元となった辞書の項目
annoyed
解説
以下では、形容詞「annoyed」について、学習者の方向けにできるだけ詳しく解説します。
1. 基本情報と概要
意味(英語・日本語)
- 英語: “annoyed” = feeling slightly angry or irritated
- 日本語: 「イライラしている」「腹が立っている」「うんざりしている」状態を表す言葉です。 例えば、誰かの行動や音、不快な状況などに対してイライラしているときに使われます。
「annoyed」は、相手の行動や出来事に対して「ちょっと腹立たしい」「気に障る」というニュアンスを表します。強い怒りではなく、じわじわとした不快感を主に指します。
品詞と活用
- 品詞: 形容詞 (adjective)
- 活用形(形容詞の比較級・最上級は通常作られません)
- annoyed (形容詞)
- more annoyed (比較級) / most annoyed (最上級) を使う場合もまれにありますが、文章によっては “angrier” や他の表現が好まれる場合もあります。
- annoyed (形容詞)
- 動詞 “annoy” の過去形・過去分詞形→ “annoyed”
- annoy (動詞): イライラさせる、悩ませる
- annoyed (形容詞): イライラしている
- annoying (形容詞): イライラさせるような、うっとうしい
CEFRレベル
- B1(中級): 日常会話の中で頻繁に使われる語彙です。友人との会話や軽い文書など少し詳しく気持ちを表現したいときに使えます。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- annoy (語幹) + -ed (過去分詞形を作る接尾辞)
本来は動詞 “annoy” が「イライラさせる」という意味で、それに過去分詞形を示す “-ed” が付き、「イライラしている状態」という意味の形容詞になっています。
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10個)
- be annoyed with someone →(人にイライラしている)
- be annoyed at something →(何かにイライラしている)
- feel annoyed →(イライラを感じる)
- get annoyed →(イライラするようになる)
- sound annoyed →(声・話し方がイライラしているように聞こえる)
- look annoyed →(表情がイライラしているように見える)
- mildly annoyed →(少しイライラしている)
- extremely annoyed →(非常にイライラしている)
- annoyed response →(イライラした返答)
- annoyed tone of voice →(イライラした声のトーン)
3. 語源とニュアンス
語源
- “annoy” は古フランス語 “anoier” (悩ませる) に遡り、主に不快感や迷惑をかける行為を指す言葉です。
ニュアンスや注意点
- “annoyed” はイライラを表す形容詞ですが、「怒り」より「苛立ち・不満」が中心です。
- 居心地の悪さや、しつこい繰り返し行為へのイライラなど、感情の強さは中程度です。激怒を表すときは “furious” や “angry” など、より強い語を使います。
- 日常会話およびカジュアルな文章でもよく使われますが、ビジネスシーンでも「困惑・不快感」を表すときに比較的カジュアルなトーンで使えます。
4. 文法的な特徴と構文
- “annoyed” は形容詞なので、補語(be動詞や感覚動詞の補語として)、前置詞とあわせて使われます。
例) I am annoyed with you. / He seems annoyed at her behavior. - カジュアルな場面でもフォーマルな場面でも比較的使われますが、フォーマルな文書ではもう少し穏やかな言葉遣い(例えば “irritated” や “frustrated” など状況によって使い分け)をすることもあります。
- 自動詞・他動詞の区別は、“annoy” (動詞) に関しては他動詞が中心(annoy someone)です。“annoyed” は形容詞なので、文の構文に合わせて使います。
5. 実例と例文
日常会話での例文(3例)
- “I’m so annoyed with the traffic today.”
(今日は交通渋滞にイライラしてるんだ。) - “She sounded really annoyed when she called me.”
(彼女、電話したときすごくイライラしてる感じだったよ。) - “He gets annoyed whenever his phone keeps buzzing.”
(彼はスマホが頻繁に鳴ると、いつもイライラするんだ。)
ビジネスシーンでの例文(3例)
- “Our client is annoyed with the delayed response.”
(クライアントは対応の遅れにイライラしています。) - “I’m annoyed at the ongoing technical issues in our system.”
(システム上の技術的トラブルが続いていてイライラしています。) - “The manager seemed annoyed by the lack of communication.”
(マネージャーはコミュニケーション不足にイライラしているようでした。)
学術的・フォーマルな場面での例文(3例)
- “Researchers become annoyed when experiments repeatedly fail without clear reasons.”
(研究者は、実験が明確な理由もなく繰り返し失敗するとイライラする。) - “Some participants reported feeling annoyed by the survey’s length.”
(一部の参加者は、アンケートが長すぎてイライラを感じたと報告しました。) - “He seemed annoyed at the conference due to technical difficulties during his presentation.”
(彼はプレゼン中の技術的な問題のため、学会でイライラしている様子だった。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (synonyms)
- irritated (イライラした)
- “annoyed” よりも少し強めに「イライラ」を表す場合に使うことがあります。
- “annoyed” よりも少し強めに「イライラ」を表す場合に使うことがあります。
- bothered (悩まされた、困った感じ)
- 「面倒に思う」という軽めのイライラを表します。
- 「面倒に思う」という軽めのイライラを表します。
- upset (気持ちが乱れた)
- イライラだけでなく、悲しみや動揺も含むやや強めの感情。
- イライラだけでなく、悲しみや動揺も含むやや強めの感情。
- frustrated (苛立った、欲求不満な)
- 何か思い通りにならない時の苛立ちを表す。
- 何か思い通りにならない時の苛立ちを表す。
- vexed (苦々しい、悩まされた)
- やや文学的・フォーマルで、深い苛立ちや悩みを示す。
反意語 (antonyms)
- pleased (満足した、喜んでいる)
- calm (落ち着いた)
- content (満ち足りた、穏やかな満足感がある)
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /əˈnɔɪd/
- アクセントは後ろの “noyed” の部分にかかります。(「アノイд」のような感じ)
- アメリカ英語とイギリス英語で大きな違いはあまりありませんが、/ɔɪ/ の音の微妙な発声に地域差がある場合があります。
- よくあるまちがい: anɔjd と変に伸ばすなど、母音スペル “oy” を誤って発音してしまうこと。/ɔɪ/ と注意して発声しましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “annoied” や “annoyd” などのスペルミスに注意。必ず “annoy + ed” です。
- “annoying” との混同:
- annoyed (感情を受けた側) → イライラしている
- annoying (イライラさせる側) → イライラさせるような
- annoyed (感情を受けた側) → イライラしている
- 同音異義語との混同は特にありませんが、発音は /əˈnɔɪd/ で、似た語形をとる語(deploy /dɪˈplɔɪ/ など)と間違えないようにしましょう。
- 試験対策: TOEICなどのビジネス英語テストでも、「顧客が遅延やトラブルにイライラしている」状況などで出題されることがあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- スペリングのポイント: 「annoy」+「-ed」で、イライラしている状態を思い出すため、「アノイ」+「ド」の音をしっかりイメージしてみましょう。
- 「annoy」は、「嫌なことを何度もされてうんざりする」というイメージ。昆虫が顔の周りを飛び回って邪魔するような感覚をイメージすると覚えやすいです。
- 勉強テクニック: 類義語とセットで記憶すると、感情表現に幅が出ます。一連の強さの度合い(annoyed → irritated → angry)の違いを思い浮かべましょう。
以上が形容詞「annoyed」の詳細解説です。使い分けやニュアンスの違いをしっかり理解し、日常表現やビジネスなど多様な場面で活用できるようになると、感情表現がより豊かになります。
意味のイメージ
意味(1)
《annoying(迷惑な, ウザイ)との混同に注意》