容詞なので、名詞を修飾する位置に置かれるのが基本です。
例:- “He had a faraway look in his eyes.”(彼はぼんやりとした目をしていた)
- “She traveled to a faraway island.”(彼女は遠く離れた島へ旅をした)
- “He had a faraway look in his eyes.”(彼はぼんやりとした目をしていた)
「faraway」は通常、叙述用法 (SVCのC) としてはあまり使われず、限定用法 (名詞を直接修飾) でよく見られます。
フォーマルな文脈とカジュアルな文脈の両方で使われますが、やや詩的・文学的な響きをもたらす傾向があります。
5. 実例と例文
ここでは、日常会話・ビジネス・学術的な文脈の例文をそれぞれ3つずつ紹介します。
日常会話
- “I sometimes stare into space with a faraway look on my face.”
(私は時々、ぼんやりとして遠くを見つめてしまうことがあるんだ。) - “She always talks about visiting that faraway island someday.”
(彼女はいつかあの遠い島を訪れてみたいと、いつも話しています。) - “He brought back stories of a faraway land full of wonders.”
(彼は不思議がいっぱいの遠い国の話をお土産に持ち帰ってきた。)
ビジネス
- “Our company plans to expand into faraway markets in the next quarter.”
(当社は次の四半期に遠隔地の市場へ進出する計画です。) - “Communicating with teammates in faraway offices can be challenging.”
(遠く離れたオフィスのチームメイトとのコミュニケーションは難しいこともあります。) - “We are building partnerships with suppliers from faraway regions.”
(私たちは遠隔地域のサプライヤーと提携を進めています。)
学術的な文脈
- “Researchers have discovered new species in a faraway rainforest.”
(研究者たちは遠く離れた熱帯雨林で新種を発見しました。) - “The astronomers observed a faraway galaxy that may hold clues to the universe’s origin.”
(天文学者たちは、宇宙の起源の手がかりを含むかもしれない遠くの銀河を観測しました。) - “Historic data from faraway civilizations sheds light on ancient cultural practices.”
(遠くの文明からの歴史的なデータは、古代の文化的慣習を解明する助けとなります。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- distant (遠い)
- 「faraway」より日常的に使われる。「遠い場所」など物理的距離を中心に表現。
- 「faraway」より日常的に使われる。「遠い場所」など物理的距離を中心に表現。
- remote (辺鄙な、遠隔地の)
- 「アクセスが難しい」という含みがある。
- 「アクセスが難しい」という含みがある。
- far-off (非常に遠い)
- 「遠く離れた」という意味では近いが、やや口語的に感じられる表現。
- 「遠く離れた」という意味では近いが、やや口語的に感じられる表現。
- far-flung (広範囲にわたる、遠くまで広がる)
- 特に「範囲や分布の広さ」に焦点を当てるときに用いられる。
- 特に「範囲や分布の広さ」に焦点を当てるときに用いられる。
- outlying (中心地から離れた)
- 「中心からかなり離れた、周辺の」という含みを強く持つ。
反意語 (Antonyms)
- near / nearby (近い、近接した)
- close (物理的・心理的に近い)
ニュアンス比較:
- 「faraway」は夢見るような心理的距離を含むことがある一方、
distant
やremote
は物理的距離やアクセスの困難さに焦点が当たりやすい点が異なります。
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号 (IPA):
- イギリス英語: /ˌfɑː.rəˈweɪ/
- アメリカ英語: /ˌfɑːr.əˈweɪ/
発音のポイント:
- “far-a-WAY”のように最後の “-way” の部分に強いアクセントがあります。
- “far” の音が日本語の「ファー」に近い大きめの口の開きで出てきます。
よくある間違い:
- 「far」と「away」を別々に発音しすぎて不自然になることがあります。ひとつの単語として滑らかにつなげるイメージで発音しましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- “faraway” と “far away” の混同
- “faraway” は「形容詞」として使われ、「遠く離れた〜」を修飾。
- “far away” は副詞的に「遠く離れている」「遠くに」と距離を表す。
例) “a faraway place” (形容詞) / “He is far away from here.” (副詞句)
- “faraway” は「形容詞」として使われ、「遠く離れた〜」を修飾。
- スペルミス
- “far away” と分けて書く場合や、ハイフンを入れて“far-away”と書く場合も見かけますが、辞書上は「faraway」と一語で書かれることが一般的です。
- “far away” と分けて書く場合や、ハイフンを入れて“far-away”と書く場合も見かけますが、辞書上は「faraway」と一語で書かれることが一般的です。
- 試験や資格試験対策
- TOEICや英検では、類義語や副詞句「far away」と比較する問題、あるいは「夢見心地の表情を表す表現」として出題される可能性があります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「far(遠い)」+「away(離れて)」をそのままくっつけて「今にも消え入りそうなくらい遠く離れたイメージ」を思い浮かべると覚えやすいです。
- 「ぼんやりとした表情」を連想するとき、「頭が遠くに行っているような状態」とイメージするのも覚え方のコツです。
- もし、「faraway」と「far away」の違いに迷ったら「形容詞なら一語」「副詞句なら二語」に分かれる、というルールを意識してみてください。
以上が形容詞「faraway」の詳細解説です。文学的にも日常的にも登場する表現で、遠い距離や心ここにあらずの状態を表すときに便利です。イメージをつかんで、ぜひいろいろな場面で使ってみてください。
意味のイメージ
意味(1)
(距離・時間などが)遠い
意味(2)
(顔つき・目つきなどが)ぼんやりした,夢見るような